「イヤ!」という練習
\浜松ジェンダーラボ/⑫
浜松男女共同参画推進協会 理事 近藤佳美
[浜松百撰コラム] 2022年12月号掲載 (出所)浜松百撰
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「イヤと言う練習」というのがある。
輪になって、ボールを投げる。ボールを受け取った人は「イヤ!」と言い、違う人に投げ返す。暴力に対して声をあげる練習だ。
女児たちはイベントでは楽しんで「イヤ!」と言っていたが、学校では仲良しグループで自分がしたくないことを誘われても、絶対イヤとは言えないとのこと。仲間外れになるのが怖いし、場の雰囲気を壊したくないからだそう。
将来、彼女たちに恋人ができ、自分の望まないことを要求されたら「イヤ」と言えるだろうかと心配になった。
ハラスメントの加害者は、相手が嫌がっていることに気づかないことも多い。「イヤ」と言うのが危険な時もある。信頼できる人に相談することを知っておくと良い。
嫌なことを嫌だと言い、それを受け止める対等な関係はジェンダー平等への第一歩。そんな社会を目指したい。
この連載も今回が最終回。1年間お付き合いありがとうございました。
良いお年をお迎えください。