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Google先生のトンチキ翻訳と共に楽しむ追加情報ありの【大闹天宫】

前回の「大闹天宫」は、何もせずにブラブラしていた孫悟空を見かねて、玉皇大帝が蟠桃園の管理をさせるところからお話が始まっていますが、今回の絵本はそれ以前に馬の世話をしていた、というところからお話が始まります。

前回、お釈迦様をオネエみたいな口調にしたりと色々と遊んでしまったのが思いのほか楽しかったので、今回もGoogle先生のトンチキ翻訳を楽しみながら、自分の言葉で翻訳していこうかなと思います。

それにしても、読書自体そんなに好きでもないのに(絵本は大好きなんですけど)わざわざ中文で書かれた話を翻訳しながら読むという作業って、相当面倒くさいはずなのに、なんかすごく楽しいので不思議。

頭の「羽根ビヨーン」は当時の流行りだったんだろうかなどと想いを馳せる
玉皇大帝为了招抚孙悟空,就给了他一个「弼马温」的官衔,让他在天庭里喂马、养马。

玉皇大帝は、何かと暴れまわって騒ぎを起こす孫悟空を、どうにかおとなしくさせるために「弼馬温(ひつばおん)」という官職を与え、天界の宮廷で馬の世話をする仕事を任せました。

没过多久,孙悟空就发现,“弼马温”是天庭里最小的官。他觉得受骗了,一气之下回到了花果山,还自封为“齐天大圣”

しかし、ほどなくして「弼馬温(ひつばおん)」が、天界の官職の中で一番位が低いということに気づいてしまった孫悟空。騙されたとばかりにブチ切れ、花果山に帰ってしまいました。あまつさえ自分の称号を「斉天大聖(せいてんたいせい)」とし、声高に名乗ったのです。

■弼馬温(ひつばおん)なる官職
弼馬温(ひつばおん)という言葉、はじめて目にしました。馬のお世話係ですから、かなり大変だったんじゃないでしょうか。なのに一番低い位の官職となれば、そら孫悟空の気性を考えたら、ブチ切れて当然。
ところで孫悟空ってこんなに強くて色んな術も使える最強キャラなのに、いつからこんなに厄介者扱いだったんでしょう?完全に力を持て余してる感じ。岩から生まれるところからきちんと読んでみたくなりました。

斉天大聖(せいてんたいせい)…!
うわ、このフレーズめっちゃ覚えてます!たしか堺正章さんが孫悟空を演じたドラマの中で敵の前で名乗るときに「俺が斉天大聖、孫悟空様だァァァッ!!」って叫びながら如意棒をぶんぶん振り回すシーンがあった気が!(やばいめっちゃ興奮してきた)

■馬の世話の経験がのちに役に立つらしい
なんかもう玉皇大帝の「テキトーに肩書与えておけばおとなしくなるだろう」っていう考え方がそもそも安易すぎるし、これは完全に采配ミスでは。と思いましたが、後々、馬の世話をしていた経験が生かされるエピソードをどこかでチラっと見たから無駄ではなかったってことなのね。

■羽根ビヨーン
ブチ切れて筋斗雲でびゅーんと脱走する時に、この帽子を放り出してるのが可愛いし、花果山に戻ったら代わりに「羽根ビヨーン」(翎子:りんず)
をつけてるのなんか可愛い。

玉帝震怒,命李天王带领天兵天将捉拿孙悟空。但是孙悟空有一身好本领,还有如意金箍棒在手,李天王根本不是他的对手。最后,太白金星对玉帝说:“孙悟空本领强,不好捉拿。不如我们就他做‘齐天大圣’,然后派他管理蟠桃园,这样天界就安宁了。”

玉皇大帝は激怒し、李天王に神兵神将を率いて孫悟空を捕らえるように命じました。しかし孫悟空は優れた能力があるだけでなく、如意金箍棒という強い武器を持っているため、とても李天王が太刀打ちできるような相手ではありません。
最終的に太白金星は玉皇大帝にこうに告げました。
「孫悟空の強さは我々の想像を超えています。捕まえるのは難しいでしょう。むしろあやつに『斉天大聖』という肩書を与えて、蟠桃園の管理を任せるほうが得策かと思われます。そうすればこの天界も安泰でしょう」

■Google先生のトンチキ翻訳コーナー
しかし、Sun Wukongは優れた能力を持っており、彼は希望に満ちた金色のフープを手に持っており、LiTianwangは彼の対戦相手ではありません。

・如意金箍棒→希望に満ちた金色のフープ
うん、前回に引き続きまた出てきた「フープ」。しかも希望に満ちた金色の。絵面がまるで神々しい新体操。

■まったく学習しない人たち
またこうやって苦し紛れに孫悟空に役職を与えると、ロクなことにならんてことを、弼馬温(ひつばおん)の件でまったく学習してない。しかも助言したのは「太白金星」という玉皇大帝の側近。

没过多久,蟠桃成熟了,一个个又红又大,很是诱人。孙悟空得直流口水。他摘下一个蟠桃,咬了一口,真好吃!接着,他又摘了一个,咬了一口……

やがて蟠桃園の桃は熟し、どれも赤く大きくとても美味しそうです。桃が大好きな孫悟空は、たまらずしきりによだれを垂らしています。
思わず一つもいで、一口食べてみた桃のなんと美味しいこと!続けざまに孫悟空は、また別の桃をもいで一口……

■またあの帽子
まぁ斜めに被ってますけど、ちゃんとあの帽子を頭に乗っけてるの可愛い。てかアンタね、一口かじっただけで、次の桃食べるのやめなさいよッ!

■采配ミスおよびリサーチ不足が招いた人(神)災
孫悟空の大好物が桃だということを事前にリサーチしておく必要がありましたね太白金星ならびに玉皇大帝。

■蟠桃園の桃は「蟠桃」じゃなくて「天津水蜜桃」?
文中では桃はすべて「蟠桃(ばんとう)」と記載されていますが、描かれている桃は先がとがっている丸い桃。
これ、桃屋さんのマークや、桃太郎の桃も同じ形ですね。調べてみたらこの先のとがった桃は「天津水蜜桃(てんしんすいみつとう)」って名前でした。実はすっぱくてあんまりおいしくないんだとか。しらんけど。

蟠桃という種類の桃を調べてみたら、上からちょっと圧をかけてつぶしたような、平たい形をしているんです。でもそれだと絵面的にあんまり映えないし、桃だとわかりにくいから、あえて、なんでしょうかね。知りたい。誰か教えてください。

王母娘娘的寿诞到了,她邀请各路神仙来参加蟠桃宴。七仙女奉命摘桃,来到蟠桃园后却发现树上都是些没熟的小桃。她们不小心惊醒了正在熟睡的孙悟空。

西王母の誕生日がやってきました。この日は各地の神々を招いて盛大な桃の饗宴が行われるため、7人の女仙が桃を摘むよう命じられました。しかし蟠桃園の熟した桃はすべて孫悟空によって食い散らかされていて、小さくて未熟な桃しか残っていません。そしてさらに悪いことには、彼女たちは満腹になって眠っている孫悟空を、うっかり起こしてしまいました。

■蟠桃宴=西王母のお誕生日会
前回の絵本では「蟠桃盛会」と書かれていた蟠桃宴ですが、西王母のお誕生日会だったんですね。3日3日で、桃の節句と関係があるそうです。

■織姫や乙姫みたいな服装の女仙たち
7人の女仙といいながら4人しか描かれてないのはさておき、3人は「しょーがないわねぇ」みたいに笑ってるのに対し、一人だけぷんぷん怒ってる女仙がいるのがなんか面白い。
そしてこの女仙たちが来ている服が、はごろも伝説の天女とか、七夕伝説の織姫、浦島太郎の乙姫の恰好にそっくり。羽織ってるヒラヒラも可愛いし、引きずってしまうくらい長い丈のスカート?や、手が隠れるくらい長い袖がものすごく好き。

经过盘问,孙悟空得知王母的蟠桃宴没有请他,頓时火冒三丈。他顺看香味跑到瑶池大吃一頓后,又将剩余的仙酒仙菜席卷一空,装进乾坤袋里准备带回花果山。哪知酒足饭饱后,孙悟空有些醉了,他摇摇晃晃地撞进了太上老君的炼丹房,将炼丹炉里的仙丹吃了个干净,然后才返回花果山。

女仙たちを問い詰め、自分が桃の饗宴に招待されていないことを知った孫悟空は、秒でブチ切れました。瑶池(ようち)からは美味しそうなごちそうのいい匂いが漂ってきます。孫悟空はまっしぐらにすっ飛んで行って、思う存分に飲み食いし、残ったお酒やごちそうをすべて乾坤袋に詰め込んで花果山へ帰る準備を始めました。
ところが思いのほか、少し酔っぱらってしまった孫悟空は、太上老君の練丹房の中でフラフラと暴れた挙句、中にある不老不死の秘薬すべてを、残らずきれいに平らげてしまったのです。そしてようやく花果山へ帰っていったのでした。

■今回はお土産つき
前回の絵本にはいいだけ飲み食いして、不老不死の薬全部平らげて帰った、としか書かれていませんでしたが、今回はなんとお土産までもって帰っています。

■お土産袋、乾坤袋なるアイテムとは
孫悟空がごちそうやお酒をしこたま詰め込んだお土産袋、乾坤袋。これも前回の絵本には出てきていなかったので、はじめて目にしました。
Twitterでちらりと『霊力に応じて容量が変わるアイテム』と説明してくれている方がいたのでちょっと調べてみましたが、Wikipedia等にもこれ自体を詳しく説明しているページがなく、ちょっと残念。

玉帝和王母大发雷霆,命令李天王布下天罗地网,前去捉拿孙悟空。这一次,孙悟空与二郎神得不分胜负之时,太上老君趁机用金刚镯打伤孙悟空的头部,这才捉住了他。

玉皇大帝と西王母は烈火のごとく大激怒。李天王に孫悟空を捕まえるための厳重な包囲網を四方に張るように命じました。
さて今回は孫悟空と二郎神、双方一歩も譲らぬ戦いとなりました。これを千載一遇のチャンスと見た太上老君は、孫悟空の頭に金剛琢(こんごうたく)投げつけ、大打撃を与えました。こうして大捕り物の末、孫悟空はついにお縄となってしまったのでした。

■Google先生のトンチキ翻訳コーナー
今回、孫悟空と顕聖二郎真君が結ばれたとき、太上老君はこの機会に孫悟空の頭をダイヤモンドブレスレットで負傷させ、捕まえた。

・孙悟空与二郎神得不分胜負之时→孫悟空と顕聖二郎真君が結ばれたとき
二郎神に嫉妬した太上老君が、孫悟空にダイヤモンドブレスレットを投げつけてケガさせた感すごい。

金刚镯→ダイヤモンドブレスレット(武器感ゼロ)
前回は「金刚琢」と記載されていた金剛琢(こんごうたく)が、今回は「金刚镯」となっていたので、ダイヤモンドブレスレットと訳されたようです。

■ところで二郎神って誰。(つよい)
今回孫悟空を捕まえに来たのは「二郎神」という方だったのですが、登場があまりに唐突すぎて誰。ってなりました。しかも孫悟空と結ばれてどうしようかと思いました。(結ばれてない)
孫悟空と互角ってことは相当つよい。額に縦タイプのサードアイとかあるしネビュラチェーンみたいなの出してくるし。
1回目の脱走時にはまったく太刀打ちできなかった李天王は、今回は包囲網を張る係でした。

玉帝命人把孙悟空绑在南天门前的天柱上,刀劈斧砍,但就是不能伤他分毫。太上老君献计将孙悟空打入炼丹炉内炼烧。一连烧了四十九天,孙悟空不仅没有死,还炼出了一双火眼金睛。

玉皇大帝は孫悟空を南天門に縛り付け、刀や斧で切り刻むよう命じましたが、ほんのわずかな傷すらつけることができませんでした。そこで太上老君は孫悟空を49日間練丹炉で燃やし続けることを提案しました。
しかし49日後、孫悟空は火傷ひとつ負わずに生きていました。しかもその目は「火眼金睛」となり、化け物の正体を見抜くという神通力まで得たのです。

■なんで49日?
ふと思ったのですが49日燃やす、というのは四十九日となにか関係が?

孙悟空气愤得一脚翻炼丹炉,打上灵霄宝殿,天兵天将根本打不过他。玉帝惊慌失措,连忙请来如来佛祖帮忙。

49日間もグリルされ続けた孫悟空は憤慨しまくって大暴れ。
錬丹炉をひっくり返し、凌霄宝殿を襲いました。もちろん神兵神将たちではまったく歯が立ちません。玉皇大帝は大慌てでお釈迦様に助けを求め、すぐにこちらに来てくれるようにお願いしました。

■今度は二郎神でも勝てなかった?
どういう理屈かはわかりませんが、錬丹炉で49日間グリルされることによって、孫悟空がさらに強くなってしまった!笑
さすがの二郎神もお手上げだったんでしょうか。もうこうなったら頼れるのはお釈迦様だけ。

孙悟空一个跟斗十万八千里,却还是翻不出如来的手掌心。后来,如来佛祖将孙悟空压在了五指山下。

孫悟空は、一度の宙返りで10万8000里の距離を飛びましたが、それでもお釈迦様の手のひらからは出ることはできませんでした。
※10万8000里=約43,000Km
その後、お釈迦様は孫悟空を五行山の下敷きにして閉じ込めてしまいました。

<おわり>

■唐突すぎる展開
絵本のページ数の都合もあるんでしょうが(前半かなり内容詰め込みすぎたせいだと思います)今回はお釈迦様とのやりとりが端折られてたので、なんで10万8000里の距離を飛んだのかも謎のまま、突然山降ってきて驚いた。笑
お釈迦様をオネエキャラにする暇もなかったじゃないか。
あと2ページくらいほしいところでしたね。

■五行山と五指山
前回の絵本では「五行山」と書かれていた山が、今回は「五指山」となっています。これって同じ山のことなんでしょうか。謎。
とりあえず前回の絵本と合わせる形で翻訳は「五行山」としておきました。

どちらの大闹天宫も楽しかった!
1冊目で登場した「金剛琢(こんごうたく)」をはじめとして、2冊目でも今まで一度も目にしたことがないワードやアイテムが出てきて、とても楽しめました。
孫悟空はこのあと三蔵法師や沙悟浄、猪八戒と出会って天竺を目指すわけですな。

西遊記熱が再発
堺正章さんの西遊記のドラマをもう一度観たくなってきたなぁ。
筋斗雲の呼び方が好きで、よくマネしたのを思い出します。
あと、孫悟空が沙悟浄に女の人に化ける方法教えてる回をなぜか鮮明に覚えてますねぇ。(「変わりまっすよ~変わりまっすよ~」って言いながらその場でくるくる回って踊る)今思うと、堺正章さんの棍術アクションもかなりすごくて、少林寺みたいだった記憶が。

次回は「猪八戒、スイカを食べる」
さて、実は20冊セットの絵本の中に、猪八戒のお話もひとつだけあるんです。「猪八戒吃西瓜」、次はこれを翻訳しながら読んでいこうかなぁと。どんなお話なんだろ。猪八戒がスイカを食べる話なんだろうけど。

最後までお読みいただきありがとうございます。

ネル子

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