立場や役職は、人を変えるのか?
管理職を目指しているけど、会社の期待に応えられるか不安。不安の背景には、会社に細かいルールや仕組みが一杯あります。クライアント業務に従事していた方は、クライアント業務に加えて、管理職になる日々のマネジメント業務の増加に不安を感じるようです。
個人的な見解としては、立場や役職は、「よくも悪くも人を変える!」
「ピーターの法則」「パーキンソンの法則」「ディルバードの法則」など、管理職が機能しない法則を基に、良いマネジャーについて考察してみました。
ピーターの法則
「あらゆる人材は昇進により能力の限界に達すると無能化する」という説です。例えば、上位ポストで必要とされるスキルを有しているかどうかの検証がされないまま、「前のポジションで能力を発揮していたから」という理由だけで昇進したとします。しかし、昇進したポストで求められるスキルを有していなかったため、そこでは成果を上げることができず成長が止まってしまいます。その結果それ以上昇進することはなくなります。そして無能な上司の基で、部下の無能化が進み(優秀な社員の離職も含め)、組織全体が無能化する現象です。
パーキンソンの法則
「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」(パーキンソンの法則は第一の法則と第二の法則がありますが、第一の法則のみ説明しています)
パーキンソンの法則は、仕事量に対して人員が少ないと現場から報告を受けて人員を増やしたのに残業が減らないなどです。原因としては、一説には人は仕事を完遂するまでにどのくらい時間が必要かを考えるのではなく、仕事を完遂するまでにどのくらい時間があるかと考えることに原因があると言われています。また、上司の権威は、部下の人数が増えることと考えて、不要不急な仕事を増やすなどの事象が起こります。
ディルバードの法則
会社は体系的に無能な社員を管理職に昇進させる傾向があると言います。それは、彼らにより生じる損害を最小限に抑えるためです。現実的な仕事や可能性を要求されない社員が昇進すること。無能な社員はミスをしやすく、その損害を減らすためにこれが行われるといいます。ある意味有能な部下が、伸び伸びと働けるよう上司を異動するということです。実はこれはピーターの法則で生じる問題の解決策の一つのようです。一説では、昇進の多くが同性を好み、また他人への恐怖心から生じているというものです。つまり管理者は自分に似た人を昇進させ、異性を拒むと言うのです。女性管理職が少ないのも納得ですね。
まとめ
どれもなんとなくあるあるですね。マネジャー候補には事前に教育をして、適性を確認した方が良いということでしょうか。私は、組織が成果のある社員に期待して出世させることは、悪いとは思いません。ただ当人は、マネジャーになるまで、必要なスキルを知りません。組織は、マネジャーに対する必要なスキル訓練を提供すべきです。なによりマネジャーは、個人ではなく、チーム力を高めることに意識を変える必要があります。
その上で、マネジャーは、チームの目標(いつまでに何を達成するのか)を明確にして、行動に移すことが大切です。ひとりでもできるというふりをしてはいけません、目標達成のために、部下を頼り、コミュケーションをとる必要があります。チームの生産性を高める為に、過去の慣習や業務プロセスと人員を見直す勇気も必要だと考えます。
残念なチームは同じ場所にいるだけ、良いチームは一緒に働いている。
チームの全体の能力が、チームの個人能力の総和を超えた時、本当のマネジャーになるのではないでしょうか?
最後までお読み下さりありがとうございました。
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