それは本当に避けたいコト?

発達障害特性的に苦手なことは、、という文脈で書くが、
別に避けることはあっても良いし、むしろ苦手な物事や人は避けるべきだと思っている。

そうやって取捨選択していくと、自然と自分の能力が発揮できる環境にたどり着くことができ、生きやすくなると思う。

自分が苦手なことは、それが得意な人に、できるだけ任せてしまえたら良い。

そして、自分が力を発揮できる分野に、なるべく力を注ぐように選択できると、大変な苦労をして苦手を克服するのではなく、自分が好きで得意なことに専念でき、充実した時間を過ごせるようになるのでは、と思う。
(もちろん、頑張って克服すべきこともあると思うので、すべてがそうではないと思うが、話が逸れるので割愛。)

しかし、最近、身近な人の相談に乗っていて気になったことがある。
その人の避けるべき対象の範囲が、必要以上に広かったことだ。

辛い経験をした時、その経験を繰り返すようなことはしたくないと思うのが普通だろう。

例えば、前職で辛い経験があって鬱を経験したとしたら、もう二度とあんな仕事は嫌だ、と思うものだ。

この時、ちょっと深掘りしてみて欲しいのだが、仕事の何に対して嫌だと思っているだろうか?

働くこと自体が嫌なのだろうか?
会社が嫌なのだろうか?
仕事の内容が嫌なのだろうか?
人が嫌なのだろうか?

ここをしっかり整理しておかないと、別に排除する必要のないことまで排除してしまい、可能性の幅を狭めてしまう。
それはとっても勿体無い。
なので、今自分が避けているコトについて、少し思いを巡らめせ、深掘りしてみて貰いたい。

実は、これを書いている私自身、避けるべき対象の定め方が甘かったことがある。

私は、今でこそ、自動化を進めて業務効率化をはかる、というような仕事をしている。

しかし、システム開発なんて二度とごめんだ、金輪際プログラムには関わりたくない、と思っていた時期もある。

私は以前、大手の企業に常駐し、二次受け、三次受けとしてシステム開発をする、というような仕事をしていたことがある。
そこでは、下請けに丸投げして内容を理解しない人や、部下に丸投げしてさっさと帰る上司、競合他社間のいざこざetc…
他にもあげたらキリがないが、とにかく酷いと感じる職場であった…。

さて、このように書き出してみると明白なのだが、私が嫌だったのは開発ではない。人である。

実際のところ、私にとって、人というのはとても大事な要素で、在籍している人によって大きくパフォーマンスが変わってしまう。
思い返してみると、学生時代のアルバイトでも同じで、和やかな職場とそうでない職場とでは、全く違った。
むしろ、和やかでないと長続きしなかった。

たぶん、ASD特性の強い私は、ただでさえ人間関係で苦労するので、
雰囲気が悪い職場でうまく立ち回ることも難しいだろうし、駆け引きが求められる環境も避けるべきだったのだと思う。

これに気付いてからは、人間関係をテーマに深堀りを進め、理想とする人間関係や避けるべき人間関係を明確にした。

他にもたくさん分析はしたが、それらの分析結果を総合して転職活動を行い、今では、人間関係で悩むことなどほぼない環境で開発に従事している。

もし、これに気づかず、開発も避けていたら、絶対に今の仕事には辿り着いていなかったと思う。

なので、もし、現時点で避けていることがあったら、これを機にちょっと立ち止まって考えてみて欲しい。

自分が本当に嫌だと思っていることは、何だろうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?