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書いて表現する

記録的大雪で生活インフラがストップしている地域があります。
一人暮らしや小さな子どものいるご家庭は特にお困りかと思います。
無事、普段の生活に戻れることを願っています。
(写真は近所の夕暮れ。富士山がちらっと写ってるんですが全然分からないですね…)


今日のテーマは「書いて表現する」。
年末に年賀状を書いた方、どれくらいいらっしゃるでしょうか?
多くの方は書かなくなったりオンラインでのメッセージに切り替えているのではないかと思います。
私はといえばまだ年賀状を書いています。
去年までは宛名は印刷でコメントを少し書く程度だったのですが、今年はあえて宛名も書きました。
その方が思いが伝わると思ったからです。
付き合いで仕方なく書いているなら要らないと思いますが、親しい人への年賀状は残ってもいいのではないかと思います。
オンラインより手書きの方が情報量が多いからです。
上手い下手関係なく丁寧に書けば読み手に思いが伝わります。
そう思えたのはとある患者さんのおかげでした。


肺がんで全身に転移し、余命3ヶ月と宣告されていた方でした。
脳にも転移し、左半身にマヒがある状態でした。
余命宣告されても受け入れられず、非常に苦しまれていました。
ある日その方がこう言いました。

「自分の思いを新聞に投稿したいんです。私が書いたものを匿名でいいのでメールで送ってもらえませんか?」

その方はスマホなどを持っていませんでした。
すぐに届けたい、でも自分にはできない、だから私に頼んだようでした。
私は考えた上で
「自筆で書いて送りましょう。その方がきっと届きますよ。」
とお伝えしました。

その方は急ぐことにこだわりがあるようでしたがほどなくして納得され、ハガキを買ってメッセージを書きました。
そして「ポストに入れてきてください」と私に頼みました。
寒い時期でしたしコロナの影響でポストまでの道が止められていたからです。
しかし私は自分でポストに入れることを勧めました。
暖かい格好になり、道を開けてもらい自分で投函してもらいました。
「届けー!」と言いながら。

後日、その方はこうおっしゃいました。

「自分で書いて自分でポストに入れることでとても満足できたし納得できました。代理メールで送ってもらうよりずっとよかったです。ありがとうございました。」

この経験から字を書くことの価値を改めて感じました。
紙に書くことで相手の受け取るものが変わりますし、何より自分の思いをアウトプットできる。
それをポストに入れる、という行為自体もアウトプットなんだと気付きました。

坂口恭平さん著の『自分の薬をつくる』に「多くの人はインプット過多でアウトプットが足りない」と書いてありましたが、本当にその通りだと思います。
(とてもおもしろい本なのでぜひ読んでみてください)


日頃から思っていることをどんどんアウトプットしていくと心のバランスが取れるようになると思います。
年賀状も面倒…と思うより、親しい人に思い届けるアウトプットと捉えると価値があると思いますよ。

ちなみに…冷静に考えると年賀状専用のハガキって正月が明けたら売れ残りは全部破棄されていると思います。
これ、膨大なムダですよね。
なのでこれからは普通のハガキを年賀状として使おうかと思います。
大した違いは無いかもしれませんがまず一歩。

たまには自筆の手紙もいいですよ。
心と身体のアウトプット、おすすめです(^-^)

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