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フリーのWeb担当の仕事のつくりかた 日報を書くことの効用

この記事で紹介すること

フリーランスが日報を書くことの効用を書きます。結論は下記です。

  • やってみた結果 
    内面と向き合い、行動が変わる

  • 学び 
    数分でも「自分の仕事をつくる」ことに時間をつかうことが、いい「仕事」につながる

自己紹介

普段、Web365というフリーのWeb担当として、
クライアント企業へのWebから売上増を目標に、
サイト改善(制作・マーケティング)をワンストップでサポートしております。
GA4などのデータ分析についても代行からレクチャー・研修なども対応しております。

こんな人におすすめ

  • フリーランスで日々の仕事をもう少し生き生き(フムフム、ヨシヨシ、着々、眈々、ニヤニヤといったロートーンだけどリズムがあり、たまにグッとくる感じ)と仕事をしたい方

  • 日報の効用や簡単な書き方で継続できるコツを知りたい

本題

「フリーのWeb担当の仕事のつくりかた」を日々の自分自身に向けて、さらには、この仕事をはじめる前の自分や仕事をはじめてからの自分が知りたかったようなこと、しいては、同じようなことを始めようか考えている人に向けて何かしらの参考になればいいと思い書いていきます。

そもそもフリーランスがなぜ日報を書くのか?

まず、企業に属さず、上司に共有するでもないフリーランスがなぜ日報を書いていくのか。なぜはじめたのかを書きます。

まず普段どのような仕事をどのような流れでしているのかを簡易に説明します。

フリーのWeb担当とは

フリーのWeb担当とは、自分がしている仕事は、クライアント企業のWebサイトを売上増加を目的に、
「集客」「コンバージョン率」
の2軸でサイト改善やコンテンツ追加、広告運用などを進めます。

上記の、クライアントワークを月次でタスクを決めて順次進めていくのが主な仕事。
クライアントと事前にタスクリストを作り、振り返りまた次月へ新規と継続のタスクをリストに上書きしていくイメージ。

日報はクライアントに共有するものでなく、あくまで自分が自分に向けて書くもの。書かなくても業務は進行できます。

自分の仕事をレビューしてくれる存在や機会が欲しい

それでは、なぜ書くのか。
それは、現状の仕事を客観的に捉える機会を欲しているからです。
ひとりのフリーランスの意見ですが、自分の仕事をレビューしてくれる存在や機会を欲していたりします。

同じようにひとりで仕事をする人の仕事術?や自己実現への達成方法について情報を見たり読んでいると、
「日報や週報を書いていたケースを見つけ、現状の自分が求めているレビューの機会が作れるかもしれない」
「やったほうがいい」となりはじめた。
参考になった情報の例は下記です。

サトマイさんの習慣、週報を書くことについて

ジャーナル(日記)のコンテンツ増加(youtubeの検索結果)


日報にどんなことを書くのか

日報を書く、とはいっても堅苦しなく、あくまで自分が納得できればいい、日々継続できる設計にしつつ、現状の内面の整理や、振り返ってなにかしら気づきがある状態にする、と念頭にどう書くか考えました。

ドキュメントに書いたり、Notionに書いたり、アナログのノートに書いてみたりしましたが、現状は普段からタスク管理としてつかっているGoogleカレンダーに書くことにしています。

下記のような感じです。
Googleカレンダーの日々のタスク(平日繰り返しに設定)に、説明内に、書き込む、書き込み方は箇条書き。はじめにしたのようににどんなことを書くか、ルールなどを書いておきます。

続いて、実際に日報はこんな感じです。書いていない項目もあれば、書いてる項目も1行と、粒度は粗いです。(自分がわかれば良い、なにもなければ書かなくてもいい、書き忘れてもいい、全体で60点くらい取れていればいい、自分を否定する流れにはしない、むしろお前よくやっている、くらいの気持ちで進めるのも気楽に継続できます)
ただ、目標や、良かったこと、継続すること、問題なこと、改善、などあらかじめ書くテーマを決めてしまい、それに沿って書きます。

ちなみに日報自体も書きやすように箇条書き項目を変えて改善しています。これは1ヶ月後の8月の項目。
Outputは仕事の成果
Inputは、仕事での気付きや、仕事に活かせる情報収集
Improveは、仕事で改善したこと、改善できそうなこと
HPは、体力、どんなときに体力が減るのか、疲れるのか、など
MPは、気力、ゲームでいうマジックパワー?これがなくなると、魔法が使えないという数値で扱われます。ここでは、マジックパワー、メンタルパワー、などの意味として、これがなくなると、アウトプットできない、メンタル的にしんどい、どんなときにしんどいのか、などを書いていたりします。

毎日、繰り返されるこのタスク内の「説明」という箇所から日報を書き込み、また次の日のタスクに日報を積み重ねます。
その際は、繰り返し設定されているので、翌日以降のタスクにも当日の日報を反映させて、見返せるようにしておきます。
※文量制限はあるので、週次や月次でひとまとめにしてドキュメント保存し、その後のタスクはまた空っぽの状態で書き溜めます。

日報を書いてよかったこと

継続的に書くとなにが良かったのか。いま思いつくのは7つほどあります。

  1. その日になにをしたか、アウトプットや成果の量が確認できる

  2. 日報が学生でいう復習と予習になり、仕事の知識とスキル、所作の定着力が高まる

  3. その日の仕事になにを感じていたか、仕事において、ないがしろにしがちな自分自身の感情を記録しておくことができる

  4. 繰り返される言葉や考え、が見つかり、仕事においての思考回路や内面の深めにある欲求に気づける

  5. 日報の箇条項目自体に合わせて、思考や仕事への取り組みが変わる。

  6. 日報自体を改善でき、仕事への取り組みも改善できる

  7. 日報をもとにチェックリストなど作業効率をあげる素材をつくる

著名人の書くことについて言葉もそえておきます。

「読むことは人間を豊かにし、話し合うことは機転の利く人間をつくり、書くことは緻密な人間をつくる。」
フランシス・ベーコン(思想家)

"Reading makes a full man, conference a ready man, and writing an exact man."
Francis Bacon

“All creative activity is, to some extent, done partly with the intention to rectify or fix yourself. In other words, by relativizing yourself, by adapting your soul to a form that's different from what it is now, you can resolve— or sublimate— the contradictions, rifts, and distortions that inevitably crop up in the process of being alive. And if things go well, this effect can be shared with readers.”
— Haruki Murakami, Novelist as a Vocation

「あらゆる創作活動は、ある程度、自分自身を正す、あるいは修正する意図を持って行われます。言い換えれば、自分自身を相対化し、魂を今とは異なる形に適応させることによって、生きていく過程で必然的に生じる矛盾、亀裂、歪みを解決、あるいは昇華することができます。そして、うまくいけば、この効果は読者と共有できます。」
— 村上春樹『 小説家という職業』

日報を書いてよかったことの具体例


さきの日報を書くとよかったことのいくつかを取り上げて説明します。

日報が学生でいう復習と予習になり、仕事の知識とスキル、所作の定着力が高まる

学生のときにしていて、社会人になるとしなくなるものは、復習、予習、宿題など。仕事においての知識とスキル、所作は1日で身につくものでなく日々の積み重ねが重要。つまり学習と同じ。学習方法を取り入れることでそれらの定着力が高まる

Owndaysの社長の復習予習
【OWNDAYS 田中修治】誰でも夢が叶う秘密の方法|世界で一番楽しい学校~SA-CUS~ 日本武道館

その日の仕事になにを感じていたか、仕事において、ないがしろにしがちな自分自身の感情を記録しておくことができる

仕事はどうしても数値に置き換えられ、自分自身の感情など、生きているなかで感じるであろうものを一旦脇に置いて進めがちです。
ただ、仕事を終え帰宅から寝るまでのなか1日を締めるときに、ないがしろにした自分自身を取り戻すような時間があったりします。
ワークライフバランス、というようなアプローチではなく、ワークの中にも感情を置いていけぼりにせず、意識していくと、より仕事が面白く感じられるような瞬間が増えている気がします。

繰り返される言葉や考え、が見つかり、仕事においての思考回路や内面の深めにある欲求に気づける

そもそもひとは忘れます。エビングハウス曲線の話。

ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスが提唱した「エビングハウスの忘却曲線」によると、一度覚えたことも、時間とともにどんどん忘れてしまうことが分かっています。特に、1日後には約74%もの情報が失われてしまうと言われています。
なぜ人は忘れるのか?
脳の仕組み: 脳は新しい情報を常に処理しており、古い情報よりも新しい情報を優先的に記憶しようとします。
記憶の種類: 短期記憶と長期記憶があり、短期記憶は保持時間が短いことが知られています。
情報の種類: 意味のある情報や感情と結びついた情報は、より記憶に残りやすい傾向があります。
忘れないための対策
復習: 覚えたいことを何度も繰り返し復習することで、長期記憶に移行しやすくなります。
関連付け: 新しい情報を、すでに知っている情報と関連づけて覚えることで、記憶の定着を促します。
多様な方法: 書き写したり、声に出して読んだり、図にまとめたりなど、様々な方法で復習することで、より効果的です。
忘却曲線と学習
この忘却曲線は、私たちがいかに効率的に学習すべきかを示唆しています。一度学んだことをすぐに忘れてしまうからこそ、復習の重要性が分かります。
間隔をあけて復習: すぐに忘れてしまうことを考慮し、間隔をあけて復習することで、より長期的な記憶へとつながります。
短い時間で何度も: 長時間の一度の学習よりも、短い時間で何度も繰り返す方が効果的です。
アクティブな学習: 単に読むだけでなく、問題を解いたり、説明したりするなど、能動的に学習することで、記憶の定着が促されます。

Gemini調べ

日報の箇条項目自体に合わせて、思考や仕事への取り組みが変わる。

日報の項目にたとえば、Improve(改善)があります。これでなにが書けるかを意識すると、小さなことでも改善できないかなと考えていることが増えます。たとえば、ショートカットする単語登録を数個した、会議のためのチェックリストをつくってみた、毎月の支払い請求対応などのルーティンワークの効率化をはかる、など日報項目が意識に残って行動を変えていくことがあります。

『心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。』
哲学者・心理学者のウィリアム・ジェームズ?ヒンズー教の言葉?ガンジーの言葉?マーガレット・サッチャーの言葉?

日報をつづてみた結果と学び

やってみた結果 内面と向き合い、行動が変わる

書くことである程度、気付ける、実は気づいていことでしたが、日々の業務にかまけてないがしろにしていた内面に向き合うようになりました。

内面と仕事のギャップを修正するよう、仕事への取り組みへの修正や、そもそもどのような仕事をすべきか、断ることも必要、などと行動が変わっていいます。

学び 数分でも「自分の仕事をつくる」ことに時間をつかうことが、いい「仕事」につながる

実際に、書く時間は、数分です。そして数分の積み重ねです。仕事はじめと終わりに数分、仕事の区切りに数分、スマホをいじるときに数分書いたりします。
その数分で、仕事について客観的に、メタ的に、自分の人生として、というような別の視点、範囲、時間軸で考える時間を作ることになります。
それは、つまり、「自分の仕事をつくる」ことに時間をつかうことになり、結果的に自分にとって良いと思える「仕事」につながります。

よかったら、みなさんも書いてみてください。



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