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 こんにちは。
 Dear Hope 副塾長の伊藤です。

 久しぶりの記事になりました。
 今日は、問題を解くときに、ミスが多いことを気にしている人に向けた記事になります。私は数学を担当していますので、特に計算ミスが多い人を念頭に置いてお話をしますが、その他のミスにも当てはまる部分が多いかと思います。

〔原因1〕雑である

 ミスが多い原因の第1は、何事を行うにも「雑である」ということです。
 例えば、靴を脱いでも揃えない、カバンを床にドカッと放り投げるように置く、そのかばんの中にはいつもらったか分からないプリントが詰まっていて、机の上には参考書や文具が乱雑に置かれ、他人の話は最後まで聞かずに早合点する…。
 このような人は、必然的に問題への取り組みも粗雑になり、ミスをしがちです。

 問題は丁寧に解きましょう。
 目の前の問題は、その問題を解くことによって学力を向上させてほしいと願って誰かが作りってくれました。まずそのことに敬意を払って、丁寧に問題を扱うべきです。そういう意識が欠けている人は、問題に書かれた条件を読み落としたり、早合点して違うことをやったりと、どこまで行ってもミスをしてしまうおそれがあります。

 もし、心当たりがある方は、ぜひ日ごろの生活を含めて、「丁寧にやろう」と心がけてみてください。ミスは減っていくはずです。

〔原因2〕慣れていない

 ミスが多い原因の第2は、「慣れていない」ということです。
 習いたての頃は、慣れてないためミスは生じるものです。正確に解こうと意識しつつも、ミスを気にせずどんどん練習していきましょう。慣れてくると、解くのが速くなってきます。そうなってくれば、ミスも減ってきます。逆に、解くのが遅いうちは、ミスも多いでしょう。速いのと正確なのは、セットです

〔原因3〕精神的に成熟していない

 ミスが多い原因の第3は、「精神的に成熟していない」ということです。
 問題を正確に解くというのは、問題から解答につながる水路に一本の思考の川を途切れることなく流していくようなものです。これには集中力が必要です。
 また、近視眼的な傾向があるため、いろいろな条件や手続きに対して気配りし切れないこともミスが生じる原因だと思います。
 このため、精神的に成熟していない(落ち着きがない)うちは、集中して問題に取り組むことや、総合的に考える行為が難しい場合があります

 かつて担当していた中学1年生のある生徒さんは、集中力に欠け、解けばミスをしていました。観察したところ、上記1~3のすべてが要因となっているようでした。
 やや雑なところについては、「丁寧にやろうね」と日ごろから言いつつ、「ミスはだんだん減るから気にしなくていいよ、とにかくたくさん解いてごらん」と言い続けました。すると案の定、中学3年生くらいになるとグッとミスが減り、テストでも90点以上はとれるようになりました。

 どの程度勉強すればなれるのか、また、どの学年で精神的に落ち着きが出てくるのかは個人差がありますが、訓練に伴ってミスは確実に減ります。同時に、勉強は、精神的な成熟にも効果があると思います。

「雑である」以外の原因は気にしなくて大丈夫

 先の生徒さんの例からも分かるように、上述した3つの原因のうち、2つ目と3つ目は、気にする必要は無いと思います。問題を解く練習を重ねれば、自ずと精度も上がり、集中力も持続するようになっていきます。
 実際に私は、2つ目と3つ目のいずれかが原因でミスを多発していると思われる生徒さんに対して、正確さよりも問題を数多く解いて慣れてもらうことを大切にして指導をしています。

 周りが「ほらまたミスした!ちゃんとやんなさい!」などと指摘しても、委縮させるだけで何の効果もありません。やめましょう(笑)

 さらに、練習を重ねることにより、自分がどういうシーンでミスしやすいかが分かってきます。プラスマイナスの符号で間違えやすいとか、分母を払った時に右辺に分母をかけるのを忘れがちだとか、問題のちょっとした条件(例えば、aは正の整数である、の「正の」の部分)を読み飛ばしやすいとか。そういうミスの傾向が自覚できるようになれば、ミスをいっそう防ぎやすくなってきます

 今日も最後までお読みいただいて、ありがとうございました。


 このnoteでは、教育家夫婦が開いた大学受験の小さな塾「Dear Hope」のスタッフが、大切にしていることや、日々考えていることなどを書き記していきたいと思います。
 今後とも、よろしくお願いいたします。

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 塾長の伊藤智子が、日経xwoman DUAL のオンラインセミナーにて講師を務めることになりました。テーマは、「今から始める!子の大学受験対策セミナー」(2022年11月10日開催予定、その後1か月のアーカイブ)です。
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