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「嫌われる勇気」レビュー:評判良すてハードル高いなぁ…

こんにちはDash(@DashEnglish1)です。

アドラーって聞いたことありますか?自己啓発の父的存在だそうで、ちょっと前に自己啓発本が流行っていた時に名前を聞いたことがある人もいると思います。

この記事ではそのアドラーが体系立てた「アドラー心理学」についての本「嫌われる勇気」をレビューします。いや、レビューなんておこがましくて言えません。この本を読んだ素直な感想です。

ちなみにこの本、けっこう前に出版されたのにAmazonやブックレビューサイトでものすごい評価を得ていて、いまだに売れ続けている本なんです。

でもね、読んでみて半分にも到達しないうちに思いました。

「‥む、ムズイ。」

みんなの絶賛の嵐が凄すぎてちょっと気後れしました。
「この本の素晴らしさに気付けないの自分だけ?」

僕は「モヤモヤしていたものが吹き飛んだ」なんて感動に浸る余裕がないぐらい理解できませんでした。本がすごいというより「この本を凄いと感じられた人」の理解力の方がすごいと思いました。

過去にここまで難しいと感じた本を読んだことがなかったので、面白くなってモヤモヤした気持ちを込めたレビューをまとめてみました

僕はオーディブル版を読みましたが、活字版では少し内容が違ようです。

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「嫌われる勇気」がわからないと感じた3つの理由

僕がこの本を読んでいて難しいと感じた理由は3つあります。

  • 「嫌われる勇気」は根性論

  • 「嫌われる勇気」はつらい明日に通用しない

  • 「嫌われる勇気」はオーディブルに適さない

それぞれ説明していきます。

「嫌われる勇気」は根性論

タイトルになるぐらいだから、みんな「嫌われる勇気」を持っていこーぜということがこの本の1番の主張だと考えています。

「ある人に嫌われてるかどうか」はあなたが決めることじゃなくて、他人が決めること。だから、あなたができることではないので悩むのは無駄。

確かにそうだと思います。
でもめちゃ突き放してくる。
それを言ってしまえば元も子もないんじゃないの?

それができないから人は悩むわけです。

例えば、仕事からの帰り道に上司に言われた嫌味を思い出して「なーんか嫌だなー、明日会社行きたくないなー」とテンションが下がる。

ここにアドラー先輩が来て「悩むのは無駄。だから悩むな」と笑って肩をポンポンしてくる。いますよね。的外れなアドバイスをしてくる先輩。なんか余計にモヤモヤして悩むんです。

一昔前の体育会系のノリを思い出してズーンと重い感情が残りました。

「嫌われる勇気」はつらい明日に通用しない

この本を熟読して「嫌われる勇気」を持てたとしましょう。でも次の日仕事に行って、また嫌な思いをすることに変わりありません

前提として登場人物の哲人も言ってました。
「アドラー心理学を学んでも考え方が変わるのは、その人の人生の半分の時間がかかる」と。

え?もうちょっと早く効くタイプの助言を期待してたんですけど。聞いた瞬間に心軽くなって、ニヤっとなるぐらいの。

今日職場で嫌なことがあって、
メンタルやられて落ち込んで、
でも明日も仕事にいかなきゃと
救いを求めてこの本を読んだのに、
効果が出るのは数十年後。

そりゃないよ。

「嫌われる勇気」はオーディブルに適さない

この本はアドラー心理学を教えてもらうために青年が哲人に質問をしながら物語が進んでいきます。

他の人のレビューにもよく書かれていますが
「青年が感情的に哲人になって噛み付いてるのがうるさい」

確かにそれも感じました。でもそれ以上に哲人が青年を頭ごなしに何度も否定するのを聞いていて不快でした。

僕は上の2つの理由でアドラー心理学を受け入れられなかったので、どちらかというと青年サイド。

青年視点で読んでいると、何度も何度も哲人に否定されるような感覚に陥ってストレスが溜まりました。

怒られ慣れてない最近の若者代表です。

同じような否定される文章だとしても活字で読むより、声で聴いた方が印象は強いはずですから、「嫌われる勇気」に限っては活字の本を読んだ方が良かったのかなという後悔もあります。

読んでいて難しいと感じた点を紹介しましたが、もちろん学んだこともあります。

「嫌われる勇気」で学んだこと

最初から最後まで2回読みましたが、学びがなかったわけではありません。

  • 人に好かれたい理由

  • 日本人には「嫌われる勇気」が必要

人に好かれたい理由

多くの人が大なり小なり他人の評価を気にして生きています。なぜ人の評価を気にするのかという答えがこの本の中にあったように感じました。

自分が嫌いな人は他人からの良い評価がないと満足できない
この考え方が唯一「嫌われる勇気」の中で納得できたものでした。

自分に90点をあげられる自己肯定感の強い人は、他人の評価10点分で満足できる。でも自分の価値が20点分しかと思ってる人は、他人の評価80点分を集めないと満足できません。

そして足りない80点を集めるために、すでに評価の高いブランド物だったり、車、時計などを所有して自己肯定感を満たすのです。

その行為の善悪の判断ではなく、なぜ人はこのような行為をするのかと考えられたのが面白かったです。

日本人に「嫌われる勇気」は必要?

良くも悪くも日本人は他人を気にしすぎている

それが日本人の習慣で、社会から求められることなので変えるのは難しいけど、みんな疲れてるんでしょうね。

HSPなんていう言葉も流行って、やはり「他人が自分をどう思っているか」を気にしている人が多いのが読み取れます。

オーストラリアでは日本に比べて、言いたいことを言うので人が多いので「嫌われる勇気」を持っている人は多いようです。

それがいいかというと、そうでもない。オーストラリアでは「嫌われる勇気りんりん元気100倍の人」による言動のせいで受けるストレスは日本より多いですよ。

つまり「言いたいことは言う、やりたいことはやる」という社会の中では迷惑を感じることがよくあるということです。もちろん全員が好き放題やっているわけではありませんが。

でも日本のように言いたいことが言えなくて、体裁を気にして、他人の目を気にして、ストレスになることは少ないんじゃないかな。言わば、ない物ねだりですね。

僕にとっては日本にいる時ほど他人の目を気にしないので、そういう空気は海外に住むメリットの1つでもあります。

まとめ

僕は「嫌われる勇気」を読んでとても難しい本だと思いました。

その理由はアドラー心理学が根性論のように思えたり、明日使えるような技術ではなく実用性を感じなかったからです。

他の人は読んだ後にどのような感想を持つのか、気になる一冊でした。とても人気がある本なので興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。


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