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人的販売の原則

人的販売は昔からある技術で、人的販売についての文献や原則は数多く存在しています。基本的に6つの段階に基づいて、トレーニング・プログラムが組まれています。

6つの段階

販売機会の把握と評価

販売プロセスの第一段階は、販売機会の把握とその評価です。企業はまず見込み客を見つける必要があります。相手の関心の高さや財務能力を見極めることによって販売機会を評価することができます。
非常に有望な見込み客は、外回りのセールス・フォースが担当し、可能性ありの見込み客はテレマーケティングなどでフォローすることが重要でしょう。見込み客との契約が完了するまで、4回程度の訪問を繰り返さなければならないのが一般的です。

事前アプローチ

見込み客を訪問する前に、販売員は相手企業(ニーズは何か、購入の意思決定に関わっているのは誰か)と購買担当者(個人的特性と購入スタイル)について可能な限り知っておく必要があります。また見込み客の見極め、情報収集、その場で制約など訪問の目的も定めておくべきでしょう。また、訪問手段も最善のものを選択しておくべきです。最後に、販売員は顧客に対する全体的な戦略を考えなければなりません。

プレゼンテーションとデモンストレーション

販売員は買い手に製品の話をすることになりますが、基本的にAIDA(注目、関心、欲求、行為)を意識してプレゼンテーションする必要があります。

反対意見への対処

顧客はプレゼンテーションの間や注文を促されたときに必ずといってよいほど反対意見が出てきます。「心理的抵抗」には、干渉されることへの抵抗、今までの供給源やブランドへ選好、無関心、何かやめることへのためらい、セールス・レップとの間の不愉快な雰囲気、先入観、決断を下したくないという気持ち、お金がかかりすぎるのではないかという不安などが含まれます。これに対して「論理的抵抗」とは、価格、納期、特定製品、あるいは企業そのものに対する不満のことです。
こうした反対意見に対するとき、販売員は肯定的なアプローチをとるべきです。反対意見への対処スキルは、交渉スキルの一種だといえます。

成約

販売員は、体の動き、コメント、質問といった買い手からの成約の信号を見極める方法を知る必要があります。成約のテクニックとして、注文してくださいと頼んだり、含意点を確認したり、注文書作成の手伝いを申し出たり、下位てが望む型を確認したり、色やサイズなどを選ばせたり、今ちゅうもんしないと損であると伝えたりすることなどがあります。また、成約に伴う買い手に提示することも必要です。

フォローアップとメンテナンス

販売満足を確実にしてリピート取引を望むなら、フォローアップとメンテナンスが必要になります。成約直後に販売員は、納期や購入条件など顧客にとって重要な事項の詳細を確認しておくべきでしょう。

交渉

マーケティングは取引活動と取引が成立する諸条件に深い関わりがあります。交渉において良い結果を出すために、マーケターはある種の特質とスキルを身に付ける必要があります。最も重要なのは事前準備、計画作成能力、交渉事項についての知識、プレッシャーや予測不能な状況下における迅速かつ明晰な思考能力、自分の考えをうまく言葉で表現する力、相手の話を聞く能力、判断力を一般常識、誠実さ、相手を説得できる能力、そして忍耐力です。

リレーションシップ・マーケティング

現在では、目先の利益よりも、顧客との長期的なリレーションシップの構築が重要視されています。最近は顧客の規模が大きく、世界的に事業が展開されていることも多いです。そうした顧客は世界各地に販売し、販売していくれる供給業者を好みます。また国内外の各地で発生する問題を迅速に解決し、顧客のチームを密接に連携して成約やプロセスの改善を行ってくれる供給業者をひいきします。
主要顧客に対する販売員は、主要顧客から目を離さず、彼らが抱えている問題を理解して、あらゆる面で顧客に役に立てるようにしなければなりません。リレーションシップ・マネジメントは、製品管理と同じだけ顧客管理をする必要があります。しかし、リレーションシップ・マネジメントは、漫然の対策ではありません。顧客との長期的な契約が利益に繋がらない場合は避ける必要があります。

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