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海辺にて

週末はよく海辺で過ごしている。

家の近所の浜辺だが、ひとけもなく、騒がしくないので、たっぷり時間をかけて過ごしている。

海を眺めながら、陽の光を浴びたり、風に吹かれたり、キラキラと光る水面をぼんやり眺めたり、水鳥やカラスの生態を見たりと、自分でも驚くぐらい、外で過ごすことに慣れてきている。やはり日光を浴びるのは良いものだ。なんとなくだが、健康になるような気がする。

そして、静かに本を読んだり、こうしてニュースレターを書いたり、半生を振り返って、さてこれからどういう人生を送ろうかと想いに耽ったり、と贅沢な時間が流れている。

最近は、五木寛之さんの「孤独のすすめ 人生後半の生き方」や、佐藤愛子さんの「それでもこの世は悪くなかった」というエッセイを読んでいる。佐藤愛子さんは、遠藤周作さんや北杜夫さんのお友達ということしか知らなかったが、軽妙な文章で、親戚のおばちゃんと会話しているようで面白い。

自分のために時間を使うというのが、一番幸せで贅沢なのかもしれない。ここのところ、孤独な時間をどう過ごすか、というのが個人的なテーマになっている。

湾になっている海でセーリングを楽しむ人たちが方向転換をしようとして何度もこけているが、海に入れるのは涼しくて気持ちが良さそうだし、楽しそうである。

浜辺ではワンちゃんを散歩させているカップルも多い。

一緒に散歩していた子供を抱っこする母親「さあ、そろそろ家に帰ろうか。晩ごはん食べよう。」「うん!晩ごはん!」

日中はまだまだ暑く、残暑が厳しいというより、まだまだ真夏という感さえする。

ただ、夕暮れ近くになってきて少し涼しくなってくると、やはり秋に向かっているのだなと感じる。

山の稜線が白く烟っている。オレンジ色の太陽が水面に映り、赤々としている。

そろそろ日暮れだ。

地平線近くの青空もだんだんと赤く染まり、青空とオレンジの空色のグラデーションがたまらなく好きなのである。

さあ、私もぼちぼち、猫が待つ家に帰ろう。

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