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看護師は説得上手で仕事もサクッと「本当に賢い人の丸くおさめる交渉術」のレビュー

こんにちはDash(@DashEnglish1)です。
看護師が交渉って何?とイメージできませんよね?実はスムーズに仕事をしている看護師は上手な交渉人でもあるんです。

この記事では交渉がどんなものかを教えてくれる「本当に賢い人の丸くおさめる交渉術」の要約・レビューをしていきます。さらに本書の学びを踏まえて交渉をした僕自身の体験談も書きます。

交渉と言っても何をするのか分からない状態で読んだので知識はほぼゼロです。

映画やドラマに出てきて誘拐犯と身代金について話し合ったりするぐらいの人というイメージ。ドラマに出てくるユースケ・サンタマリアみたいな人です。

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「本当に賢い人の丸くおさめる交渉術」を選んだ理由

僕はオーストラリアで看護師をしています。看護師自身でも気づいてないかもしれませんが、1日中交渉をしているんです。例えば、

  • クスリの内服を拒否する患者の説得

  • 気難しい医者と患者の架け橋

  • 忙しいときに、忙しい同僚に助けを求める

こんな感じで、実は毎日が交渉の連続で大変です。コミュニケーションをもっとスムーズに行える方法がないか考えていた時に目に止まったのがこの本でした。

人と人のコミュニケーションを円滑に行うことも交渉の1つだと思いついた時にはピンときました。

本書から学んだ交渉のための要点3つ

「本当に賢い人の丸くおさめる交渉術」には面白いアイデアがたくさん詰まっていましたが、中でも大切だと思ったポイントを3つ紹介します。

・交渉を正しく理解する
・相手とのチカラ関係を見極める
・交渉は準備が全て

交渉を正しく理解する

本書で1番の収穫は交渉に対する概念が変わったことです。多くの日本人は交渉下手だと思います。

自分の欲しい物を主張するのってなかなか日本では気後れして難しいかもしれません。ずうずうしいと思われるのを嫌って口を閉ざします。

苦手意識があるから必要に迫られない限り挑戦はしません。そして必要になってから、でたらめに交渉を開始する。それでは相手に言い任されるのは目に見えていて、要求が通るわけはありません。

この本では交渉が何か特別なスキルを必要にするものという考え方から、お互いが利益を分かち合うための話し合いというように考え方を変えてくれました。

つまり交渉で大事なのは口先のテクニックなのではなく、話し合いを進めるという心構えなんです。

相手とのチカラ関係を見極める

そうは言っても、やはり自分の有利になるような技術も知りたいですよね。せっかくなら読書から考え方を変えるだけではものたりません。

交渉における技術的なことで役に立ったのは、相手とのチカラ関係を考えること。スカウターでもあればわかりやすくていいんですが。

チカラ関係とは交渉でどちらが有利で最終決定を下せるかだと思ってください。

看護師の日常業務で交渉上立場が強い人というのは例えば、

バイタルの件数を減らす医者
助けてあげる同僚看護師
クスリを飲む患者

この人たちがNoと言ってしまうと交渉決裂なので立場的には強いんです。何かをしてもらう僕たちはいつも弱い立場にいるということ。残念ですがいつも劣勢です。

だからこそ次の行動が必要不可欠になります。

交渉は準備が全て

弱い立場であるからこそ、うまく交渉を運ぶには事前の準備が必要です。その必要な情報とは

  • こちらが譲れるポイントを考える

  • 相手が譲れるポイントを探る

  • 相手が断る・納得する理由を探る

服薬拒否の患者を例に挙げると、

  • ビタミン剤より降圧薬を優先(こちらが譲れるポイント)

  • 飲みやすい錠剤から内服(相手が譲れるポイント)

  • 内服しないリスクの理解度(相手が断る・納得する理由)

こんな情報が必要になるのですが、これらは全て相手から話を聞きだす「チカラ」が必要になります。

しかしこの点は安心してもらいたい。もともと日本人は人の話を聞き、意図をくみ上げるように教えられているので、この点に関してはすでに皆さんかなりの技術を持っていると思います。

ここで紹介した以外にもたくさんの交渉に使えるスキルが紹介されているので興味のある人は読んでみてください。

この本の学びを活かして交渉してみた

読書後に知識のアウトプットとして何か実践してみたくなりました。どうせなら日々の小さな交渉ではなく給料の値上げ交渉を上司に掛け合ってみました。

日本では看護師が給料交渉をすることはめったにありません。でもオーストラリアでは給料交渉が普通に行われると聞きいいチャンスでした。

結論から言うと、本書からの学びを活かして時給を$3上げて貰いました。オーストラリアの看護師は時給制なんです。

上で説明した交渉時のポイントに照らして考えると、

  • 額面でなく有給の増加や年金の増加でも可能

  • 病欠をほぼ使わず。勤続年数も長い

  • 州の平均賃金より安い

テクニックも重要ですが、オーストラリアで特に大切だと思った点は期限を切って交渉を進めること

口約束はしてくれても実際に額面が上がるまで時間がかかりました。そこで本書に書かれてある「書面で約束を取り付ける」ことが大切になります。アフターケアをしないと相手に本気度が伝わりませんし、何も進みませんから。

初めての経験でつたない交渉だったと思いますが「思っていたよりもスムーズに進んで拍子抜けした」というのが素直な感想です。

あらかじめ僕が交渉することを見抜いていたような。それほどオーストラリアでは給料交渉というのは当たり前に行われているということでしょう。

交渉に対する考え方を変えてくれて行動に移すきっかけをくれたこの本に感謝しています。ぜひあなたも機会があれば挑戦してみてください。

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