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いろいろある。だからいい (2022/9/3)

記事の長さはおよそ1,200文字。2〜3分程度で読めます。

【教育岩盤 漂流する入試】
海外大受験、特別ではない
何を学びたいかが優先

2022/9/1(木)日本経済新聞朝刊


記事のポイント


※渋谷教育学園渋谷中学校高校の高際伊都子校長へのインタビュー。

  • 毎年1学年約200人のうち15人ほどが海外の大学を受験する。

  • 海外進学した卒業生が学校に遊びに来ることが多く、在校生にも特別な進路という意識はない。

  • 海外を志望する動機は、本人が何を学びたいか、どこの大学が自分に合っているのか。

  • 海外も選択肢の一つという考え方で国内の偏差値や難易度の序列は優先していない。

  • 例えば米国の大学は高校の成績評価、対外的な活動、エッセー、推薦状などさまざまな項目の総合的な評価。合格の基準が客観的ではない

  • 日本の入試は背景にかかわらず客観的な公平性を重視する

  • 公平性を基軸にした筆記試験中心の日本型入試は安定して人材を育成できる面があり、社会を高度成長に導いた成功体験もある。

  • 米国のように明確な合否の基準がない入試を日本の社会が果たして許容できるのか。大きな問いだ。

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こんなふうに考えた


国内高校から海外大学を目指す動きが出ています。
正解のない時代に旧態依然の入試(筆記試験)を続けていることへの危惧が背景にあるようですね。

「日本の大学」か「海外の大学」か。
「筆記試験」か「総合的な評価」か。


どうも全体的に同じ方向に流れて、
一つに決めたがる傾向が強いように思います。

でも、どんなことにも
「メリット」もあれば「デメリット」もあります。


入試についていえば、
アメリカのような「総合的な評価」のほうが、
多様な人材が集まりそうな気がしますよね。

でも勉強も部活動も一生懸命で、NPO活動もやるというのは、
ある程度余裕のある家庭の子どもでないと現実的には不可能。
結果的に裕福な層の人ばかりになってしまうという説もあります。

そういう面でいえば、
一発勝負の筆記試験のほうが逆転の可能性もあり、
多様性が確保できるともいえそうです。


どちらか一方に決めるのではなく、
複数の選択肢があることがいい。

各大学が目指すこと、育成したい人材像などをもとに
それぞれの大学で入試方法を決めればいいと思います。

  • 「うちの大学は◯◯な人材を育成したいので、
       筆記試験の点数だけで決めます」

  • 「うちは△△が建学の理念なので、
       総合的な評価で合否を決めます」


大切なことは、
合否判定の方針を「対外的に明示」すること。

表向きは筆記試験の点数だけで決めると言っておきながら、
ある受験生だけ特別に有力者からの推薦状を加味するのはダメですよね。


「これしかない」より「これも・あれもある」。
「勝手に決められる」より「自分の価値観で選ぶ」

ほうが良くないですか?



本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。

みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。


「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川




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