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レノファなスタジアムの話(26)Jリーグの日程と観客動員

久しぶりの投稿です。

実はこの1ヶ月半ぐらい、スタジアムで生のJリーグの試合(レノファ山口FC以外を含めて)を観戦できていません(涙)。
試合日にみらスタの近く(というか、維新公園の敷地内)にいることはあるのですが、別の用事がバッティングしていて試合観戦が叶わず、スポーツナビやX(Twitter)の速報が頼りだったりするわけで(時にはそれすら見ることができない時もありますが)。

一方で、レノファも、なかなかコロナ前までの観客動員に戻ってこないという話がある中で(実はこれはレノファだけではなく、鳥栖や福岡など、地方部のJクラブ全体に言える話なのですが)、どうやったらスタジアムに足を運んでもらえるか、いろいろ考えることは多そうです。

というわけで、今回はレノファを始めとするJリーグの試合日程がどうやって決まっているのか、そこから観客動員にどうやって繋げていけるかという話をしていこうと思います。


Jリーグの日程の決め方

基本的なルール

Jリーグの試合日程作成はJリーグの所有するソフトウエアが関わっていることが知られています。
Jリーグ・マッチスケジューラー、通称『日程くん』というやつですね。
今のソフトは2代目で日鉄ソリューションズ(日本製鐵の子会社)の作ったものをカスタマイズしたもの。

Jリーグは前年のシーズンオフに入る前(秋ぐらいだそうですが)に各クラブに対して大まかなスケジュールを示した上で各クラブから試合(ホームゲーム)開催日の希望を募り、それを「日程くん」に入力して、様々な公平性(ホーム・アウェイの連戦状況屋試合間隔など)を考慮しながら日程案を提示し、それをクラブに確認依頼して再度調整し…を繰り返して最終的にシーズンオフに日程を発表する…という段取りになっているわけですね。

各クラブの「要望」は

では、各クラブはどのような形で要望を出していくのか。
その当たりの事情については、2014年のNumberの記事にいろんな話が掲載されていました。

その中で重要なファクターとなり得るのが「スタジアムの確保状況」と「地域のイベントとの重複」ということが示されています。

前者に関して言えば、ほとんどのJリーグクラブのスタジアムは都道府県や市町村といった地方公共団体が所有・管理しているものなので(クラブや親会社が直接スタジアムを所有しているのは柏と磐田ぐらい)、当然Jリーグ公式戦以外のイベントも行われます。(というか、そうでないとスタジアムの稼働率が上がってこないので採算性を問われることになりますので)
特に(みらスタのような)陸上競技場の場合は、当然のことながら陸上競技に関するイベントの開催が不可避で、しかも各スタジアムでは天然芝の養生のために一定期間ピッチを使わない期間を設ける必要があることから、「一年中Jリーグのためにスタジアムを確保すること」はほぼ不可能に等しいわけです。
なので、そういった年間スケジュールの中から、この週末だったらJリーグが開催できるという週を探っていくわけですね。

そして後者ですが、これは地域の重要なイベントと重複した場合にJリーグの運営(宿泊施設や交通規制など)が困難になり得る場合は、これが日程の要望として考慮されるということになっているようです。
とはいえ、実際には(特に地方のクラブでは)むしろその逆、すなわち大規模イベントとの抱き合わせで誘客を狙っているパターンが多いのではないかと思われる節があり、先日も秋田でアウェイ戦を戦った清水エスパルスは前日に行われた全国花火競技大会(いわゆる「大曲の花火」)のあおりを受けて秋田市内にホテルが確保できず、盛岡に前泊して当日移動の強行軍になったということがあったようです。

ただ、これに関しては、アウェイからのお客さんをたくさん呼び込むことを当てにするのであればともかくとして、イベント同士のバッティングというのはお客さんを逃す原因にならないのかな、なんてことを単純に思ったりするのですが。
(実際、私自身がイベントのバッティングでレノファの試合に見に行けていないというのもありますし)

お客さんが来やすい日程とは

では、お客さんがたくさん来てもらえる日程を考えるにはどうすればいいのか。

「何があってもレノファの試合観戦を優先する!」という人が1万人でもいれば正直観客動員に悩む必要はないのでしょうが(そういう層が多数いるのが清水とか松本だと思っています)、山口県の人口規模や人口分布、サッカーに対する定着具合などを考えてもそういうわけにはいかないわけで、まずはお客さんが比較的来てもらいやすい日程を考えるのが先決かな、なんてことを思うわけです。

となると、他のイベントと重ならない時期にホームゲームを開催するというのは一つの考え方になるのかな、とは思っています。
具体的には、日程が固定されている大規模な祭りと同日は避けるとか、田植えの時期やら稲刈りの時期などを避けるとか(そういう理由で「試合を見に行けない」という声を意外と耳にするものです)、そういったあたりを加味すると、もっといろんな人が試合を見に行きやすくなるんではないかな…なんてことを(素人考えですが)思ったりもするのです。

あともう一つは、そういった日程調整の融通が利かせやすくするために、サッカーの日程を当てはめやすい競技場を確保することかな、と。
陸上競技場兼用だと稼働率は格段に上がりますが、逆に稼働率が高くなりすぎて適正な日程を組むのに支障となることが増えてくるので、その意味でも、Jリーグ開催に適した球技専用スタジアムが一つあると日程調整も楽になって何かと便利よねぇ…とは思うわけです。

というわけで、いつも以上にふんわりした結論になってしまいましたが、今回はここまでにしたいと思います。

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