ビジュアルアナリティクスラボ、誕生!~後編~
こんにちは、松本です。
前編では、ビジュアルアナリティクスラボの概要と、ラボ設立の背景にあった3つの「思惑」についてお話ししました。後編となる今回は、ラボの体制とそのしくみ、具体的な活動内容と参加ルールについて紹介させていただきます。
③ラボの体制
ラボは、大きく分けて2つの領域があり、その中に4つの部門、さらに部門は複数の分科会およびチームから構成されています。
まずは、Tableau、PowerBI、LookerStudioなどの主要BIツールのスキルアップを目指す「基本領域」の「BIツール別スキルアップ部門」。現在、Tableau分科会とLookerStudio分科会が活動中です。前者はさらに目的を異にする2つの小チームに分かれ、ラボメンバーのスキルアップ向上を目的とするスキルアップ推進チーム、ラボ未参加の社員向けにTableauの基礎~中級程度のスキルアップの機会を提供する「勉強会サポートチーム」があります。
LookerStudio分科会は上記2つとその趣を異にしますが、BIツール=Tableauという現状を打破するためにあえて設けられた、非常にチャレンジングな分科会です。Tableauがあまりに優秀すぎてほかのBIツールの影が薄くなりがちですが、数あるBIツールの中でもLookerStudioはアクセス解析ツールとの相性が良く、Web運用が本業である弊社としても親和性が高いといいますか接点が多いツールになります。この分科会ではそんなLookerStudioの歴史からスタートし、その長所短所を見極めつつ、Tableauに次ぐBIツールとしてLookerStudioを位置づけるものであります。
次に基礎領域で身に着けた力を発揮する場としての「応用領域」。こちらには3つの部門があります。「BIツール機能拡張実験部門」はBIツールの「可視化」の可能性を拡張するために設けた部門であり、「分析分科会」では、普段は統計ソフトで出力する解析結果をBIツールで表現することで、BIツールを単なるグラフ描写ツールとしてだけではなく、高度な統計解析への足がかりにしようとしています。
「コンペ・PJチャレンジ部門」では、JTUGが主催するオープンデータバトル他、複数のデータ分析・可視化コンペティションへの参加を通して、対外的に自らのスキルを試しつつ、社外にコネクションを作り、また身近な地域の課題をテーマとすることで、社会課題解決に貢献することを目的にしています。
最後に「Program 2nd運営部門」。これは今年の2月〜4月に、私が師匠として社内メンバー7名を弟子にして「DATA Saber Program 1st」と題したDATA Saberトレーニングを実施した、その第2弾になります。1stでは4名の新しいDATA Saberが誕生しました。この流れを絶やすことなく、さらに多くのDATA Saberを社内で育成するため、また、1stおよびBridgeでDATA Saber認定されたメンバーの師匠デビューを応援するため、この部門を設けました。
④ラボの参加ルール
ひとまず今期から、社内外にわたる活動をアウトプットとして評価し、半期で既定の水準以上提出することを参加ルールと定めました。また、月1で部門横断での全体会を開催し、他部門の活動についてメンバー間で情報をキャッチアップする機会を提供しています。さらに部門別で各チームの進捗を共有し、メンバー間で議論したいテーマが出てきた場合にディスカッションを行う場を用意しています。
アウトプットは社外と社内で分け、それぞれ難易度別にレベル=得点を設定し、メンバーの活動状況とその活動レベルを定量的に把握できるようにしました。社外活動の定義が細かいのは、社外アクションを重点的に取り組んでほしいからです。このように評価軸を明確にすることで、ラボに所属して活動するモチベーションにつなげ、さらにスキルアップ状況の可視化が可能になりました。もちろんこの定義は完全なものではありません。運用を通じて常にブラッシュアップしていく必要があります。この定義、見ただけでもわかる方はわかると思いますが、DATA Saberトレーニングのコミュニティ活動を参考に作成しています。この例に限らず、ラボを設計するうえで、随所でDATA Saber制度を参考にさせていただきました。改めて素晴らしいプログラムである!と実感いたしました。
最終的には、社外で得た学びを社内に還元するしくみをラボの中で定着させたいと考えています。幸い弊社には、参加したイベントや読んだ書籍の感想、よいなと思ったWeb記事のリンクなどを気軽に投稿できる社内チャットが複数あるほか、社内勉強会開催におけるサポート制度なども用意されており、社内情報発信にはうってつけの環境でした。
⑤さいごに
ビジュアルアナリティクスラボとしての活動はまだ始まったばかりです。この先、どれくらい活動を継続でき、常にその内容を見直し改善していけるかは、私のリーダシップはもちろんのこと、参加メンバー全員の熱量とやる気と体力にかかっています。ぜひ温かい目で見守っていただければと思います。
次回以降は、各部門・各分科会の詳細記事を連載していく予定です。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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