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長崎一の中華料理に行ってきた~紅灯記~

 日本三大中華街をご存知でしょうか?横浜、神戸、そして長崎です。

食レポ第三弾は日本三大中華街がある街、長崎。その長崎に数いる食通達を唸らせる長崎一の中華料理、「紅灯記」をお送りいたします。

こちらも合わせて読みたい!
第一弾:ミシュラン掲載店へ行ってきた ~二つ星:板前料理 堂山(長崎市)~
第二弾:ミシュラン掲載店へ行ってきた ~ミシュランプレート:ファミリア(長崎市)~

紅灯記について

 店は長崎中華街(通称:新地中華街)とは離れた万才町という場所にあります。旧県庁の近くにあります。

2019年に発表されたミシュランガイド福岡・佐賀・長崎2019特別版にも掲載されております。
そのミシュランガイドに記載されている情報としては以下の通りです。

横浜中華街生まれの先代が長崎に店を構えたのは1976年。以来、地元で長く愛されてきた伝統の味を息子が守る。看板は、清湯スープの葱そば。広東式窯焼チャーシューは創業時からの定番だ。広東料理が基本ゆえ、素材を生かす淡い味付けが特徴。夜は、魚介の豊富な長崎らしい海鮮メニューを楽しめる。

住所:長崎市万才町3‐2
昼:1,500円以下
夜:3,000‐9,000円
昼:11:30‐13:30(L.O.)
夜:17:30‐20:30(L.O.)
休:日曜、祝日
料理の評価:ミシュランプレート…ミシュランの基準を満たした料理
快適度:適度な快適
施設&サービス:現金のみ、分煙、個室有最大7名

 掲載時には現金のみの取り扱いでしたが、キャッシュレス決済の波にのりPayPayを導入しております。
 また、夜は4,000円(税別)から1,000円ごとにコース料理を注文できます(要予約)。もしくはアラカルトでの注文が可能です。
 ランチはサービス定食が日替わり(麻婆豆腐や回鍋肉など)で、他にも葱そばや五目そば、海鮮ちゃんぽんなどがありサラリーマンで賑わっております。

 長崎では福建省出身の華僑の方が多く長崎中華街では福建料理が提供されることが多いです。しかし紅灯記では先代の出身地、広東料理が提供されます。また四川料理も提供されます。

ある日のコース料理

 今回は8人で5,000円(税別)のコースを注文しました。予約は約四週間前に行いました。コースは前菜盛り合わせ3種、中華刺身、揚げ物、蒸し物、魚介料理、肉料理、麺料理、デザートと続きます。

 飲み物は生ビールに瓶ビール、紹興酒、ワイン、焼酎、日本酒、果実酒、ノンアルコールもビールやジュース、お茶などがあります。
ノンアルコールは特にジャスミン茶が人気です。お湯をさせば何度も飲めるので寒い季節などに注文する方が多いです。

前菜1品目:博多地鶏の風干鶏と泡菜(パオツァイ)

 地鶏を風干しして作ったと説明を受けたと思いますが、画像で分かるように加熱はしてあります。
泡菜とは四川省の漬物のことでピクルスよりも酸味が穏やかです。どちらかというとぬか漬けに近い味です。紅灯記さんでは中国ピクルスと呼んでおります。
 地鶏の多くの特徴として味が濃ゆいということがありますが、こちらも例外なく噛めば噛むほど旨味がでてきます。それほど固いということもありません。

前菜2品目:赤大根とクラゲの和え物

 ピリ辛の和え物です。香草はディルです。魚介などに合います。クラゲはコリコリとした触感で楽しいです。

前菜3品目:窯焼きチャーシュー

 ミシュランガイドにも書いてあったように広東式の窯焼きチャーシューです。九州ではこちらが初めて提供したとのことです。付け合わせは白菜の泡菜です。甘味のあるチャーシューで食べる前から口の中が唾液で一杯になります。

中華刺身

 今回はこの料理を食べたくて来ました。
和食がブームになった1980-1990年代の中国で流行った刺身料理です。刺身を食べる文化がなかった中国ですが、和食ブームの時に食べるようになったそうです。鯛で提供されることが多いですが紅灯記さんでは平目で提供されることが多いです。長崎は全国でも有数の平目の水揚げを誇っております。
食べ方は刺身と一緒に提供されるタレをかけ、薬味(葱、ナッツ類、生姜など)と一緒に混ぜ合わせて食べます。
 和食で出てくる刺身だと醤油と山葵だけなので途中から疲れてあまり量を食べれませんが、こちらはいくらでも食べれます。

揚げ物:ふきのとうと海老の天ぷら

 春の味覚の一つであるふきのとうの天ぷらです。海老も一緒に揚げております。薄っすらと塩味がついています。

蒸し物:翡翠餃子

 ほうれん草を練りこんだ皮で作られた蒸し餃子です。中身は自家製塩漬け豚肉と葉ニンニクとのことです。

魚介料理:熊本産ヒオウギ貝と季節野菜の豆鼓炒め

 予約した日が今シーズン初とのことでした。熊本産のヒオウギ貝です。
豆鼓は大豆を塩漬けして発酵させたもので味噌や醤油の元祖に当たります。日本に古くからある大徳寺納豆や浜納豆も同じ仲間です。土の匂いを感じさせる調味料です。
ヒオウギ貝と季節野菜を豆鼓で炒めた料理になります。程よく塩気とプリっとしたヒオウギ貝の触感が美味しいです。

肉料理:和牛ホホ肉の煮込み

 和牛ホホ肉をスターアニス(八角)と一緒に煮込んでおります。和食、洋食とも違うホホ肉の煮込み料理になります。

麺料理:葱そば

 紅灯記さんの創業当時からの看板メニューになります。具には白髪葱と窯焼きチャーシューが入っております。清湯(ちんたん)スープとは澄んだスープのことです。スープは鶏ガラでしょうか。最後まで飲み干せます。

デザート:豆乳杏仁豆腐

 豆乳を使った杏仁豆腐になります。上の果物は季節により変わります。コンポート(果物を水や砂糖水で煮たもの)のときもあります。杏仁豆腐自体もしっかりと味がついております。

まとめ

 和食、イタリアンに続くに中華料理による食レポ第三弾になります。紅灯記さんはミシュランにも記載されていますが今後はミシュラン未記載の名店もどんどん載せていきたいと思います。
 こちらのお店は多くの人がイメージするような大皿で取り分ける中華料理とは異なり綺麗な盛り付けで写真映えします。もちろん味も美味しく広東料理がベースとなっていることから素材を生かした味付けになっています。
 普段使いから特別な日での利用と幅広いシチュエーションで使えますし、美味しいのできっと来る人の思い出に残る一日になることでしょう。
 ぜひ一度ご賞味ください。

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