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アウトプット失恋読書日記13

三つの車両 /  中村文則

電車遅延の日。
ぎゅうぎゅうに人が溢れているホーム、なかなか来ない電車、まったく聞こえない駅のアナウンス。はい、はい、よろしくお願いします、と電話している人。ため息。
これ、暴動が起きて駅舎に火を付けられてもおかしくないぞ国によっては。

確実に遅刻だが、あの仕事誰かやってくれてるかな。

人身事故といっているが、自死だろうか。どんな気持ちで身を投じたんだろう。もう、なにも考えたり思い巡らすこともなくただただ無心で飛び込んだのか。

体を小さくして電車を待つが思考は膨らむばかり。

いやまて、通常運行の日も大して変わらない。
眠い。今日の服装はイマイチ決まってない。あの上司ほんと苦手。今日は仕事捗るといいけど。彼は今頃もう働いてるのかな。あー早く帰りたい。どこのコンビニ寄ろうか。
満員電車。誰一人喋ってないが、ものすごく煩く感じてたのは自分の心の声だった…今更気付いた。


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