見出し画像

DIY初心者が、原状回復可能な板壁を作ってみた

やろうと思った理由

DIYとは、金で一発で解決可能なことを、ある程度の金と時間をかけて自分で行うというものであると思う。

今回でいえば、賃貸に住んでいたいということと、壁に調理器具を自由にぶら下げて、カッコよくて使いやすいキッチンにしたいという2つのワガママを実現させるというもの。

要はワガママを通したかった。
ココに丁度いいサイズの棚を置きたいとか、この色だとかこの質感で仕上げたいとかもそうだが、ワガママを通すのがDIYなのだ。

原状回復可能な壁

 これはYouTube等でたくさん動画が出ているが、ディアウォール、ラブリコ等という商品名の突っ張り金具を、ホームセンターに売っている2×4材(ツーバイフォー材)という規格の木材に取り付け、床と天井を突っ張り、その木材に板を打ち付けていくというもの。棚板だけでなく、テレビや楽器なども壁にかけられるようにすることができる。

 私が参考にしたのはイタリアンシェフYouTuberロピアさんのこの動画。

まずは、突っ張って支柱を立てる。位置は等間隔で決めて行きますが、テキトーです。

画像1

突っ張り金具には色々なものがあるが、私が使用したのは、見た目がスッキリしていてコスパも良い、カインズホームオリジナル商品のこちら。
色は黒、シルバーもあり、1×4という規格のもう少し幅の狭いものもある。

まず床から天井までの長さを測り、ホームセンターに行き、それより90ミリ短い長さに、2×4の木材をカットしてもらう。そして電動ドライバーで付属のネジを使って金具と木材を取り付け、壁に沿わせて設置し、これまた付属の工具(スパナ)で中央の六角部分を締め付けていく。これで突っ張り完了。締め付けていくと天井がミシミシいうので、ドキドキしながら加減する。これについては、色々な条件で変わってくるためだろうが、商品に耐荷重の記載もないので、いい感じの締め具合にするしかない。よほど重いものを乗せなければ、強めに押してみてぐらつかなきゃOKだろう。

1つ問題があったので記しておくが、大体の家の室内の壁の下には巾木(はばき)と呼ばれる5㎜くらいの厚さの木材がある。

画像7

これが天井側にはないものだから、床に対して木材を垂直に設置するのが困難になる。
そこで対策として、100均で売っているプラスチック段ボール(通称プラダン)を2枚程重ねて、マスキングテープで貼り付けた。これで、後で板材をビスで止めていく際に天井側の木材が壁のほうにズレる心配がなくなった。これで支柱の準備は完了である。

画像8

ざっくり電動工具と木材の話

私は好奇心から電動工具を使ってみたかったので、安い木材を購入し、YouTubeで使い方を調べて入門用の丸ノコとサンダー(電動ヤスリ)を購入し自分で切ったが、音もかなりある部屋の中に細かな木粉が舞って妻に絶対に怒られる感じになったので、作業する環境か相当の覚悟がなければ、ホームセンターで切ってもらった方が無難。簡単な設計図をメモしておき、木材の長さを伝れば真っ直ぐ正確に切ってくれるので、怪我もないし安心。

2×4材に関しては、板壁の裏に隠れてしまうので、塗装やヤスリがけはしなくてOK。しかし、手で触れる機会のある板壁はそうもいかない。荒いままの木材で手を怪我してしまっては大変なので、表面をヤスリがけして滑らかにしなければならない。

結論から言うと、ホームセンターには、手で触れられるくらいに表面を整えてある板が売っているので、ぜひそちらを購入しカットしてもらい、そのまま使うことをお勧めする。そうすれば必要な工具は、電動ドライバーくらいだ。(間違っても手で木ねじを打とうなどとは考えない方がよいので、電動ドライバーかインパクトドライバーは必須である。)

しかし貧乏性の私は、野地板という、主に屋根に使われる、何の処理もされていない安い木材を購入した。そして、サンダーでひたすら磨いた。平日は仕事なので、音の出る作業は土日しか出来ず、年末年始の休暇で終わらせるつもりであった作業も、結局終わらずさらに週末を3日ほど消費した。

画像2

画像3

ちょっとわかりにくいが、下の写真の左が処理してない板で、右がサンダーで処理した板。ヤスリの番手は80番、120番、240番と順番にかけていく。結局屋外での作業となり寒さもあったため、電動でもかなり過酷な作業だった。もし手作業だったら、何ヶ月かかることやら。

塗装

塗装はしなくても良かったかもしれないけど、せっかく色々自分でやったし、今回はちゃんと塗装まですることにした。木目を活かしたかったのと、自然な塗料を使いたかったので、亜麻仁油を使った。食用にもなるくらいなので、とても安全に、木材の保護、艶出しができる。
ただし油なので火気厳禁。コンロの近くではないので、いいだろうという事でこれにした。

画像4

手前が塗り終わったもの。大分木目が引き立つのがわかると思う。

手袋をして、台所用のスポンジで塗り広げ、摺り込んでいくだけの作業なので簡単に出来た。杉は油をよく吸い込むらしく、ボトル半分以上消費した。匂いもそれほどなく、あまりベタベタしたりもしないため、他の塗料のように周りに付けないようにビビらなくていいというところが良かった。

参考にしたのはこちらの動画。家具職人のカミヤ先生のチャンネルからは、とてもわかりやすくDIYの知識が学べる。

完成まで

一晩乾燥させ、いざ組み立て。どんどん板を支柱にビス留めしていきます。

画像5

うーん、寸法ミスって上に少しスキマが。サンディングして目減りする分も考えなきゃあかんのね。
まぁ、初めてだしご愛嬌ということでw

木が割れないように下穴を開けるか迷ったが、スリムビスという木割れしにくいビスを使ったからか、下穴なしで大丈夫だった。杉が柔らかいということも良かったのかな?ちなみにビスの長さは打ち付ける板の厚みの2倍が目安。

あと、板にかなり反りがあってボコボコの壁にならないか、とっても不安だったけど、これも打ち付けたらちゃんと矯正されて真っ直ぐになりましたね。

あとは100均のDIYコーナー等でいろいろ金具を買ってきて、好きにレイアウトしていきます。

画像6

おおー。こ、これは!

画像9

…酒の肴になるじゃねえか!

そんなこんなで、自作の壁を愛でながら1人飲み明かす変態のおっさんが完成しましたとさ。

この記事が参加している募集

#つくってみた

19,313件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?