「魔女の宅急便」のトンボの性質をジョハリの窓に当てはめてみる。
開いていただいてありがとうございます!キャリア理論をジブリに当てはめて考えると覚えやすいのではないか…という仮説から、記事を書いてみることにしました。
魔女の宅急便、13才になったキキが魔女の修行のために、一人(+ジジ)で旅に出る物語。前向きでひたむきにお仕事に取り組む姿、挫折を乗り越えて迎えるラストシーン…観ると元気が湧いてくる、素敵な作品ですよね。
コリコの町に降り立ったキキに、否応無しで話しかけてきたデリカシー無し男(初対面の印象)トンボ(14)。図々しさもあるのですが、どこか憎めない彼。どうして嫌いになれないんだろう。なんやかんやいい奴って思ってしまうのは、なぜなんだろう。
なぜか憎めないキャラのトンボの性質を、「ジョハリの窓」に当てはめて考えてみようと思います。
ジョハリの窓とは?
自分で知っている↔️知らない軸、他人は知っている↔️知らない軸の二軸で、自分の性質を整理して、自己理解と他人からの認識のズレがどのくらいあるのかをはかるツールが、ジョハリの窓です。
自分のことを1番よくわかっているのは自分…とつい思ってしまいます。一方で、他人から見た自分の印象って、全部はわからない。「え、そんな風に私って見えていたの?」と、誰かに言われて驚いたことはないでしょうか?きっとそれは盲点の窓の性質です。ジョハリの窓の図を書いてみました。
四象限の紹介をしつつ、筆者の性質を整理してみます。
▼第一象限:開放の窓 自分も他人も知っている
例:お酒が好き、話好き、好奇心旺盛
▼第二象限:盲点の窓 自分は知らない、他人は知っている
例:信念が強い(最近言われてびっくりした)いつも陽気で人に話しかけている(言われてびっくりした)
▼第三章限:秘密の窓 他人は知らない、自分は知っている
例:とても人見知り(仕事上人と話すことは多いけれど、おっかなびっくり)
▼第四象限:未知の窓 自分も他人も知らない
例:第三者から見たわたしの将来の可能性、でしょうか。すごいクリエイティビティを持っていたら嬉しいですが、誰も今のところ知らないですよね。
4つの窓で、その人の性質というんでしょうか、分けて考えられるよという話です。開放の窓に要素が多いと、自己開示がよくされている状況。秘密の窓が多いときは、どうしてそんなに自分を抑圧しているんだろう?と考えてみるのかなと思います。
ジョハリの窓についてはざっくりこんな感じで理解しています!詳しいところは文献や教科書を読んでみてください!
トンボの性質を考えてみる。
トンボについてのイメージというと、いや友達多いなーというのが最初に浮かびます。
魔女子さんに話しかけて、周りにいじられるシーンをみると、ちょっといじられキャラ、ひょうきんなキャラなのかなと想像します。女の子だらけの車に乗っているシーンもみると…男女分け隔てなく仲良くできる人なんだろうなと。いわゆる陽キャさんなんでしょう。
飛行クラブに所属しているトンボ。(恐らくかなり入れ込んでいる)空を飛ぶことへの夢・憧れの強さをひしひしと感じます。さらに、実際に飛べるものを作る行動力。これは特筆すべき性質ですよね。(作ることができる知力・財力もあるんだなと…想像ですが)
そして、本人もこの状況になったことが初めてだとは思うのですが、飛行船からぶら下がるロープに、手だけでしがみついているこのシーン。あまりにも絶望的ですよね。もしキキがこの世界に存在しなかったと思うと…。
そんな中でも、決して自分の生を諦めることなくしがみつき続ける、乗組員からの指示に従って可能性を試す。トンボの、絶望的な状況であっても、冷静に可能性を信じ続けられる勇気は、なかなか持てるものじゃないと思います。
こうして、トンボのシーンをしみじみ眺めていると、ただの軽いひょうきんものというだけではなく、行動力や勇気のある素敵な14才なことがよくわかります。
トンボの性質を、ジョハリの窓に当てはめてみる
と、いうことで、トンボの映画内から推測される性質を(妄想を含む)ジョハリの窓に当てはめてみます。
トンボの開放の窓 自分も他人も知っている
まず、開放の窓(自分も他人も知っている)を考えてみます。
とにかくお空が大好きなことは、もうアイデンティティの1つですよね。飛行クラブのパーティーに参加している面々が全員知っていることだと思います。
また、空への夢を具体的に実現していくために、装置を作るという行動を起こしている。きっとそのための勉強もしている。この、行動に移す力については、周りも一目置いているし、本人も自信を持っているのではないかと思います。
また、おしゃべり好きで人見知りしないところも、自覚あり、他人もそう思っているところだと思います。男友達と車に乗っている時も真ん中近く、女の子とも気軽に声を掛け合える関係。これができるのは、もう陽キャです。自他ともに認める陽キャトンボ(14)。
トンボの盲点の窓 自分は知らない、他人は知っている
さて、盲点の窓…トンボ自身は気づいていないけれど、THEトンボの性質は、やはり図々しさでしょうか。あと、ズボラといいますか、タイミングの悪い感じ、空気を読めないようなそんな感じを受けます。
例えば、キキを飛行クラブのパーティーに誘うこのシーン。セリフ、覚えていますか?
「きょう、ぼくらのクラブのパーティがあるんだ。飛行クラブって言うんだけど、ぜひきみに来てほしいんだよ」との。書いてみると紳士的なような気がするのですが、捻くれ者のわたしにはちょっと図々しさを感じてしまうポイントが2点。
1点目。きょうのパーティーをきょう誘って、来てもらえると思うなよ。というところです。誘ったら必ずきてもらえると思う神経の図太さと、きょうまで誘わなかったズボラな面が見え隠れするように思えるのです。
2点目。飛行クラブのパーティーにキキが参加したらどうなるかを想像できているのか、という点です。空に憧れを持つ人たちの中にキキが飛び込んだら…好奇の的になってしまうのは容易に想像ができます。そこに、不用意に参加しなよ!と気軽に言えてしまうところ…自分は平気なんだろうなという図太さと、キキの心を読めない、空気を読めない印象を受けました。
自他ともに認めるコミュ力陽キャなトンボ、一方で、ちょっと空気を読めないところがあるトンボ。そんな彼の秘密の窓…気になります。
トンボの秘密の窓 他人は知らない、自分は知っている
さて、ここまで見てきた開放の窓・盲点の窓からトンボの秘密の窓を想像してみます。
やりたいと思ったことを行動に起こせる。どんな人にも臆せず話しかけられる。なんならちょっと空気読めないくらいには押しが強い。そんな情報から、2パターンの秘密の窓を考えてみました。
◎パターン1 実は内心は震え上がっている。
陽キャの印象は実は自己ブランディング。内心、話しかけるときは勇気を奮い立たせているのかもしれないです。空に憧れる者としては、魔女は雲の上の存在…最初の一声は一世一代だったかもしれません。友人と楽しげに話している時も、うちに秘めた臆病者を隠していることも考えられます。
キキをパーティーに誘うときも、「クッキーを買いにきたよ」の口実を一個挟むあたり、ちょっとした臆病が見え隠れしているような…気がしなくもないです。
◎パターン2 根からのナルシスト
お金持ち(と思われる)親の愛を目一杯受けて、天上天下唯我独尊状態(極端)の可能性もあると思いました。「ぼくが誘えばパーティーに来るでしょ!」「ぼくが話しかけたら、そりゃあ仲良くなれるでしょ!」という気持ちが感じられるんです。ぼくが思う、だからみんなもそう思うの思想。
このシーンも。自分に自信がたっぷりないと、こんなピースできないですよね。キキのきょとんが普通の人、トンボのどやピースはナルシストの反応?と。
妄想で失礼しますが、パターン1もパターン2も、どちらもパターンもあるなと…。秘密の窓はなんだか奥深いですね。トンボに色々聞いてみたいなと書いていて思いました。
トンボの未知の窓 自分も他人も知らない
さて、ジョハリの窓ラストの未知の窓。
極限状態(ひも一本で飛行船からぶら下がる)になっても冷静に対処していたこと。これができるって、本人も他人も知らなかったと思うんですよ。この、不測の事態への対応力は、トンボが空を目指す上で、とっても大切な能力だと思います。伸ばしていって欲しい。
未知の窓、もう1つあると思っていて、このシーンです。
あんな動揺する出来事の後に、こんなに大人にマイクに囲まれて淡々と話して(多分)いる。ただの陽キャじゃなくて、心情のコントロールに非常に長けていて、かつ大人向けのお話もできる。そんな一面をトンボにみました。
トンボの可能性を感じるシーン、きっと他にもあるのではと…気づいたら教えてもらいたいです!
さいごに
トンボのジョハリの窓をまとめてみます。
いかがでしょうか?みなさんがどう思われたのかも、もっと聞けたら嬉しいです。
ジブリとキャリア理論については記事を書いていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします!
Special thanks
公式さんの画像提供、本当にありがたいです。
参考にした資料。セリフはこちらから拾わせてもらっています。
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