オマエ誰やねん? 4 『写真の中にある私の物語』のできるまで
私は昔から一匹狼を気取っていた。そう、気取ってはいた。しかし、実のところ人が好きなのだ。特に群れたいとは思わないが、人は好きだ。
アートの世界から離れてしばらくは別の世界で生きていた。ところが、人と出会い、その繋がりでまた人と出会い、気がつけば少しずつアートの世界へ近づいていた。
あるとき、プリントショップのマネージャーをしてくれないかと誘われた。悪い話ではないので引き受けた。営業が2名、事務担当が1名、デザイナー兼オペレーターが1名のスタッフで、主に親会社である印刷会社の持ってくる下請け仕事の下請けが中心で、内容を精査するまでもなく、赤字経営だった。
幾つかの改革をして、半年後には黒字に近づいた(プチ自慢)。ある時、デザイナー兼オペレーターが辞めるといってきた。私の改革には欠かせなかった存在だったので、必死になって引き留めた。もっとも、私がそれ程引き留めようとするのは何故なのか、私自身がちょっと疑問に感じていた。新しいデザイナーを雇えばいいだけのことだ。ただ、なんとなくこのまま辞めさせてはダメなような気がしていたのだ。
話の中で、本当は絵を描きたいので、美術の学校へ通うからと、辞めたい理由を話してくれた。この時私の心の中で先の疑問が解けた。私にはやっぱりアートに繋がる何かがあるんだと思ったのだ(勝手な思い込みかも知れないが)。
その後は、美術学校へ通いながら、仕事も続けてもらった。それから1年と少しして、初めての個展を無事に開催した。
もちろん、私のプロデュースだ。私にとっても何年ものブランクがあっての個展だった。自信などなかったし、本当は不安でいっぱいだった。
でも、その不安を一掃してくれたのが、ある人の一言だった。
今日の教訓
宿命のようなもの、あるのかも知れません。
・・・・全然終わらない・・・・たぶん、つづく・・・
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