やみとは

貴方にとってやみとは?
ぴんとこないか、あるいは考えたこともないかもしれない。


私にとってのやみは、病みと書いて、ペット。
それも、忌々しいペット。
ある日住みつかれてずいぶん長い間飼っている。いや、飼ってしまっている。飼いたくないのに追っ払っても突き放しても病みの前において私は無力で。共存する日々に諦めが滲む。


なぜ追っ払いたいか。たまに(いや、けっこうな頻度で)凶暴化するから。


普段は静かにしているのに前触れもなくかまってくれと暴れ出す。無視しても、暴れは収まらない。むしろ激しくなるばかりで手を出され足まで出てくる。頑張ってカウンターを仕掛けてもかわされ、当たってもまるでノーダメージ。そのうち私はくたびれ果ててしまう。そして


闇に堕ちる
=どうしてもこうしても元気がない日々を迎える


一寸先も見えなくなって前を向こうとすればするほど苦しくて、ついには顔を上げる気力も無くなって。周りに気づかれないように悟られないようにポーカーフェイスで日々をやり過ごすのに全体力を使うようになる。


でも、病みは気まぐれで気が済んだら去っていく。始まるものには全て終わりがあるということ。


普段はゆっくりな私。でもその暗い日々はひどく焦ってせっかちで待ち方を忘れてしまってさえいる。で、元気を出そうと動けば動くほど消耗する。まるで巨大な蜘蛛の巣の中でもがく非力なコバエみたいに。病みに絡め取られてしまっているのだろう。


そんな日々が数ヶ月続いていて最近、ようやく光を感じるようになった。
忘れてはいけない。決して勝利ではない。
勝負は一旦保留で病みの一時退散。
毎話勝敗がつかないアンパンマンとばいきんまんのように
神経節に棲むヘルペスのように


暗い日々にいるうちは怖くて仕方がなくなる。
今度こそ終わらないのではないか、と。


安心して、いつか終わるから。
これは次回のための魔法の呪文。
必殺アンパンチかつ新しい抗菌薬。


私は対戦するたびに病みにバレないように密かに淡々と粛々と武器を獲得していく。


この記事は、そんな私の備忘録。
最後まで読んでくれてありがとうございます。


私だけじゃなくて誰かの武器にもなれますように。

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