
プログラミング歴3年目で有料WordPressテーマを開発した話 〜『SWELL』を作ったきっかけ〜
今回は WordPressテーマ『SWELL』を作りはじめたきっかけや、開発するまでの経緯についてお話していこうかなと思います。
SWELL:100%GPLのブログ向け有料WordPressテーマ。
価格は15,000円(税別)
この『SWELL』というWordPressテーマは、実は プログラミング歴3年目に突入した頃にたった一人で作り始めたものです。
「有料WordPressテーマ」というと、企業が開発していたりWordPress開発の経験豊富なベテランプログラマーがさらに腕のいいマーケターやデザイナー達と協力して作ってることが多いです。
そんな中、まだまだ未熟者の私がなぜテーマ開発をすることにしたのか。
そんな話をしていこうと思います。
とはいえ、実は「これがきっかけだ!」というような強烈な出来事はありません。笑
SWELLを作り始めるまでの流れは、
・作ってみたいという気持ちが出てきた
・作れそうになってきた
・だから作った
という非常にシンプルなものです。
じゃあなぜ、「作りたい」と思うようになり、「作れそう」になっていき、「作る」までの行動に至ったのか。
その辺を少しだけ掘り下げてみようかなと思います。
何かを「作ってみたいな」と今はまだ思っているだけの人が、このnoteを読んで、実際に作り始めてくれたらいいなと...。
プログラミングとの出会いやフリーランスになるまでの経緯などは コチラのnoteで簡単にまとめています ので、ご一読いただければ幸いです!
1. 自分で使いたいテーマが世の中になかった
「作ってみたい」の最初のきっかけはこれでした。
自分でブログを始めようかなと思った時に、使いたいテーマが一つも見つからなかったんですよね。
WEB制作会社でバイトをしている時に、自分の知識を整理するためにWordPressでブログを始めたんです。(2017年の春くらい)
その時に初めて、世の中に出回ってる「WordPressテーマ」というものを探してみました。
が、「これだ!」っていうのが全然なくて、結局自分で自作することにしたんです。
使いたいのがないから、自分で作っちゃおう
というシンプルな発想です。
しかし、この時に作ったものはカスタマイズ性が皆無の自分専用テーマです。デザインの調節などはすべてテーマファイルを直接編集するものでした。
いわゆる「独自テーマ」というやつですね。
この時に、「いつか自分自身が使いたくなるような(一般向けの)WordPressテーマも開発してみたいな〜」と思うようになりました。
2. フリーランスになって気づいたWordPressの真価
独自テーマこそ作ってはいましたが、バイト時代はかなり限定的なWordPressの使い方をしていました。
なのでこの時はまだ、WordPressが世の中でどのように使われているのかすら全く知らなかったです。
メニューやウィジェット、カスタマイザーなどは一切触ったことがなく、エディターも自分のブログ以外ではほぼ使ったことがないくらい、酷いレベルでした...。
しかし、フリーランスとして働きだすとその状況は一変します。
『ココナラ』でサービスを提供しているうちに、「WordPressサイトをカスタマイズする仕事」をたくさんいただけるようになりました。
その中で、WordPressの一般的な使われ方を知ることができたのです。
WordPressテーマでできることの多さや、便利さ、
プログラミングの知識がなくても、誰でもWEBサイトが作れる
というWordPressの真価に、やっとこさ、気づくことになります。
(有料テーマを使ってる人が意外と多いというのも、この時に知ることができました。)
そしてWordPressを知れば知るほど、「やっぱWordPressテーマ作ってみたいな」と、改めて思うようになっていきます。
3.徐々に「作れそう」と思い始める
たくさんのWordPressカスタマイズ依頼を引き受けていく内に、できることがどんどん増えていきました。
最大限に成長を加速させるために意識していたことは、「まだできないけど、調べればできそうな案件」も遠慮せずどんどん引き受けていくということです。
そうすることで、仕事の時間 = 学びの時間として使うことができるからです。
学ぶためにお金を払うより、お金を稼ぎながら学びを得るというのが一番効率がいいと思っています。
もちろんその上で、仕事外の時間でも自分のWordPressをいじくり回して遊んでいました。
そんな感じでWordPress漬けの生活をし始めて、2、3ヶ月目くらいだったでしょうか。
「そろそろテーマ、作れるんじゃないか?」と思い始めます。
実際はまだそんなスキルはないんですが、「あとこれとあれと、あの辺のことを学べば作れそう」という目処がたってきた、という感じでしょうか。
とはいえ ほんとに作る気はまだ無くて、「本気出せばたぶん作れそうだな」とは思いながら、しばらくそのまま仕事を続けていました。
すると、普通に仕事をこなしているうちに、仕事に対する考え方にも変化が生まれてきます。
4. フリーランスとして働いて気づいた、自分の価値観
以前 noteでも書いたのですが、フリーランスになったのは 就職が嫌だったからでした。
会社から与えられた仕事をこなすだけなのが嫌だったのです。
フリーランスとして生きていると、確かに、自分で自由に仕事を選べるようになりました。
しかしふと、あることに気づいたのです。
すでに発生済みの需要に対して仕事をこなすだけ
という構造には、会社員となんら違いのないことを。
仕事をくれるのが「会社」なのか「自分で選んだクライアント」なのかが変わるだけ。
「これやってよ」という依頼に応えて、その報酬を得る。
この構図は一緒なんです。
そして私は、その構図自体が嫌だということに気づいてしまいました。
もう完全にただの社会不適合者です。
じゃあ自分はどんな仕事したいのか?
どんな生き方をしたいのか?
それを改めて考えてみると、「好きなことだけしていたい。」という普遍的な欲求にたどり着きました。
ただし、「好きなこと」=「誰かにとって価値のあること」という条件を満たさないと、食っていけません。
そこで、自分が目指す生き方を次のように表現することにしました。
自分から価値を生み出し、その対価としてお金を貰って生きていきたい。
これです。
じゃあ、「今自分がやりたいこと」で、「誰かにとって価値のあること」って何かあるかなと思った時に、やはりまた、「WordPressテーマ」が頭に浮かんできたのです。
「新たな目標への第一歩は、これだ。」
この時点で、テーマ開発に挑戦することは確定しました。
ただ、この時点ではまだ「来年くらいから作り始めようかな〜」くらいに思っていただけでした。
そんなさくっと開発できるようなものではないことは分かってましたし、まだまだフリーランスとして収入を安定させるために頑張らないといけない時期だったからです。
・安定して仕事が取れるようになり、
・貯金も貯めて、
・もっとWordPress開発の経験を積んでから。
そんな風に思っていたのです。
最初は典型的な「結局やらんやつ」の思考回路でした。笑
5. 開発に踏み切ったきっかけ
じゃあ、なぜ実際に「作る」という行動に踏み切れたのか。
それは、『Gutenberg』の存在を知ったからでした。
いつから作り始めようかと悩んでいた頃、こんな情報を耳にしたんです。
「年明け頃に WordPress5がリリースされて、エディターがかなり生まれ変わるらしい」
どこで見たのか、あるいは聞いたのかは忘れましたが、何やら『Gutenberg』とかいう次世代のエディターに切り替わるということを知ったのです。
「じゃあ、今じゃん。」
そう思いました。
WordPress5の新エディター(Gutenberg)に対応のテーマとしていち早く名乗りを上げれば、無名の自分が作ったものでも興味を持ってくれる人がいるんじゃないかなと思ったのです。
「最後のひと押し」が足りなかった私には、絶好のタイミングでした。
それから程なくして、私はテーマ開発に取り掛かり始めます。
2018年、9月末頃のことでした。
そこからは開発の日々です...。
...
ここまでが、WordPressテーマ『SWELL』を作るに至った経緯、きっかけのお話でした...。
長々と読んでいただき、ありがとうございます。
もしこのnoteを見て『SWELL』に興味を持っていただけましたら、一度ご覧いただけますと幸いです。
この続き、「開発し始めてからの話」は、
また別の機会にnoteでまとめてみようと思います。
...
【おまけ】 私がテーマ開発を通して学んだこと
最後に、私がテーマ開発を通して学んだことを伝えて締めくくろうと思います。
それは、
曖昧な「準備」なんてものは不要!
ということです。
「あれをやるのはもうちょっと準備してから...」の中での「準備」のことですね。
学んだというより、体験した と言うべきかもしれません。
「生活が安定してから」
「貯金をしてから」
「勉強をしてから」
「スキルをつけてから」
そんなもの、全く不要でした。
思い切ってやってみれば、意外となんとかなるんです。
※ もちろん、「明確な準備」はあっていいと思います。
例えば、「起業するために〇〇万円必要だから、そのお金を◯ヶ月で貯めてから退職しよう」のような具体的な数字が見えているケースです。
一番大事なのは「やる」ということ。
やりたいことは、やりゃあいんです。
そんなこと皆さん分かってるとは思いますが、実際行動を起こすのは難しいですよね。
でもだからといって、準備ばかりしていて結局行動ができなかったら、本末転倒です。
もちろん準備ができていることに越したことはないですが、
「準備ができている」という状態は自分で作り出すのではなく、「偶然に整うもの」なんじゃないかなと思います。
やりたいことは、とことんチャレンジする。
行動し、行動し、行動する。
するとある時、大きなチャレンジを迎える頃には、これまでの行動によって経験や知識が積み上がっていて、色んな準備が自分の中で整っている。
いわゆる「点と点が繋がる」というのは、そういうことなんじゃないかなと、そう思うのです。
...
私の中で『SWELL』の開発はまだ一つの「点」にすぎません。
その一つの点を、行動し、作ることができた。
私の中でそれはきっと、大きな経験値となってくれるでしょう。
これからも無意味に小さなリスクに恐れることなく、どんどん点を作っていこうとおもいます。
...
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