余談4 続・忘れられない女の子の話


余談3 忘れられない女の子の話』の続きです。
お酒の席で女の子から尋ねられた、「今でも忘れられないくらい好きになった女の子はいる?」という問いかけで思い出した、初恋のお相手Xちゃんのお話です。

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そんなこんなで、初恋の人として『忘れられない女の子』となったXちゃん。いつまでたってもふとしたときに思い出す、特別な存在だった。とは言え、大学も就職先も地元から離れ、Xちゃんとは完全に疎遠になっていて、彼女のことは「甘酸っぱいけどいい思い出」程度になったいた。

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が、数年前に突然Xちゃんから連絡があった。それこそ、10年ぶりくらいの連絡だった。

その頃、僕は仕事の関係でとある専門誌にちょっとした記事を寄稿したんだけど、小学生の頃の仲良しグループにいた子の一人がたまたま職場でその記事を見かけ、Xちゃんを含めた地元の女の子グループで話題に挙がったらしい。ものすごいやっつけ仕事で書いた記事を見られたことに恥ずかしさも覚えつつ、流石にこの突然の連絡には胸が躍った。そして、僕が帰省した際に、Xちゃんと二人で飲みに行くことになった。

Xちゃんは大人になっても僕の初恋の女の子のままの存在で、相変わらず素敵な女性だった。ただ、僕はEちゃんとお別れしたばかりの頃で恋愛云々とは距離を置いていたし、Xちゃんも真面目な婚活中で、付き合ってはいないがいい感じのお相手もいるとのことだったので、不思議と恋愛感情は一切湧かなかった。でも、初恋の女の子とお酒が飲めるという状況に酔ったこともあってか、めちゃくちゃ楽しい時間を過ごした。

そんな中で、小学生時代に好きな子を言い合ったときの話になって、『実はあのとき僕はXちゃんが好きだったんだけど、Xちゃんが別の男の子が好きって言うから言い出せんかった。笑』とぶっちゃけたら、Xちゃんはめちゃくちゃ笑ってた。ちなみに彼女は、その時自分が誰を好きだといったかは覚えていなかったくせに、僕が『前の学校に好きな子がいる(嘘)』と答えたことはハッキリ覚えていやがった。

そうしたら彼女は、『高校時代に再会してから、しょっちゅうメールをやりとりしてたとき、アオ君が好きだった』とお返しをされた。『あの時、メールでアオ君が好きだってことを滅茶苦茶わかりやすく匂わせてたのに、全然告白してこなくて諦めた。笑』って言って笑ってた。

お互いの告白で、長らく離れていた二人の距離はまたぐっと縮まり・・・

などということは一切なく、「うまく行かないもんだね」と二人でゲラゲラ笑いあった。まさか思春期真っ只中の初恋の思い出の答え合わせを、大人になってからできるとは。『そっか、僕にあとちょっとの度胸と思い切りがあれば、初恋の相手と結ばれていた世界線もあったんだ』という思いからは、不思議と未練や後悔は生まず、むしろ大昔の初恋が綺麗さっぱり供養できたことで、すがすがしい気分ですらあった。

かくして、Xちゃんとの初恋は美しい思い出として完結し、Xちゃんは『忘れられない女の子』としてよりいっそう昇華した。彼女は去年結婚し、さすがに二人きりで会うことはなくなったけど、今でも良い友人の一人だ。

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で、なぜ僕がこんなセンチメンタルな自分語りをしたかというと、もちろん『忘れられない女の子』の話題から掘り起こした甘美で少しだけ感傷的な記憶を、備忘録的に書き起こしたてみたくなったというのもありますが、Xちゃんのことを久々に思い出したところ、

XちゃんとAちゃんのお顔の造形が超そっくり

(※Aちゃん…僕が沼に深く深くハマるキッカケとなった元セフレちゃん


であることにハタと気づいたからです。シャープさとやわらかさが共存する四角顔、妖艶な切れ長のたれ目と大きなお口、笑うときゅっと現れる目じりの皺…………考えれば考える程、むしろ何で今までこの共通点に思い至らなかったのか、というくらい同系統。今まで自分の好みのタイプのお顔というのを全く自覚していなかったのですが(実際、今まで好きになった子のお顔の系統はバラバラでした)、どうやら僕は、少なくともこの手のいわゆる『タヌキ顔』に、致命的な弱点を抱えていたようです。

きっとAちゃんのお顔の造形が潜在的にもドストライクだったというのも、僕がAちゃんという沼にハマってしまった大きな理由のひとつなんでしょう。なんせ僕は、自他ともに認める超ド級の面食いですから。

ということで、結局今回のNoteのオチもAちゃんがらみでした。
今後、さらなる出会い系の沼の深みにハマらないようにするには、この手の『タヌキ顔』の出没には、気を付けていかねばならないのかもしれません。でもきっと、この種のお顔の造形をお持ちの女子に遭遇したら、嬉々としてタヌキ狩りに奔走してしまうんだろうなあ・・・



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