日記。椅子生地の選び方など
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日記。椅子生地の選び方など

本間慎祐 / Dawner

一日一日冷えてゆく朝晩の空気に、季節の移りを知らされています。
ここのところは近所でも色づき始めた木々を眺めては楽しませてもらい、毎年毎季節のことながら四季を五感で楽しめるこの国の文化には、そこはかとなく感謝の気持ちが湧いてくるようです。願わくば、この豊かな四季をいつまでも変わらず楽しめる世の中であってほしいと思います。

と、季節の話でしれ~っと始めることにしました、久しぶりの日記です。4か月も間が空いてしまいました。
ずっと更新しようしようと思っていたのです、が今一つ上手くいかなかったため、まぁ無理はしないことにしておきました。

プライベートの話では、10月初旬に家を引越しました。
8年住んだ家を離れるということは、案外感慨深いものがあります。そして妻と二人の暮らしの割に、8年という歳月と共に増えていったは大量の荷物。「家具の移動は慣れているから僕に任せろ」と業者さんは頼らずほぼ自力で運びました。引越しの大変さと、もう若くはないことを知りました。そんな最近です。
築古リノベ済みマンション。なかなか良い家だねと二人とても気に入っています。ゆくゆくは家具とか色々、良い感じに揃えたいなと思うのですが、如何せん古いモノは大切にしたいし、多少の劣化や破損であれば直せてしまう(直してみたくなる)ので、お互いが一人暮らしだったころからの家具やらをそのまま使ったりリメイクしたりして楽しんでいます。
以前の家からも自転車で5分ほどの距離なので、最寄り駅が隣駅に移ったくらいで生活圏はさほど変わらない。しかし一駅変わると街を歩く人々の装いもなんとなく違う風に感じられる。まだ少しよそよそしく感じてしまうこの街並みも、やがて少しづつ馴染んでいくのだろうな。ささやかな期待に胸を躍らせております。

仕事のことでは、実は8月にリズムを大きく崩しました。2件、なかなか手の掛かる家具修理のご依頼を続けて対応させて頂いたのですが、本当にその二つに掛かりきりでお店のことになかなか手が回りませんでした。
ご依頼が悪かったわけではもちろんなく、全ては私の実力不足。どちらも無事に納品を済ませていますが、9月になってもなんだかその流れを引きずっている気がして何をして良いのかが分からず。10月になってようやくエイヤと気合を入れ直しました。今はすっかり元通りです。大丈夫。それもあって日記を書けませんでした。まぁそんなこともありますよね。

そろそろ次回の仕入れも考えないといけないのかもしれません。でも相変わらず高いコンテナ価格に加え原油も高い、円が安い。とニュースを見ながら毎日一人でぼやいている気がします。でちょっと悩み中。
世間では喜ばしいことに日常が少しづつ戻ってきた様子もあり、ここぞと頑張りたい気持ちもありますが、でも急がばもう少しだけ回っておこう。手つかずになっている家具が倉庫になんやかんやまだ散在しているので、その子たちをじっくり修理しながら頃合いを見計らってみようと思っています。

大して身のない日記になりそうなので、家具屋らしく家具の話も。

そんな感じで、最近は手をつけていなかった家具を中心に修理作業を進めています。ほぼ椅子やソファが中心。椅子やソファは木部メンテナンスに加えて張替の作業が必要な為、店頭に出すまでにどうしても時間を要します。更に私の場合はその前段階の生地を選ぶところで躓いてしまうため、その結果どんどんどんどん倉庫に溜まっていってしまうようです。

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こちらはデンマーク Christen Findahlという作家による1950年代頃のイージーチェア。このチェアなんて、なんと2年近くも倉庫に眠らせてしまっていました。
個性的なデザインということもあり、合わせる色に印象は大きく左右されてしまう。散々悩んだ結果、木部フレームデザインが引き立つこと、現代の空間とも馴染むこと、愛嬌があることを考えて生地を選びました。

その他

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同様にこれらの椅子も、フレームデザインを際立たせることを主眼に張地を選んでみました。

色の選び方はもちろん自由ですし、解はありません。違った色を選べばまた違った雰囲気を楽しめるものです。
それでも主役は何かを考えるこの思考方法はとても良いなと、今更ながら小さな手応えを感じています。
フレームデザインを主役にするのか、ファブリックそれ自体が主役なのか、それとも空間を引き立たせるためなのか。何かを特別に表現したいという狙いがある場合を除けば、おそらくはこの3通りだと思います。
今回引越しをした経験も、色の選び方に影響をしている気がしています。難しく狙いを定めるよりも、今はこんな風にフラットに選ぶやり方がどうやら私には心地が良いようです。

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と言いながらこの椅子だけは別で、生地に合わせて椅子を選びました。爽やかで使いたかったんですよね。そう、たまには例外もあります。
あ、そして先日11月5日に発売された『地球の歩き方:aruco 東京で楽しむ北欧』にお店を掲載して頂きました。すごく良い誌面に素敵に紹介して頂き有難うございました。しれっと宣伝だけしておきます。

とまぁそんな感じで、年内にもまだまだソファやら椅子やらを何本か仕上げていく予定です。どんな張地を選んだかに、その時の私の心理が如実に現れているかもしれません。
完成次第順次ウェブサイトへは載せていきますので、それらを踏まえてどうか温かく見守って頂けますと幸いです。

これからまた少しずつ寒い季節になっていきます。
皆様お身体にだけは気を付けてお過ごしくださいませ◎

ありがとうございます◎
本間慎祐 / Dawner
西荻窪で北欧ヴィンテージ家具店Dawner(ダーナー)を営んでいます。お店のこと・家具のこと・普段のことなど、日記代わりに記しています。お店のウェブサイト→https://www.dawner.jp