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はじめてのF1ベルギーGP観戦記④


前回のおさらい

 雨は降ったりやんだりではあるもののリエージュでの夏の休暇を楽しんでいるはじめて夫婦。
 素敵なヨーロッパの古都の街並み、美しい教会、おいしいビール…。
 しかし、時は過ぎていくもの。リエージュの街とのお別れの時は近づいてくるのでした。

リエージュ3日目(7/27)そしてスパへ…

リエージュ最終日はやはり雨だった

どんよりどよどよなリエージュの空

 リエージュ最終日の朝です。
 この日の朝ごはんは気になっていた街角のパン屋さんでパンとコーヒーを買ってホテルの部屋で食べることに。
 リエージュの街をふらふらしてきて思ったのは、朝が早くて夜も早い。
 飲食店以外のお店は大抵18時半くらいには閉店してしまいます。
 カルフールですら閉店します。
 ただし、朝8時には開店してます。この日のパン屋さんの営業時間も7:30~18:30です。
 ホテルに戻って朝食を摂ったら、荷造りをしてチェックアウトです。

雨も美しい石畳のリエージュ

二度のプラットホーム変更に振り回されて…

 スパへはリエージュ=ギユマン駅からスパ駅までベルギー国鉄で向かいます。スマホのアプリであらかじめ確認しておいたとおりの時間に駅へ向かいます。

プラットホーム上段から

 おかしな癖だなあと思いつつも、日本にいても私は乗換アプリを何度も見返す癖があるのですが…駅へ向かうバスの中でいつものように見返したら「Change Platform 3」と書いているではないですか!
 危うく違うホームに行くところでした。何しろ、駅の構内アナウンスはフランス語なので全くわかりません!
 よかったよかったと思いながら3番線に行きますが、待てど暮らせど電車は来ない。

改札というものがないので好き勝手入れます。
落書き車両が多いのはそのせいでしょうか?

 もしやと思ってもう一度アプリを見てみたら「Change Platform 5」って書いてるじゃん! 発車時刻まであと2分。せめて5分前に見ておけばと思いつつプラットホーム大移動したものの間に合いませんでした! 
 …orz
 次の電車は30分後。どうしようかなと思っていたら、妻さんが「だったら、実はこの辺に行ってみたいチョコレート屋さんがあるんだよ~」 と、ありがたいことを言ってくれたのでチョコレート屋さんに行くことができました。

リエージュはなかなかの都会だったのだと実感

 プラットホーム問題で振り回されたおかげで、チョコレート屋さんに行くこともできた我々。改めてスパの町に向かってスタートを切りました。

途中乗換駅の「Pepinster」

 リエージュはなかなかの都会だったのですが(ブリュッセル首都圏、アントウェルペン、ヘントに次ぐベルギー第4の都市)、少し郊外に出るとどんどんのどかな風景が広がります。
 サーキットの立地を考えてもわかるようにこれからは山の中に向かって進んでいっているわけです。
 乗換駅の「Pepinster」ではついにローカル線(L)に乗ることに!
 乗車位置が定まっていないことは理解したのですが、電車が止まっても乗降口が開かない。頭の上に大量の「????」を飛ばしていると、駅員さんがやってきてドアノブを操作して開けてくれました。
 どうやらローカル線は自分で操作しないとドアが開かないようです!

車窓の風景もなんだか地方の様相

ついにスパにたどり着いた

 どんどん田舎感を増していく車窓の風景。
 そして、ついに「SPA」駅にたどり着いたのです!!

SPA駅舎

 すばらしく田舎の小さな駅でした。
 もちろん電車のドアは自分で操作しないと開かない!
 リエージュとの違いがすごい! リエージュ=ギユマン駅とスパ駅のこの差よ! とにもかくにもSPA最初の一歩を踏み出したわけです。

SPAは鄙びた風情の田舎の温泉街だ!

オマール侯爵夫人のお家 

 さて、SPAにたどり着きましてまずは宿泊先へと向かいます。

A La Duchesse D'Aumale

 スパでの滞在地は「A La Duchesse D'Aumale(オマール公爵夫人)」というアパートメントホテルです。建物の一階部分を借りています。

内部はこんな感じ

 リビングとシャワールームとキッチンとベッドルーム。
 日本の我が家と同じくらいの広さです。
 この後の怒涛の3日間で帰ってくる場所としてはホテルのお部屋よりもスパの家という感じでとてもよかった。
 そもそもスパ泊まりにした時点で、空いているホテルもそれほどなく、しかもグランプリ開催価格なので…とても高かった。
 私の旅行史上最高値かもしれませんww

プレゼント付きw

雨のスパを歩く

 簡単に荷ほどきを済ませて、スパの町を散策することにしました。
 もちろん、雨が降っていますww

ベルギーのポストも赤い

 スパの町はずばり温泉街。
 温泉保養施設を英語で「SPA」と言いますが、その語源となったと言われる温泉を中心に発展した町です。

カジノがあります
破産すると大変なので「危うきに近寄らず」です

 町の真ん中を中心となる他の町にもつながる道路が走っていて、道路沿いに飲食店などが立ち並び、ちょうど町の中心となるあたりにドドンと大きなカジノがあります。

ピョートル大帝が水を汲みに来た場所らしい

 町を歩いていると日本人なら既視感を覚えるかもしれません。
 そう山間部にある鄙びた温泉街のあの感じ。
 私の脳裏には城崎温泉が浮かんでましたw (城崎にはカジノはないけどね)

最果てに来た気持ちになった

 スパには二つの鉄道駅があり、先ほど電車を降りた駅から徒歩でいけるところに「SPA-GERONSTERE」という終着駅がありました。
 これがなんていうか最果て感がすごい!
 雨が降っているから一層すごい!
 そんなことはないんだけど、ベルギーの最果てに来たという気持ちになりました。では、最果ての画像をどうぞ。

終着点

 ちなみにこれがプラットホーム。
 ちょっと手前にチケットの自販機とバス停のような小屋があるだけ。
 鉄分高めのお友達ならぞくぞくするような素敵な駅でした。

スパに来たからにはスパに行く!

 せっかくスパにいるわけですから、スパに行くべきだと思うわけです。
 と、いうことでリエージュを発つ前に「Les Thermes de Spa」の予約をしておきました。オンラインで予約できますので、言葉がしゃべれなくてもどうにかなりますww
 3時間コースで一人30€です。
 これにエステ的な物をプラスすることもできます。

Thermes de Spaへの入り口
最終日に撮ったので雨が降ってない

 Thermes de Spaはスパの町の中の小高い丘の上にあります。
 歩いて登ることもできますが、ケーブルカーで行くこともできます。
 私たちはケーブルカーで行くことにして入り口で1.5€を支払います。

スパの町は雨に煙っている

 受付で予約の名前を言うと、ベルト付きの青いプレートを渡されます。
 これがスパの中ではロッカーのカギであり、支払いをするためのチケットになります。帰りに精算機を使って施設内での飲食代などを精算する仕組みです。

手に付ける感じが日本の温泉のロッカーのカギのよう

 事前に公式サイトで調べていた感じだと
 男女ともに着用できる水着に制限がある。
 自分のバスタオルやサンダルは持ち込めない。
と、思っていたのでバスタオルはどうするかとか聞かれるかと思いきや、受付では何も聞かれなかったので、中で借りられるのかと思いきや…みなさん、自前のバスタオルを持ち込んでますやんw
 なんだよーと思いつつロッカーに引き返して自前のタオルマフラーを2本持ち込みます。
 水着については男性の水着は膝上10㎝と書かれていておおよそ皆さんそんな感じ。女性の水着もいくつか制限がありましたが、ほぼ全員がビキニなので条件クリアという感じでした。
 スパの中の写真は撮れないので言葉だけになりますが。
 まずは広い!
 広々とした大浴場(?)というよりは温水プールにいくつかのジャグジーバス、露天風呂、2階に上がるとサウナとハマム。
 といった施設です。
 まずは大浴場というか温水プール。日本のお風呂と比べると非常にぬるいです。はっきり言ってぬるま湯以下です。そして、水深が深いので慎重170㎝の私はふつうに歩けても、妻さんは足が付きませんでした。
 大分県にラムネ温泉というかなりのぬる湯があるのですが、そこと同じくらいの湯温でした。
 なので、お湯から上がると少し寒いくらいでバスタオルはある意味必須でした。温水プールの中にもいくつかジェットバス的なところがあってそこは座れるくらいの浅さになっているところもあります。
 プールサイドに設置されているジャグジーバスは小さめのサイズにかなりの水圧で泡が発射されていてプール内よりも少し温度が高くなっています(が、やはり日本のお風呂からするとかなりぬるい)。
 露天風呂は…流れるプールのかなり速度早い版になってます。
 唐突にお湯が流れ出す打たせ湯的な物の水圧もすさまじいのでほぼ滝行ですww お子さまは溺れてしまうんじゃなかろうか…。
 しかも、先ほどの画像の通り雨が降ってるのではっきり言って寒い!
 お外のお風呂は今回はあまり楽しむことができませんでした。
 プールサイドにはカフェもあったので、少し温まりたくてホットショコラをいただきました。先ほどの青いチケットで支払います。
 ホットショコラはどこで飲んでもおいしいんですよねえ、ベルギー。
 少し落ち着いたので2階のサウナへ。
 これが大正解! 
 体感でしかないのですが、おそらく日本のサウナよりは温度低め。ただし、広い。じっと座っていたり、ゴロンと寝そべったり、最初のうちは汗が出なかったのですが、だんだんと汗が出てくるようになり、気持ちよくなったところで脱出。少し、冷め気味だった体が温まりました。
 続いてハマム。こちらは温度はサウナより低めですが、湿度がものすごく高い。昔の日本のお風呂は湯船につかるのではなく湯気で蒸し風呂だったと何かで読みましたが、こんな感じだったのかな、と。
 これもまた体が心から温まって気持ちいい!
 この後で1階に戻って温水プールやジャグジーバスに入ると先ほどとは違い、なんだか温かい。じっくり浸かっていられる!
 ほぼ、時間いっぱいお湯を楽しむことができました。
 日本の温泉のように「いい湯だな、あははん♪」という感じはありませんがこれはこれでありなのかもしれません。

施設外観 スパって感じw

 サウナやハマムで汗をかき、ジャグジーで体をほぐしたおかげかずいぶんと足取りが軽やかになりまして…明日からのグランプリウイークエンド3日間に向けていい準備ができました!

飲泉用のファウンテン

 受付前には飲泉用のファウンテンがあって、昔の新幹線ひかり号の飲水期のような三角の紙コップがw
 ボウル部分の色を見ていただければお分かりかと思いますが、3つとも味が違いまして…一番濃い色のは鉄を舐めたかのようでした!!

SPAの水いろいろ

 スパはベルギーでよく見かける「SPA」ブランドミネラルウォーターの採水地でもあります。

ボトルにも描かれているけど、この子は何なんだろう?

スパ最初の晩ごはん

 スパ最初の晩ごはんは、SPAに行く前に街中のお肉屋さんで買っておいたミートボール! カルフールで買ったパスタサラダと宿からのプレゼントに入っていたワッフルとビール!

食べかけですまない…

 キッチン、冷蔵庫、電子レンジ、食器付きなので外で買って帰って、セッティングすることが可能なのです。
 何なら簡単な料理くらいはできる設備でした。

BOBELINE BLACK
なかなかコクのあるビールでした。

 スパで買ったミートボールはトマトソースでした。

BOBELINE FRAISE

 BOBELINEはスパの地元のビールらしい。
 これはイチゴ味のビールでしたが、フルーツビールの香りや甘さは本当に癖になりますね。
 日本にももっと輸入されてこないかなあ!

デザートはベリーのタルト

 デザートはベリーのタルト。
 実はこのタルト、この日の朝にリエージュでチョコレートとパンを買ったお店でいただいたのですw
 店頭でチョコ選びに一生懸命悩んでいる私たちを面白いと思ってくれたのか、店員さんが「あなた達に食べてもらいたいものがある」と言って持ってきてくれたのです。最初はカットしてピースでくださるのかと思っていたのですが、ドドンとホールでくださったので驚いてしまいましたが、なんだかすごく楽しい経験になりました。

ポテトチップスとビールもいい関係

 もう少し飲みたい気分だったので、ポテトチップスをおつまみにもう一本のビールを開けます。

Sainte Nitouche

 これもフルーツビール。リンゴの果汁が入っているとのこと。
 飲みやすくておいしい!
 フルーツビール、はまりますわ。
 たぶんね、明日からついにサーキットだと思うとものすごく興奮していたんだと思うんです。
 温泉とビールでいい感じにほぐされて良かったなと思うスパ初日の夜でした。

明日からはいよいよサーキット

 待ってろ、あこがれのオー・ルージュ!!


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