独学で大学受験 36 停滞
第一子は1浪に突入。第二子は現役受験生。といってもややこしい。
第一子は高卒3年目なので、年齢では3浪相当だ。しかし受験は次が2年目なので、まぎれもなく1浪だ。
第二子は高3年齢なので現役受験生なのだが、高校の勉強を始めて1年半で受験することになる。1浪しても2年半で受験することになるので、現役高校生より第二子の1浪のほうが受験キャリアが短い。1浪してもなお、飛び級といってよい。
基礎の大切さを十分理解して2021年春を迎えた、はずだ。栄光のスケジュールも立てた。第二子は志望校の現役合格は困難だが、いい線はいけるだろう。第一子は京大合格も視野に入るはずだ。ただ、じっさいに京大を受験して、自分の実力がはるかに及ばないことを実感した。前年夏には気軽に「京大へ行きたい」などと言ったが、もう少し現実的に考えると言い出して、本人も柔軟になった。今後の模試の成績次第で、難関国立大学のうちのどこかで志望校を絞り込みたいと言う。最初は京都大学総合人間学部をうけたが、大学でやりたいことは日本の古代の思想だそうで、それなら文学部の方があうだろう。受験科目バランスも文学部の方がいくぶんやりやすいだろう。
スケジュールのとおりに進捗すれば、京大ですら視野に入るはずだ。はずなんだ。こんな言い方が許されるなら、ほとんどの受験生は志望校に合格できるだろう。現実は、そうはいかない。スケジュールは理想論であって、まず、スケジュールどおりに進捗するものではない。
スケジュールどおりにいかない理由はいろいろある。スケジュールじたいが現実から乖離していることも多い。「こうあるべき」でスケジュールを立てると、なかなか現実が追いつかない。でも、受験はゴールが決まっているので、「こうあるべき」から逆算して考えるしかない。
第二子は現役合格をゴールにすると、無茶苦茶なスケジュールになってしまうので、基礎を重視し受験対策は本番前に少し、という設定。
第一子は2浪は避けたいとのことで、来年の受験で決める。1年の半分を基礎、半分を受験対策とする。半年で基礎を仕上げるのはかなりのハードスケジュールになる。
第一子は、さっそく春先から、うまくいかない。気があせって、なかなか進捗しないまま、日々が過ぎていく。とはいっても、模試の成績は変化が見られる。マーク模試はだんだん上がり、夏には京大文学部でC判定となった。はるかなE判定常連がよくぞここまで上がったものだ。基礎はできてきていると判断できそうだ。いっぽう、記述模試はE判定のまま動かない。基礎がまだ不充分な部分も多い。それでも、中堅クラスの国立大学ならA判定やB判定がつく。
第二子は、高3年齢だが、春の時点で18歳となった。都会の子とは違い、童仙房では18歳になったらすぐに自動車運転免許を取得する。田舎では、自動車なしでは何もできない。第二子は大学生になると、童仙房から出ていくことになる。その後どこでどのように暮らしていくかはわからない。でも、感覚的には早いうちに運転免許をとっておいた方がよいと思う。本人とも相談し、5月に合宿免許に行くことにした。大きな声ではいいにくいが、閑散期の合宿免許は、通学よりもはるかに安い。3食+宿泊付きなのに。
合宿先は個室で、しかも教習所内に宿舎があるので空き時間に勉強できるはずだ。高校生なら、学校の授業やら部活やらがあるだろう。受験生で合宿に参加したとしてもハンディにならないのではないか。数学の参考書をもって、16日間の合宿に出かけた。最短(16日間)で技能検定に合格して帰ってきた。ほとんど勉強できなかったそうだ。予定は大狂い。でも、他の合宿生と有意義な交流ができたそうだ。この時期の合宿生は、高校生も大学生もほぼいない。おおむね社会人で、コロナのために仕事を中断しているような人が多かったそうだ。海外の大学生もいた。ふだん会わないような方々からいろんな話を聞けて、将来のことを考えたり、受験についてモチベーションを新たにしたという。勉強は停滞しても、実り多かったと言うべきかも。
第二子も、マーク模試は順調に伸びてきた。スタートが低すぎたので、順調に伸びてもE判定は抜け出せない。記述模試は少し伸びも見られるが、マーク模試ほど伸びが顕著ではない。第二子の場合、基礎というより、高校の教科書内容をイチからやっている状態なので、記述模試にまだ対応できないのはやむを得ない。とはいっても、夏あたりには、マークも記述も中堅クラスの国立大学がA判定まで上がってきた。難関国立大学の一部がE判定から抜け出した。たしかに、「ものすごい伸び」を示しだした。この時点で高校の勉強を開始後1年弱だ。
秋になって、第一子は成績が下降気味。下がったというより、他の受験生が追い込んで急上昇していくので相対的に下がったように見えるのだ。伸びが足りないのは事実だ。1年の前半で基礎をやったが、まだ甘いところが残っている。スケジュールどおりにはいっていないのだ。それは承知の上で、後半は受験対策へ切り替えないと、対応できなくなってしまう。とはいっても、基礎から受験対策への切替を遅らせて、秋まで基礎をやった。記述模試はほとんど伸びが見られない。(他の受験生と同じくらいのペースで伸びているということ)
第一子はマーク模試も点数が夏以降、伸びない。すると、相対的に成績は下降する。基礎を徹しきれない様子はみていてもどかしい。
第二子は秋には成績が伸びもせず下降もせず。点数は伸びているが、他の受験生と同じペースだ。中堅クラスの国立大学ならほぼ合格できそうな成績だ。高校の勉強をイチから始めて1年ほどであることを考えると、十分だ。
秋深し。共通テストが近づいた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?