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今日の発見🔍 揺れる手②

うどん県OTのだんです。
日々の臨床現場の中で見つけたことや再確認したことなどをまとめていく「今日の発見🔍」シリーズです。
主に経験則なので、エビデンスなどがあるわけではありません。

揺れる手②

今日右片麻痺の方との発見です。
揺れる手ということで前回も書きましたが、今回は少し異なります。


今回の揺れる手は感覚性の失調症Sensory Ataxia)です。
感覚が脱失レベル(全くわからない)の方ですが、動くことはできるという方でした。
以前にもSensory Ataxiaの方を担当したことがあり、手指が意志とは別にもそもそ動き、力が入りすぎて手首が掌屈位になり、中々操作がうまくできなかった記憶があります。
今回の方も同様の状況になっていました。
感覚はというと、肩はわかるけど肘は少し薄い。手首から先は全くわからないということでした。
治療でも手指や手首を動かしても変化はなく悩んでいましたが、ある時、上腕から前腕にかけて関わり、橈尺側の分離をした後に、手関節の可動性を引き出していくことに。
そうすると、手関節に緩みがでてくると手指のもそもそがおさまってきました。
手関節の掌屈もおさまりリラックスした手に!
道具操作になるとまだ力が入ってしましますが、安静時には大分おちつきました。

考えてみた

Sensory Ataxiaとは感覚情報が入力されないことで、Feed back機構が機能していません。例えば手を挙げようとした際に自身の意図とは異なって想像以上に挙げすぎます。それを修正しようとすると今度は下げすぎてしまうため、修正すると今度は挙げすぎになり、見た目には揺れる手になってしまいます。
というように、Feed back機構が機能しないため運動の修正が困難になることが問題になります。
この方の場合、肩−肘の感覚は残存していたということで、そこから感覚入力を行いました。
手指の筋肉の多くは前腕から発生しているため、特に前腕から手関節にかけての感覚入力を意識しました。
前腕部の筋群に感覚が入力された結果として、手関節や手指のもそもそが減ったのではと考えています。

あらためて勉強です📚

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