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届けたい相手に、思いが届く幸せな時代だと思うんです

友人がオリジナル絵本を作るワークショップに参加していました。
これは、完成お披露目会に招待してもらった時のお話。

会場には、絵本の出版社の方が来ていて、絵本を取り巻く世界を少しだけお話してくれました。

そこでの話を忘れたくない。
note に書き留めておきます。

どんな内容の絵本なら、需要があるのか?

この問に、出版社の方は、こう答えてくれた。

絵本というのは、20年先の未来を見て存在しているもの。

今、読んでいる子どもたちが大人になったとき、自分の子どもにも読んであげたい。
そういう景色を作ることができるのが、絵本の魅力です。

だから、どんな内容がいいのかと立ち止まるとき。
少し先の未来まで見通して考えるといい。

今という時間の消費だけではなく、この絵本がどんな未来を作るのか、どんな未来を作っていきたいのかを考える。

絵本は、未来を見ている。

全くそんな発想がなかったので、この言葉を聞いて絵本の奥深さに触れた気がしました。

子どもが育つ過程で出会うのが絵本。
子どもの年齢に応じて、発達や感情を動かすのが絵本。

そう思ってました(大人のための絵本もありますね)

子どもが子どもでいる時間だけでなく、その20年後まで考えられているとは!

絵本市場は、定番のものがほとんどだそう。

親から子へ。世代を超えて読み継がれる。
当たり前の景色だけど、そうなってほしいという絵本の想いを考えると、実現している凄さを感じます。

だけど、これから絵本作家を目指す人には厳しい市場ではないでしょうか?

だって、名作が定番化してる世界ですよ。
名作が売れちゃう世界ですよ。

すると出版社の方は、こう答えました。

ピンポイントなターゲットにむけての絵本って、アリだと思うんです。
こんな人たちに、こんなメッセージを届けたいっていうのが明確であれば、届け方がたくさんある時代ですから。

インターネットやSNSがあって、繋がりたいと思った相手に繋がれる可能性が高いわけです。

昔は出版社に持ち込むしかなかったんで。

でも今は、

届けたい相手に、思いが届く幸せな時代だと思うんです。大金持ちになるかは別ですけどね。

って、笑って話された。

あー、ほんとそうだなと。
noteもだけど、今は届けたい人に届けることができる時代。
それは、とても幸運なことなのだ。

このワークショップに参加した友人とも、SNSで知り合いました。私たちは20歳差だけど、何時間でもお喋りができる。
今では、一緒に作品展を開き、家族ぐるみで仲良くしています。

普段当たり前にありすぎて忘れてしまうからこそ、改めて「幸せな時代ですよね」という言葉にハッとしたのかもしれない。

私の作品も大金持ちにはなれそうにないけど(残念)、届けたい相手と出会い、思いを交換できる仕事。

今年もたくさんの思いをお届けできるよう精進します。

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マルチーズのいぬぽん



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