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作曲の話

いつでも心に大理石を、あるいは真っ白なキャンバスを

これは創作活動、主に作曲をする上で大切にしていきたいモットーだ。

さっき決めたんだけど。


僕は1年ほど前から本格的に作曲をはじめた。
そんな少ない作曲経験からでも、「作曲とはどういうものか」について少しだけ分かったことがある。

作曲とは「自分の中にあるイメージをどれだけ具体化できるか」なのだ。
僕はちゃんと絵を描いたことがないし、絵を描くのは絶望的に苦手なのだが、多分、絵を描くことも同じなのだと思う。

僕の思う作曲を説明しよう。


まず、自分の中に作りたい曲のイメージを浮かべる。
鼻歌からでもいいし、参考にしたい曲を決めてもいい。
メロディが急に浮かんでくることもあるし、コード進行やベースラインが先に決まることもある。

ともかく、これがないと作曲ははじまらない。逆にいうと、作曲はこれが全てで、イメージができればもう終わっているとも言える。

なぜなら、次が作曲の最終工程だからだ。
それは、浮かんだメロディを具現化すること
そして、これが世界一難しい。


“Fate/stay night” という作品を知っているだろうか。
あれの主人公の衛宮士郎くんは、イメージしたものを具現化する能力を手にするのだが、あれが今一番欲しい。
(衛宮くんもその能力を得るために毎日すごい鍛錬を積むんだけどね)


脱線したが、「イメージを具現化する」ことはとにかく一番難しいのだ。
ふと浮かんだメロディに「これ世界一いい曲!!!」となって、仮にそうであったとしても、いざDAWを開きギターを手にし、デスクトップに音を落とし込んでみると「あれ?」となってしまう。
具現化する作業をするうちに、あれだけ輝いていたイメージがボロボロと崩れていくのだ。

大理石の中にダビデを見出したミケランジェロも、キャンバスを前にゲルニカの光景を映し出したピカソも、作業中は絶対「あれ?」となっていたはずだ。
創作においてイメージの具現化をしている最中に、原初のイメージを失わずにいられることはないのだから。

こうして文章を書いている今だって、最初に書こうとしていた構想やイメージ、僕の中にあった「これ書いたら面白いだろうなあ」の気持ちはほとんどモザイク画像になってしまっている。


だからこそ、常にイメージを浮かべて、それをなるべく最速で具現化することを繰り返していきたい。

幸い、スマホという便利な道具を手にした今は、具現化の方は割といつでもできる。
そうなれば、イメージの方を常に繰り返せるようにしなければならない。


真四角の大理石や真っ白なキャンバスがなければ、そもそもイメージをすることすら叶わない。
心に余裕がなければ、創作をしようという気持ちにもならない。

いつでも心に大理石を、あるいは真っ白なキャンバスを。
僕はそれをガンガン壊して、汚していこうと思う。
創作はトライアンドエラー、繰り返して強くなっていくものだからね!
多分!!

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