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言い訳に含まれる自覚のない嘘

仕事だけでなく日々の生活のなかでも、自己正当化するシーンはあると思います。そのなかで、自覚のない嘘について話したいと思います。

言い訳とは?
都合の悪いことや過失などをとりつくろうための説明をすること。

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自分を守るために無意識的に起こる心理的なメカニズムがあります。これを防衛機制と言います。人は、何かに責められたり痛みを感じると、そのような状況を避けて自分を守ろうとするためにディフェンス・メカニズムと呼ばれる心の動きを発動します。その一端が、言い訳だと言えます。

自分の悪い側面を他者に明かすのが傷つくため、自分から先回りすることで、正当性を主張して自分を守ろうとしていると言えるのです。

自覚のない嘘とは?

代表的なものは、「忙しい」「時間がなかった」です。
この言葉は私たちにとって都合の良い嘘です。
何か出来なかったとき、何か責められたとき、にとっさに出てきてしまう言葉でもあります。取り掛かれば5分でできるんじゃない?ということでも「時間がなかった」「忙しかった」などと言い訳することがあります。これらの嘘は、子供の頃から日常的に使っていて、悪気なくその場しのぎで使う都合の良い言い訳になっていることがあります。

他にも同じような言葉があります。

「がんばったのですが・・・」
「急いだのですが・・・」
「気にはしていたのですが・・・・」

もちろん、すべてが嘘だと言いません。
ただ言い訳は、自己正当化が目的ですから振り返る機会を失う損失があります。とくに自覚のない嘘を絡めてしまうと、言い訳をしている感覚にもなりません。癖(くせ)と言っても過言では無いかもしれません。

言い訳をしたとき、どんな気持ちになりますか?

わたしは、クライアントからこの類の発言を聞いたとき、できなかった事実について、どんな気持ちになるか聴くようにしています。これは、自己の責任に立ち返ってもらうためです。
すると、「やりたいと思わなかった」「考えようとしなかった」「忘れていた」「すみません」などと吐露します。自分の思考の癖や、感情に向き合い、なぜ思うような成果がでなかったのか、振り返ることが成長に繋がると考えています。

言い訳の背景

また、言い訳を裏には、その人が守りたいものも窺えます。
例えば、

「責任をとりたくない」「言われたとおりにやった」
「人に嫌われたくない・失望されたくない」
「早く渦中の人でなくなりたい」
「怒られるのが怖い」
「自分の評価に傷がつくのが怖い」
「人間関係を悪化させるのが怖い」

などです。これらはすべて対人関係における恐怖心といっても過言ではありません。恐怖心は、行動のモチベーションであるものの、簡単に回避すること(自覚のない嘘)を覚えると癖になります。モチベーションをポジティブにコントロールする為にも、言い訳の裏にある思考を言語がすることが大切です。そして目標やタスクに対して真摯に向き合う必要があります。

最後に

部下に対しても、子供に対しても、クライアントに対しても、もちろん自分に対して、よく聞く考える事柄です。「あー嘘ついてるかも?」「本当に?」と思う瞬間がありますが、先ずは、話を聴くことに徹しています。その上で、自分は、「こう感じた」と伝えるようにしています。
無自覚なケースもある為、コーチングアプローチでは解決に時間を要することもあります。組織においては、成果や風土作りも影響を及ぼす為、教育も必要です。
ですから、成果を追求する場合は、傾聴と指導を合わせて活用することが肝要だと考えています。

最後までお読み下さりありがとうございました!



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