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東京のミシュラン三つ星店に採用してもらえるか?佐渡で一番若い魚屋と新潟飲食店の奮闘記。

佐渡の魚が日本一!それを証明するためには?

前回の記事では、佐渡の魚屋『マルヨシ鮮魚店』について紹介しました。

佐渡の荒波で揉まれた魚に、独自の締め方で抜群の鮮度と美味しさを実現した石原氏。

そんな石原氏の努力で、『マルヨシ鮮魚店』の取引先も徐々に増えていきます。しかし、石原氏は現状に満足しませんでした。

「佐渡の魚が日本一!もっと多くの人に伝えるにはどうすればいいか?」と考えるように。

そこに協力したのが、ダーンディッシュプロジェクトの代表・大谷茂。『海鮮居酒屋 魚魯こ』の立ち上げをきっかけに、石原氏と大谷は懇意にしていました。

※『海鮮居酒屋 魚魯こ』の記事はこちら

大谷は「佐渡の魚が日本一であることを証明したいなら、日本一といわれるお店に扱ってもらえばいいんじゃないか?」と石原氏にアドバイスします。

ただアドバイスするだけではありませんでした。大谷は自身のコネクションを使ってミシュラン三つ星を獲得した超有名店に、石原氏が佐渡の魚をPRする機会を提供します。

そのお店は東京・赤坂に店舗を構える『鮨 さいとう』。ミシュランで2010年以来、10年連続で三つ星を獲得した超有名店です。(ちなみにミシュラン三つ星は当時の話。会員制に移行したため、現在はミシュラン三つ星店ではありません。)

その時の旬の食材を使い、ネタやシャリ全てにこだわった最高のお鮨を握ってくれると話題のお店です。

日本一と名高い『鮨 さいとう』での実食。果たして結果は?

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時期は夏。佐渡では、アワビやもずくが旬になります。石原氏は自信のある食材だけに絞り込み、一流のすし職人に試食していただきました。

石原氏が最も自信があったのが、このアワビ。

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果たして、評価はどうだったのでしょうか?

残念ながら現実は厳しいものでした。

「高評価を頂けるはず!」という石原氏の淡い期待は叶わず。『鮨 さいとう』の職人からは、思っていた以上の厳しい評価が返ってきました。

「外房のものに比べると、少し味が薄い」
「食感が硬めで、調理に工夫が必要」

日本全国から一流の食材が集まる、一流の鮨店。やはり取り扱ってもらうためのハードルは非常に高い。

意気消沈する石原氏。

次の食材であるもずくについて、恐る恐る意見を伺いました。

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一時の沈黙のあと、職人が発した言葉は?

「こんな太いもずく、見たことがない。これはいいね」
「ラーメン風にしてみた。鮨店なのでこれは出せないけど、面白い」

『鮨 さいとう』で、佐渡のもずくが認められた瞬間です!

他にも様々な食材に対するストレートな意見を聞くことができ、この経験は一生忘れられない、と石原氏は言います。

現在取り扱っている食材との兼ね合いなどから、残念ながら取引には繋げられませんでした。しかし、石原氏にとっては『鮨 さいとう』で一流の味に触れたこと、そして自分の扱う食材が一定の評価を獲得したことで、確かな手ごたえを感じることができたようです。

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今回は季節が夏だったのでアワビともずくでしたが、佐渡には南蛮海老、寒ブリ、タラバエビなど豊富な食材があります。また機会があれば試食していただきたい、と石原氏は語っていました。

全国にある一流店で、佐渡の食材が広まっています

『鮨 さいとう』で全国から集まる一流の食材・料理に触れた石原氏。佐渡の食材の魅力をさらに引き出し、素材にこだわるお店に提供していきたい、と決意を新たにしました。

このあとの石原氏本人の努力が実を結び、少しずつ東京の有名店にも魚を卸せるようになります。現在では、全国で60〜70店のお店で『マルヨシ鮮魚店』の魚を取り扱っているとのこと。

その中にはミシュラン獲得店をはじめ、超のつく有名店も少なくありません。「佐渡の魚は日本一!」これを証明したい、という石原氏の夢は、実現に向けて着実に進んでいます。

もちろん、ダーディッシュプロジェクトの『海鮮居酒屋 魚魯こ』でも、これまでどおり取り扱っております!

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まずは『海鮮居酒屋 魚魯こ』で、日本一の佐渡の魚をご堪能ください。お待ちしております!

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