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「名もなき家事」撲滅へ 大和ハウス「家事シェアハウス」

PRアワードグランプリ2018 グランプリ

エントリー会社:(株)電通 / (株)電通パブリックリレーションズ
事業主体:大和ハウス工業(株)

とりあえずカンヌ2019のグランプリとゴールドは終わった(はず)なので日本に帰ってきます。

なんかあれですね、PRアワードグランプリにのってる日本のやつ見ると全部サブコピーあるね。

・ファクト

「名もなき家事」の発見

料理や洗濯以外にも脱ぎっぱなしの靴を片づける、トイレットペーパーを補充する、資源ごみの分別…など、細かい家事がある。そして妻よりも夫が家事と認識している項目が少なく、このような「名もなき家事」の9割を妻が負担している。

・内容

家族全員で家事をシェアできるようにさまざまな工夫やアイテムが盛り込まれている住宅を大和ハウスが販売。

・結果

2017年5月、アンケート結果をまとめたリリースを出すと、「名もなき家事」はメディアに大きく取り上げられた。メディアだけでなく、SNSでも"モヤモヤしていたことを言葉にしてくれた"と共感が生まれ、"名もなき家事"に関するたくさんの意見がアップされるようになった。

・ターゲット

共働きの家庭、家事が負担と思っている女性

・このキャンペーンで果たす役割、目的

家事の新たな価値観をつくることを目標にすることで「家事シェアハウス」という名の注文住宅を売り、共働き世帯の注文住宅といえば「家事シェアハウス」というイメージを作る。

・ターゲットインサイト

そう!家事って掃除洗濯料理だけじゃないのよ!それなのに旦那はちょっとそれを手伝ったからって自分が家事をすごいやっていると思ってるんだもの!(よしえ(仮名)・35才)

・このキャンペーンのイメージ

共同、助け合い、温かい

・メモ

私がクライアントの方と最初に行うのは、「どこを目指すか」という目線合わせです。家事シェアハウスでは、商品を伝えること以上に「家事の習慣を変えたい」「家事の新たな文化をつくりたい」という声が上がりました。共働き世帯が増える中で、個々の家庭の家事習慣を変えていきたいと。そこで、商品よりも家事の課題や新たな文化を伝えるという軸で、アイデアやプランを提案していきました。 
私が理想とするのは、まず課題やプロジェクトの本質を知るために「等身大の自分に当てはめる」こと。それを社会という目線に広げながら課題解決の方法を考えていく。併せて、発信する企業側のメリットにも視野を広げていく。そうやって、本質を捉えつつ俯瞰する形です。

(三笘 亜樹氏インタビュー/ウェブ電通報より)

商品を売ることの上位概念がないと商品は売れない

広告代理店やPR会社には日々「この商品を売ってください!広報してください!」という依頼がくる。その中でどうやって売っていくかを考えなければいけない。だけど売ろう売ろうと考えれば考えるほど売れなくなるのはなぜだろう。

それはたぶん開発者側の「商品」という表面でしか見れていないから。エゴで商品開発をしている会社なんてない。この商品を使ってもらった先にこういう風になってほしいという思いがあるはず。その開発者側の本心を引き出して必要な人に届けることが広報者としての役割なのか。

今回プロデューサーの三笘さんは富山支店の女性社員の人たちとお話をして「目線合わせ」をしたことで商品を売るよりも名もなき家事があることの認知を行った。

広報者は一方的であってはならない。

クライアントの望む先を一緒に見て一緒に道を舗装していくものなのかもしれない、と今回の事例で思った。

会社と企画にあったイメージを

当たり前だけど企画に合ったトンマナでデザインを一貫させることが大切だというのを大和ハウスのHPを見て思った。

はい、やさしい。

絵から色からすべてが見てほっこりするものだ。

大和ハウスの会社カラーは赤と白のイメージだけどこの企画は、家事の意識を変えようという目標をもってそのための手段が家事をシェアするとなっている。UberやAirbnbなど”シェアリングエコノミー”という言葉が話題になっているが、シェアというのはお互いの譲り合いと思いやりでできている。

譲り合いと思いやりの色に赤は少しばかり強すぎる。だから会社カラーは使わずにこの目に優しいホワイトイエローを使っている。

会社のプレゼン資料を作るときに会社のカラーを入れてたりしてたけど、目的によってしっかり色を使い分けなければいけない。会社ブランディングのための企画であれば赤と白を使うべきだけど今回の企画は家事シェアなのでそれに沿って色が使われている。



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