米国株、ダウ続伸し71ドル高 キャタピラー高で昨年2月以来の高値 ナスダックは反落

米国株、ダウ続伸し71ドル高 キャタピラー高で昨年2月以来の高値 ナスダックは反落

米国・欧州株概況

2023年8月2日 5:50



【NQNニューヨーク=矢内純一】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比71ドル15セント(0.2%)高の3万5630ドル68セントと昨年2月以来の高値で終えた。1日朝に決算を発表した建機のキャタピラーが大幅高となり、ダウ平均を押し上げた。半面、長期金利が上昇したことが投資家心理の重荷となり、指数の上昇幅は限られた。

キャタピラーは9%高で終え、1銘柄でダウ平均を150ドルあまり押し上げた。4~6月期の売上高と1株利益が市場予想を上回り、好感した買いが入った。米連邦準備理事会(FRB)が7月を最後に利上げを打ち止めにするとの期待も相場を支えた。

1日に発表された6月の雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数は958万2000件と前月からわずかに減少した。7月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は前月から改善したものの、市場予想に届かなかった。市場では「米景気の楽観を後退させるような内容ではない」(CFRAのサム・ストーバル氏)との受け止めがあった。

米債券市場では、長期金利が一時4.05%(前日終値は3.96%)まで上昇した。高PER(株価収益率)株の相対的な割高感が意識され、相場の重荷となった。ダウ平均と機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数はいずれも前日に年初来高値を付けていた後で、主力銘柄には持ち高調整の売りが出やすかった面もある。

ネットワーク機器のシスコシステムズ、クレジットカードのビザ、医薬品・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソンが上昇。一方、通信のベライゾン・コミュニケーションズ、化学のダウ、スポーツ用品のナイキが売られた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。前日比62.111ポイント(0.4%)安の1万4283.913で終えた。電気自動車のテスラやネット通販のアマゾン・ドット・コムが下げた。

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