上和田真由子

本を読むことが好きで、休日は読書会やビブリオバトルなど読書に関するイベントに出没してい…

上和田真由子

本を読むことが好きで、休日は読書会やビブリオバトルなど読書に関するイベントに出没しています。 読書に関することだけでなく、愛してやまない飼っている猫のことなどを書いていけたらと思います。

最近の記事

【絵本感想】『ナイアル』

今回、紹介する絵本は藤井カゼッタさんが書いた『ナイアル』です。 あらすじ あれもナイ、これもナイ、わたしは何ももってナイ…。 でも「ナイ」をさかさまにしてみたら…「アル」がいっぱい見つかった! 藤井カゼッタさん 作話と画面構成と着彩を担当。 らくがき歴10年。 本作が初の絵本製作。 シズカさん 鉛筆画と着彩を担当。 2017年6月に、ベルギーの出版社Alice Jeunesseから初の絵本”Je suis la'”(邦題:ココニイルヨ)を出版。 日本での絵本出版は

    • 【絵本感想】『いぬのにっちゃん あきとふゆ』

      今回、紹介する絵本はあきくさあいさんが書いた『いぬのにっちゃん あきとふゆ』です。 あらすじ さまざまに色づく秋の葉っぱ、草花がすっかり枯れ果てた冬の河原にひっそりと息づく、小さな生き物たち。 秋から冬へと少しずつ変化していく季節の中で、どんな植物や生き物に出会えるかな?  いぬのにっちゃんやねずみ君と一緒に身近な自然を探してみよう。 巻末に、植物や生き物の豆知識を解説した図鑑さくいん付き。 おもしろい自然の知識がいっぱいの自然観察絵本です。 あきくさあいさん 絵本・

      • 【絵本感想】『ぼくのきもちはね』

        今回、紹介する絵本はコリ・ドーフェルドさんが『ぼくのきもちはね』です。 あらすじ つみきのお城を壊され、落ち込むテイラー。 動物たちがなぐさめようとしますが、どれも的外れなものばかり。 最後にウサギがやってきて、だまってテイラーの話に耳を傾けると…。 子どもの心にやさしく寄りそう絵本。 コリ・ドーフェルドさん セント・オラフ・カレッジとミネアポリス・カレッジで美術とデザインを学び、現在、子どもの本のイラストレーターとして活躍している。 本書は、日本で紹介される初めての

        • 【絵本感想】『オオカミ県』

          今回、紹介する絵本は多和田葉子さんが書いた『オオカミ県』です。 あらすじ 都会の白兎は何を食って生きているのか? オオカミ県出身の俺は、ネットの書きこみに「オオカミ県の奴らはステーキを食うから田舎者だ」という悪口を見つけ、気になって東京に出てきた。 俺の目に映った兎たちの姿とは?  オオカミ県で起きるある事件とは?  苦みのきいたユーモアで現代社会を諷刺し、不思議さ、可笑しさ、不気味さをはらんで展開する物語を、美しく細密な銅版画絵で彩った、初の多和田葉子書き下ろし絵本。

        【絵本感想】『ナイアル』

          【絵本感想】『ぼくのたび』

          今回、紹介する絵本はみやこしあきこさんが書いた『ぼくのたび』です。 あらすじ ちいさなホテルで働くぼくは、まだこの町しか知らない。 だけどいつか、大きなかばんをもって、この町をでて、この国をでて...... 旅への想いをかきたてるリトグラフの絵本。 みやこしあきこさん 1982年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学卒業。 大学在学中から絵本を描きはじめる。 2007年より1年間ベルリンに滞在。 2012年『もりのおくのおちゃかいへ』(偕成社)で、第17回日本絵本賞大賞を受賞。

          【絵本感想】『ぼくのたび』

          【絵本感想】『あなたが おとなになったとき』

          今回、紹介する絵本は湯本香樹実さんが書いた『あなたが おとなになったとき』です。 あらすじ 「あなたがおとなになったとき どんなうたがすきだろう」。 子どもたちに問いかけることばで紡いでいくメッセージ。 新しい世界の扉の前に立ち、将来への大きな夢を抱きながら、同時に不安な思いも抱いている、複雑な心を抱えている子どもたちを少しだけ支えてくれるように願いをこめた絵本です。 折に触れ読み返したくなる、本棚の片隅に置いておきたい一冊。 湯本香樹実さん 1959年、東京都生ま

          【絵本感想】『あなたが おとなになったとき』

          【絵本感想】『だれのたまご』

          今回、紹介する絵本は斉藤洋さんが書いた『だれのたまご』です。 あらすじ カメだってカエルだって、ライオンだって人だって、どんな物でもほんとは卵から生まれるんだ!  人気コンビが贈るユーモア絵本。 斉藤洋さん 1952年東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。現在、亜細亜大学教授。 『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞、『ルドルフとも だちひとりだち』で野間児童文芸新人賞を受賞。 1991年、路傍の石幼少年文学賞を受賞。 おもな作品に「白狐魔記」シリ

          【絵本感想】『だれのたまご』

          【絵本感想】『ゆうきをだしてよ、ローガン!』

          今回、紹介する絵本はニコラ・キニアさんが書いた『ゆうきをだしてよ、ローガン!』です。 あらすじ おうちが大好きでこわがりやなウサギのローガンと、ぼうけんが大好きでこわいものしらずのルナ。 ある日ローガンは、ルナと仲直りするために生まれてはじめてのぼうけんに出かけることに。 おそるおそるふみ出したおうちの外は、ワクワクとドキドキがあふれていました。 ニコラ・キニアさん ロンドン郊外で育ち、キングストン大学でイラストレーション・アニメショーンの学士号を取得。 英国のイラス

          【絵本感想】『ゆうきをだしてよ、ローガン!』

          【絵本感想】『まるがいいっ』

          今回、紹介する絵本は林木林さんが書いた『まるがいいっ』です。 あらすじ まるは 美しい。 まるは かわいい。 丸い形が 大流行。 まるは いいね いいね いいね さて、その先には何が待っている…? 林木林さん 詩人、絵本作家、作詞家、翻訳家。言葉遊びの分野でも活躍中。 詩集に『植星鉢』(土曜美術社)、絵本に『おおきなけやき』(鈴木出版)、『ひだまり』(光村教育図書/産経児童出版文化賞産経新聞社賞)、『みどりのほし』(童心社/児童ペン賞絵本賞)、翻訳絵本に『でんごんで

          【絵本感想】『まるがいいっ』

          【絵本感想】『赤いボタン』

          今回、紹介する絵本は岡本央さんが書いた『赤いボタン』です。 あらすじ 長崎で3歳のときに入市被爆した竹下芙美さんは、被爆品や遺骨をたくさん収集してきました。 小さな頭の骨のそばで赤いボタンが見つかったことも。 被爆品から原爆のことを学んでほしい――芙美さんの願いを伝える写真絵本。 岡本央さん 写真家。宮城県大崎市生まれ。 出版社勤務を経て、フリーの写真家に。 人と風土をテーマにした数々のフォトルポルタージュを各誌で発表。 長年、ライフワークとして「自然と風土に遊び、学

          【絵本感想】『赤いボタン』

          【絵本感想】『地球をほる』

          今回、紹介する絵本は川端誠さんが書いた『地球をほる』です。 あらすじ 旅行にいくことにした、つよしとけんた。  地面に穴をほって、地球の裏側にいって みよう。  めざすはアメリカ!  ほって、ほって、着いたところは・・・。  地面をほって地球の裏側へ行きたい!という子どもたちの夢を絵本で実現。 各ページの絵と文に角度がついていて、少しずつ回転させながら読んでいく構成です。  日本を出発したときには縦書きだった文章も、アメリカに着くころには横書きに。  地面の中に描かれた

          【絵本感想】『地球をほる』

          【絵本感想】『こけしのゆめ』

          今回、紹介する絵本はチャンキー松本さんが書いた『こけしのゆめ』です。 あらすじ しけこたこけみはこけしの姉妹、こけ姉妹。 土産屋で何十年、たいくつな日々の楽しみは通る人たちの夢をのぞき見ること。 こけし作りの名人だった、じさまの孫が現れた。 彼の夢を覗いてみると…。 チャンキー松本さん 1967年、香川県生まれ。 大阪でイラストレーターとして活躍。 並行してバンド活動、アート制作に取り組み、専門学校・大学で講師を務める。 2011年に西荻窪へ転居後、切り絵制作を開始

          【絵本感想】『こけしのゆめ』

          【本の感想】『すみれ荘ファミリア』

          今回、紹介する本は凪良ゆうさんが書いた『すみれ荘ファミリア』です。 あらすじ 下宿「すみれ荘」の管理人を務める一悟は、気心知れた入居者たちと慎ましやかな日々を送っていた。そこに、芥と名乗る小説家の男が引っ越してくる。彼は幼いころに生き別れた弟のようだが、なぜか正体を明かさない。真っ直ぐで言葉を飾らない芥と時を過ごすうち、周囲の人々の秘密と思わぬ一面が露わになっていく。 愛は毒か、それとも救いか――。 本屋大賞受賞作家が紡ぐ、ある家族の物語。 本の感想 下宿「すみれ荘

          【本の感想】『すみれ荘ファミリア』

          【絵本感想】『こえだのとうさん』

          今回、紹介する絵本はジュリア・ドナルドソンさんが書いた『こえだのとうさん』です。 あらすじ 道端に落ちている木の枝にも、大切な家族がいるなんて考えたことがありますか? 小枝のとうさんは愛する奥さんと3本の子供達と生活しています。 ところがある朝ジョギングにでかけた小枝のパパは犬に追いかけられ、子供の遊び道具にされ、 鳥の巣になり、川に流され、バットにされたり、ブーメランにされたり…… 単なる小枝として小枝のとうさんは散々な目に遭います。 かわいそうな小枝のとうさん。もう家

          【絵本感想】『こえだのとうさん』

          【絵本感想】『たとえば、せかいがゴロゴロだったら』

          今回、紹介する絵本は高畠那生さんが書いた『たとえば、せかいがゴロゴロだった』です。 あらすじ お話の舞台は、地球のどこかにあるといわれる、「ゴロゴロ島」。なんと、驚いたことに、ゴロゴロ島に住む人々はみんな「ゴロゴロ」しているのです! もちろん、ゴロゴロと言っても怠けているわけではなく、この島では生活のすべてを寝転がって行う、ということです。  テレビを観ているときも、ご飯を食べているときも、学校に行くときも、授業中も、仕事中も、スポーツですら、みんなゴロゴロしながら行うの

          【絵本感想】『たとえば、せかいがゴロゴロだったら』

          【本の感想】『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』

          今回、紹介する本は五十嵐大さんが書いた『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』です。 あらすじ 「誰もが生きやすい世界は、いろんな境界線が混ざり合った世界だと思う」 耳の聴こえない両親から生まれた子供=「CODA」の著者が書く 感涙の実録ノンフィクション! 本の感想 コーダ。 私はこの言葉を「デフ・ヴォイス」を読んでから知った。 これはコーダ視点のエッセイ。 コーダ視点で描かれているこの本では、コーダだからこそ感じる

          【本の感想】『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』