面接でのパフォーマンスが、語りに矛盾を生み出す。

レトリカ教採学院(教採塾)、学院長の川上です。

本日のブログでは、面接での表情やパフォーマンスによって、矛盾した語りを生み出してしまい、結果、自ら不合格を招いてしまう事例を3つ、ご紹介します。

いかに、面接での表情やパフォーマンスが大切かを、知っていただければと思います。

事例 その1:

面接の最初に、よくアイスブレイキングで、「緊張していますか?」と聞かれることがあります。

このアイスブレイキングの質問は、受験者の緊張をほぐすための導入に過ぎないわけですが、実は、この質問は、のちの結果を大きく左右する基準となります。

例えば、「緊張していますか。」という質問に対して、意気込んで、あるいは、見栄を張って、「いえ、大丈夫です!」と答えたとしましょう。

しかし、面接中、表情が暗い、目が合わない、挙動が不審、「えー」、「あのー」などのフィラーワードを連発すると、そこに矛盾が生じるわけです。

あまり緊張していないのであれば、表情も明るいはずですし、すらすらと語れるはずですからね。

パフォーマンスと語りの矛盾に面接官が気付くと、その瞬間から、受験者への信用がなくなります。

すべての語りに疑問を持たれ、次々と追加質問がくる始末です。

あるいは、「ダメだこりゃ」と匙を投げられ、追加質問すらなく、淡々と面接が進んで、手ごたえもないままに終わります。不合格にありがちな特徴ですね。


事例 その2:

「去年不合格だった理由は何だと思いますか。」という質問もよく問われます。

不合格の要因として、「緊張していて、うまく伝えることができませんでした。」と語る人が多いですが、これも大きな落とし穴といいますか、自ら不合格に陥ってしまう語りです。

というのも、「緊張した」という言葉を聞いたその瞬間、面接官は、この面接でのこれまでの受験者の様子を振り返ります。

去年が緊張による不合格であれば、今年はその改善があるかどうかを、チェックするわけです。

そこで、面接官にとって、「今年も同じでは?表情も芳しくないし、フィラーワードも多いし。緊張しているんでしょ?」と感じてしまうと、アウトですね。
「だとすれば、今述べた不合格の要因が、今年も出ている状態なんだから、今年も不合格であることを、自ら認めたことになるよね?」と言質を与えてしまう結果となるのです。


事例 その3:

自治体によっては、ストレスを感じやすいか、あまり感じないかを、面接個票に書かせるところもあります。

ほとんどの受験者は、当然ながら、「ストレスが溜まりやすい教師は、合格しにくいだろう。」と考えるため、【あまり感じない】に〇をつけます。

しかしながら、面接官も、受験者が本音をここで書いているなんて、思ってもいません。

だからこそ、面接でその本音を確かめるために、受験者をちょっと試すのです。

「不祥事はなぜ起こると思うか。」「茶髪に染めてきた子供にどう対応するか。」「個別最適な学びのメリットは何か。」、「第4次教育振興基本計画について、何を知っているか。」など、正解のない質問や、教職教養の知識を試すような追加質問して、その受験者の表情、パフォーマンス、語りをチェックします。

そこで、知性や教養が乏しいために、頭が真っ白になっている様子があったり、挙動が不審であったり、目の動きやゼスチャーに落ち着きがない様子があったり、フィラーワード連発するなどの状態があったりする場合は、「いや、めっちゃストレスたまってるじゃん。」と感じられるわけです。

その時点で、矛盾していることがバレてしまいますよね。


さて、

たったこの3つの事例からでも、いかに面接での表情やパフォーマンスが、合否に影響するのか、お分かりいただけたことと思います。

知性や教養が乏しくて、答えられないということであれば、それはもう教師としての資質能力の欠如なので、残念ながら、不合格でも仕方ありません。

ただ、戦略を立て、準備をしてきた人でも、人生がかかった面接ですから、ある程度は、緊張はするでしょう。

緊張はしてもいいのです。
ただ、緊張が、表情やパフォーマンスに影響するようでは、事例から見ても分かるように、致命的な要素になるので、いただけません。

緊張していても、それが面接官に悟られないように、矛盾しているとバレないように、特訓しておく必要がありますね。

ではまた!

レトリカ教採学院(教採塾)
学院長
川上貴裕

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