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レノファなスタジアムの話(4)みらスタの駐車場(その1)

さて、前回まではみらスタという「陸上競技場」がなんで出来たのか、なぜそこをレノファが使っているのか、という話をしてきましたが、今回はレノファサポーターらの間から「みらスタの不満点」として必ずと言っていいほど出てくる「駐車場」の話について。

試合開催日の駐車場

みらスタのアクセスガイドを見てみます。下の方に注目。

「維新公園内駐車場は1か所のみとなっております」
としてアナウンスされるのが、みらスタ西側の球技場を使用した有料駐車場(300台分)のみ。
これとは別に椹野川河川敷・山口県トラック協会・JA山口県・パナソニックエレクトロニックデバイス山口に無料駐車場(試合日ごとに利用可能駐車場は変動・全部使って最大500台ほど)を確保している状況です。
あとは公園周辺での軒先パーキングがそれなりに。

レノファ公式サイトから。紫の所は試合観戦者が停めてはいけない場所

一方で、みらスタのある維新百年記念公園(維新公園)全体では、1,251台分(別に身障者用が45台分、バス用が19台分)の常設駐車スペースがあり、基本的に利用料は無料。
にも関わらず、レノファの試合観戦者には、この公園内駐車場への駐車をしないようにアナウンスされています。
(スタジアム東駐車場など、グルメガーデンなどの為に物理的に停められない場所もありますが)

維新公園公式サイトから。これらの駐車場はレノファ観戦客は停めてはいけない場所

となると、
「いやいや、レノファを観にくる人だって維新公園の利用者でしょ?」
「なんで園内の駐車場に停めちゃいけないわけ?」
という声が上がるのは、まあ、ある意味では自然よね、と。

実際、レノファのアナウンスを知ってか知らずか、試合終了後にはレプユニを着た人が運転したりレノファステッカーを貼った車が公園内の駐車場からゾロゾロと出てくる状況で…
そもそも、こういった皆様方がクラブ側のアナウンスを無視しているという意味で、非常によろしくない話ではあるのですが。

では、レノファは駐車場に関して、なんでこんなアナウンスをしなければいけないのか、ということですが、(レノファからの公式な見解を目にしていないので個人的推測ですが)維新公園の管理者から自前の駐車場の確保について強い要請があるからではないか、と思うわけです。

維新公園内の施設

というのも、維新公園の中には、みらスタ以外にも維新大晃アリーナ(アリーナ、レクチャールーム、武道館)やテニスコート、補助陸上競技場にラグビー・サッカー場、野外音楽堂(ビッグシェル)、山口県児童センターなどの施設があって、レノファの試合日もそれ以外も利用者が多いんです。

特に、テニスコートや山口県児童センターなどは毎週末になると普通に混雑するレベルで利用者がありますし、レノファの試合に関係なく、そういう人たちへの駐車場を確保しなければならない。

みらスタの北側にある山口県児童センター(平日の昼間に撮影)

一方で、レノファの試合時にはそれだけで数千人規模のお客さんがやってくる状況なわけで、公園内の駐車場を開放するとレノファの観戦客だけで駐車場がほぼ埋まってしまうのは容易に想像がつく話。

なので、管理者側から「みらスタでのレノファの試合日は球技場を駐車場として使わせてあげるから、それ以上の駐車場はそっち側で別に用意してね」って話になっているんではないかと思うのです。
(繰り返しますが、あくまでも個人的推測です

他のスタジアムの駐車場事情

ちなみに、近隣のJリーグクラブはどうなっているかというと、

なので、駐車場の台数的には(4500台の大分を別にすれば)1000台弱から2500台と幅があって、どこも収容見込み人員の1〜2割ぐらいの駐車場を確保している状態で、来場予定数全員分の駐車場を用意している訳ではないというのが実態なのです。

というわけで、実はみらスタの駐車場台数は平均のちょっと下ぐらい、とも言えるんではないでしょうか。
※いや、総数800台なんで確かに他と比べて少ないのですけど、岡山・北九州などはそもそも「クラブが駐車場を用意していない」ので…

だから、どこのスタジアムに行っても、判で押したように「観戦には公共交通機関をご利用ください」ってアナウンスしているんですよね。
(実は、これには別の理由もあるのですが、その辺は別の回で触れます)

とはいえ、典型的車社会の山口においてみらスタ周辺の駐車場をもっと増やせないかという話は当然に起こるわけですが、ここらへんを考察し始めると話が長くなりすぎるので、次回に続けたいと思います。


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