花も花なれと詠んだのは――ガラシャの「辞世」
何の折りだったのかは忘れたのですが、ガラシャの辞世が小説でどう書かれているか知りたくなって、手近にあったので山田風太郎を開いたことがあります。「忍法ガラシャの棺」だったかと。
ところが、作中のガラシャは辞世を詠んでいない。あれ? と思いましたですよ。
ガラシャの辞世と言えばなんといっても、
で、ガラシャを扱った本の題名にも、しばしば採られています。
こう、なんといいますか、実に山田風太郎的な辞世です。死ぬべき時に死ねなかったつらさを何度も書いている人ですから。なの