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なぜ、わたしはエディトリアルなの?

わたしとデザイン

わたしとデザインとの出会い。
デザイン高校に推薦でおち、一般試験で合格したわたし。正直「絵がすきだから」という理由で選んだ高校。と、いうか先生や親から推されたから選んだ高校でした。実は高校に入るまで「デザイン」は絵を書くことと(=)だと思っていたようです。高校に入って最初にやったとここといえば、烏口を使って、まっすぐ線を引くことでした。ちょっとでも歪んだり、ガタガタしているとやりなおし。これに何の意味がわかりませんでしたが、競争心だけはあったので、はやくクリアしたくて頑張りました。デザイン学校なので、芸術とは違って、筆や絵の具を使うことはほとんどなく、パソコンを使って形を配置したり、文字と図を組み合わせたり、コラージュしたり、ポスター、新聞広告をはじめ、紙以外にもプロダクトやwebもありました。いろんなクリエイティブに触れて、芸術とデザインは違うと理解できました。

わたしの個性

高校がわりと「個性」を大事にする学校だったので、デザインの専門学校に行ったとき、かなり戸惑いました。入学してすぐに先生に言われたのが「個性を捨てろ」でした。いままで大事にしてきた個性を否定され、納得がいきませんでした。私が入学した専門学校は、広告編集デザインを専門とする学校だったからです。芸術でも、クリエイティブでも、アートでもない。テーマや目的がはっきりしていてそれに合わせて最適な表現をしようとするのが広告デザイン。だから先生は「個性」はいらないと言ったのでしょう。“人と違うことをやっているわたしは特別”と思っていたところから、“誰が作ったかわからないデザインをする”という考えになれたのは、社会人になってからでした。

心地がいいデザイン

出版社、印刷会社、デザイン事務所でいろんな商業デザインに触れてきました。でもいま、一番心地がいいと思うのは、エディトリアルデザインです。文字や写真、図を効果的に配置して相手に伝えるということがすごく自分にしっくりときます。わたしは編集の経験を活かして、相手の意図を組んで、最終的にこれをみる人にどう伝えるか、伝わるか、そのためにどういう原稿が読みやすいかなどまで考えるよう心がけています。パズルのように組み合わせていくような作業も多く、ピースがハマったときは、最高です。

細かいところこそこだわれる

文字や写真、図を効果的に配置するって、文章で書くとそう、難しくないように思えますが、だからこそ、だからこそ!細かいところのこだわりが大事だと思います。例えば、(!)びっくりマークも、しゃん!と真っ直ぐではなく、15°くらいの角度をつけると、より文章が強調されて読みやすくなります。なので、わたしがつくる雑誌広告や新聞広告は、(!)が15°傾いています。Illustratorにそういう自動機能がないので、一個一個手作業です。
あとは、見出しのあしらいです。かっこのひとつでも、( )を使うか[  ]を使うかで印象が違います。表づくりやグラフもそうです。

ページが多いほど達成感がある

全ページ原稿がちゃんとあって、一気に進められる案件ももちろんありますが、何回かにわけて原稿が集まるケースが多いです。(わたしの場合)なので、全体が見えてくるまでに時間がかかったりしますし、全体がなかなか見えずにヤキモキすることや、途中飽きてしまうこともたまに。グラフィックに比べて制作の日数が長いのがエディトリアルですが、ゴール感が半端ないです。マラソン気分でゴールテープをきることができます。

印象的だった案件

母子手帳です!一生にあるかないかくらいの案件だと思います。まさか、こんな光栄なことがあるのか!と思いました。80ページをひとりでやりきりました。とくに、自分自身出産をしたあとのことだったので、思いも強く出過ぎてしまいましたが、抑えて…。ママたちがいつまでも書き込みたくなるような物語のある母子手帳を目指しました。
※この実績はInstagram「ddw1431」にあります。


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