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研修講師の役割

今年も、4月8日と9日に担当させていただいた2日間の新入社員研修が終わりました。

新入社員の皆さんと、ずっと研修に立合ってサポートしてくださった人事の方に、心から感謝しています。

「これで安心して、配属先に送り出せます」
一番嬉しいのは、人事の方のこの言葉です。
そう確信できる場面や瞬間を、どれだけ創り出すことができるかが私の仕事です。

言われたことを、言われたとおりにやるのは当たり前。指示が具体的だとやりやすいし、近くでずっとその様子見てくれている人がいれば、出来ているかどうかの見極めをしてもらえて、的確なアドバイスがもらえます。

研修はそういう場です。しかし、それに慣れてしまったら、職場でも同じことを求めてしまう。現場はそんなふうに手取り足取り丁寧に教えてくれるところではありません。

高卒も大卒も関係ない。

自分から動いてその場を作り出すことが求められます。

それが感じられるような言動や瞬間を私がどれだけ創り出し、気づけたかどうか?
毎年、私の関わりが問われています。

「話している途中で頭が真っ白になりましたが、最後のプレゼンだったし、たくさんの方に観ていただくので、最初のあいさつや姿勢はしっかり整えようと思ったし、それは出来ていたと思います」
そう話してくれた高卒入社のKさんをはじめ、みんなのプレゼンには、それぞれの目的が感じられました。

うまく発表するや、きちんと発表するというのは学校レベル。
自分の目的を持って主体的に取り組み、出来具合を評価するのが社会人レベル。
それぞれの目的や取り組んだことは違います。でも、2日前のスタート時から大きく成長されたことは間違いありません。

何ができるようになったかは見えやすくわかりやすいですが、どのように考えられるようになったかは見えにくいです。しかし、それがこれからの仕事や関わり方の土台となります。

それぞれの配属先でみんながそんな場面を作り出し、上司や先輩方にじわじわ伝わっていくことを願っています。自分にとって大切な学びの場だったと思ってもらうのは、ずっとずっと先でいい。

楽しみが先に待っているから、この仕事に魂こめて取り組めるのだと思っています。

セミナー講師と研修講師は違います。
研修講師はお芝居で言えば黒子。
主役は受講生です。
しかし、どんな受講生でも、伸び伸びと振る舞えるように、しっかりサポートできるよう、その役割に徹したい度思っています。

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