[古団地リノベ#34] 滑車と建具
あと、キッチンが付けば完成なのですが、そのキッチンの完成が遅れておりまして、ノートの方ものらりくらりと進めております。
今回リフォームしている部屋は、この古団地が建設されて依頼、大きなリノベはやっていない部屋なので、ザ団地な2DKの間取りでした。これをほぼワンルームの間取りするので、必然的に『建具』はほとんどありません。その、数少ない建具がトイレの扉です。間仕切りなしでできる限り広く使いたいのですが、さすがにトイレに扉がない訳にはいきません。
問題は団地&コンクリート打ちっぱなし風の壁に合う扉を考えなくてはなりません。『ボロい家』というコンセプトなので、昔風の扉が良いのですが、そうすると『カントリー調』になってしまう危険性もありますので、そこは注意しなければなりません。
ちなみに、吊るしの扉を買ってきて大工さんに付けて貰うという方法もありますが、なにせトイレのサイズはタイルが中途半端にならない、つまり125mmの倍数を守る事を死守していますので、中々合う扉がありません。父と長い付き合いに建具屋さんがいるというのもあり、特注で扉を作ってもらいました。
となると設計DIYですので扉も設計図を描かなければなりません。妻からは上と下にガラスが欲しいとのリクエスト扉の下にガラス、しかもトイレの扉ですので、中々斬新で、デザインの例が見つかりません。とりあえず、思いつくままにFusion360で以下のような図面を描いてみました。
角材を並べたようなクラシカルなデザインの扉をベースに、上と下にガラスを埋め込みました。(建具屋さんが下見に来た時に相談して、扉の横幅は図面より、かなり大きくしてあります)
ガラスは最後の最後ではめるので、まだはまっていませんが、出来上がった建具がこちら。
レールもインダストリアルな雰囲気な合わせて滑車がついているものにしました。
この扉、アウトセット引き戸というタイプですが、トイレの扉ですので鍵をつけたい、でもドア枠が戸当たりになっていないので、普通のガキが付きません。アウトセット専用の鍵をつけなければなりません。
この鍵、面白くて、窯の部分が扉に対して垂直に出てきます。枠の側面に埋め込んだ金具に、この鎌がカチャっとはまり、鍵が閉まります。
扉全体をバスルームの中からみるとこんな感じ。
リビング側からみると扉がアクセントカラーになっていますが、バスルーム側だと壁の色と同じで、扉が溶け込んでいます。
この写真で気づく方もいるかもしれませんが、扉には艶消しのクロアが上に塗ってあります。塗装屋さんの職人さんに「手で触るところは、マット塗装の上にクリア塗ったほうが良いよ〜」とオススメされました。クリアも艶消しとは言え、よーく見ると、扉と壁で艶の度合いが異なっています。
というわけで、無事、扉が付いて、トイレ丸見えじゃ無くなりました。