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明日はなんの日?-アンチスモーキングデイズ〔ダイアリー【間隙の閑話】9〕

みなさん、明日は何の日かご存知でしょうか?

明日はどうやら

「世界禁煙デー」

らしい。

僕は、このことを自宅のカレンダー

歯を磨いていたら目に入った。「あ、知りあいのヘビースモーカーの人に教えてやろ」と思った。

と、最寄りの某市役所でこのことを知りました。

日本では1992年からそう定められているらしい。32年目にして初めて知った。
そーなんだ。
僕なら辞められる自信はない。
この子絶対に吸わなさそうだよね。

僕は「タバコを吸わない人」なので1ミクロンたりとも関係がない

と言いたいところだけど、意外とそーでもなかったりする。

このポスターが掲げられている市役所に入る直前、コンビニの入口横でタバコを吸っているおじさんがいた。もちろん、喫煙スペースではない。

ここ最近、屋外では顎マスク、鼻マスクが習慣になってたものだから、副流煙モロにに食らってしまった。

以前、駅のホームで歩きタバコしていた人もいたし…。

僕はタバコ大嫌い人間なんで、こういう不届きな輩が一人でいなくなってくれればかなり嬉しい。

なので、「世界禁煙デー」の設定が、そのクリアアクションになるのなら大いに意義がある…。


…と言いたいが、そう簡単にはいかないだろう。

僕の知り合いに頭も、性格もよく、きちんと喫煙マナーを守るけど、そこそこヘビースモーカーの人がいる。

その人に、「31日(水)『世界禁煙デー』らしいんだけど、禁煙する?」って聞いたら

「ガン無視して吸う!」

と強めの語気で断言した。

まぁ、そうだよね。

僕は、タバコは吸わないけど、酒は飲む。最近は、諸事情で週一のペースだけど。

仮に、明日がその週一日の飲もうとしていた日で、たまたま「世界禁酒デー」なる日だったとしても、同じく

「ガン無視して飲む」

だろう。

ちなみに(当たり前だけど)、僕はアル中じゃない。最大20日間飲まなかったことがあるし、去年の今頃"流行病"に罹って10日間療養していたけど、その間一滴も飲まなかった。…万一飲んでなんかあったらただのアホだしね。特に飲みたい欲求に駆られることなく、禁酒した。

その僕が「皆さん、明日は『世界禁酒デー』です、明日くらいは酒飲むの辞めましょう」と言われても「はい!わかりました!」とならないんだから…。

それを鑑みれば、3時間と吸わずにいられない彼ら彼女らが吸わないかといえば、「否」一択だろう。

ちなみに、古来"人を説得する"には

ロゴス(論理)、パトス(感情)、エートス(信用)

が必要だといわれる。

「タバコが人の体に及ぼす害悪」については、学生時代より、散々言われて周知の通り。毎日一箱吸えば、年間約20回ディズニーランドに行ける分のお金がかかる。

「タバコを吸うデメリット」をロジック化するのはまったく難しくない…。というか、喫煙者だってわかってるはず(タバコのパッケージに書かれているし)。
ロゴスレベルはクリア。

医者や厚労省や国際保健機関が流石にそのレベルでウソをつくわけない。それに身近な人間、例えば家族、恋人、友人とかなら、ある程度以上の信用は抱いているはず。
エートスレベルもクリア。

問題は、パトスレベル。

もろもろ全部わかっている。しかし、

「わかっちゃいるけど、やめられない」。

どこかで聞いたことがあるマインドが、未来永劫かつワールドワイドに人々の心に根付いている。
「タバコを吸いたい」衝動を感情レベルで凌駕するのは至難。

重病に罹ったとか、生まれた赤ちゃんがかわいいとか、タバコ1本千円に値上げしたとかいう、偶然的事情に依るしかない。

これをクリアする汎用性ある答えを、人類は未だ見つけられていない。

見つけられていないから「世界禁煙デー」というクリア性の薄そうな催しを税金を使ってやるしかない。

でもしょうがないよね。

せめて、僕は自分の子供には多少脅してでもタバコを吸わせないように教育をしようと思います。

ただ、そのこととは別に

喫煙マナーは守ってくれ!

これはできるでしょ、大人なら!

副流煙食らいたくないんだから、ホームで、路上で、コンビニ(not喫煙スペース)で吸わんでくれ。

露骨なルール違反は、信用されないですよ?

健康と金に加えて、信用まで落としてどーすると言いたい。

(なお、作中ちょっとでてきた「クリアアクション」は僕の造語)


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