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ミュージカル 「スタミュ」 Second Seasonを観てきた話。

そして、好きな役者さんをきっかけに、その作品自体がとても好きになる話

観劇に行く動機って何でしょうか。
お話、劇団、脚本家さん、役者さん、観劇という行為そのもの...
人によってさまざまな【好き】という気持ちが、
その人を劇場へと(そして時にはライブビューイングへと、時にはDVDやBDの購入へと)向かわせるのだと思います。

わたしは、観劇そのものが好きだから…と文化人ぶって言えたらカッコいいのですが、やっぱり好きな役者さんの出演が一番の理由になることが多いです。(もちろん観劇そのものも大好きです。)

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わたしのとっても大好きな役者さんのお一人が丘山晴己さんなのですが、
以前に拝見したインタビューで以下のように仰っていました。

「自分自身のファンも含めて役者のファンの人が毎公演喜んでくれるのはとても嬉しいのだけれど、舞台が役者のお披露目の場だけにならぬようにバランスを考えている。」
出典:off stage <オフ・ステージ> 創刊準備号 Vol.00 丘山晴己さんのインタビューより

最初この部分を読んだ時、
「(舞台は役者さんをみるところでもあるのだから、お披露目になってしまっても良いんじゃないのかな…?)」と感じて、いま一つピンと来ていませんでした。

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そんな前説を書き終えたところで唐突に...

ミュージカル 「スタミュ」 Second Season

2018年7月6日と7日に観劇してきました。

第1期が2017年に上演されているこちら、もとは2015年にスタートしたアニメが原作です。
アニメタイトルが「スタミュ」で、
その舞台(ミュージカル)版が「スタミュミュ」と呼ばれています。ややこしいですね(笑)

ストーリは、簡単に言えば学校でミュージカルを専攻している高校生たちが、先輩や後輩、同じチームの仲間、ライバルチームとの関わりの中で成長していくというもの。

タイトルを漢字にすると『高校星歌劇』となるのですが、
(主人公の属するチームが「落ちこぼれ(ダスト)」と揶揄されるも「ダストはダストでも星屑、スターダストだ!」と立ち直るシーンがあります。
星、はそこからきているかと思われます。)

歌劇、と冠する通りアニメの中でもキャラたちが唐突に歌いだします。
アニメでありミュージカルでもあるという、とても面白い作品です。

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この春から丘山晴己さんを応援(といってもささやかなものですが)させていただくようになり、
過去の出演作を調べた時にこの作品があることを知りました。
なので、わたしは2018年になって出会ったことになります。

わたしの観た順をざっくり書くと、
①舞台版の1期をBDで視聴する→②アニメを視聴する→③舞台版の2期を観劇する
です。

◆2018年4月、アニメの絵だけ見て、好みでないと思って離れる

◆ストーリーを調べて、「好きかもしれないな」と思い始める

◆元々好きだった友だちからも勧められる(この時点でまだアニメ未視聴)

◆2018年5月頭ごろ、丘山さんの演技が観たすぎてスタミュミュ1期のBDを買い視聴、作品自体があまりにも楽しくてびっくり。

◆2018年5月半ば頃、舞台の2期が発表され狂喜

◆2018年6月、多くの人の協力によりチケットをゲット。急いでアニメも視聴、ボロボロ泣く

◆2018年7月、舞台版2期を観劇して完全にフィーバー状態になる

以上が私のスタミュ(スタミュミュ)年表です。信じられないほど浅い歴史ですね。

正直最初はアニメの絵がそこまで好みではなく(すみません)、また自身があまりアニメを観ないこともあって、「へぇ、こんなのがあるんだな…」という程度の印象でした。

1期のBDも、丘山さんのダンスと歌が目当てで買ったようなもの。ようなものというか、目当てでした。

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BDが届いて、「丘山さん丘山さん♪」と思いながらソワソワと再生。
待ち焦がれていた彼のダンスと演技は、それはもう心にどっかんと衝撃波を撃ち込まれたようなもので、
友だちに感想を喚き散らしその後何度も繰り返して観るほどでした。

いやでもそれと同様に、いやそれ以上に、

「この作品そのものがなんだかすごく楽しいぞ…!!!!」

となったんです!!!

シリアスシーンはもちろんあれども、作品の軸にあるのが「前向きに頑張ること、あきらめないこと」というものなので、
(キャッチコピーが、「夢を諦める方法なんて、知らない――!」なので当然なのですが)
とにかくひたすらに心晴れやかに観られる。

ただ明るいだけの展開ではなく、挫折や葛藤ももちろんありますが、
それを人との繋がりや己の努力で乗り越えていく様がすっきりと描かれています。

主人公の星谷君がとにかく、あきらめることを知らないんです。
そして、彼を取り巻く人たちみんな、ひたむきに努力を続けられる素敵な子たちばかりなのです。

必死にチケットを取った今回の舞台版第2期も、
歌!芝居!笑い!歌!芝居!涙!歌!歌!涙!芝居!笑い!!歌!!!
という展開が立て続けに来て、楽しいという感情の流出に休憩がありませんでした。

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丘山さんの歌と踊り、そして表情が麻薬みたいに頭から抜けず、いまもぼーっとしているところはあるのですが、

「丘山さんが素晴らしかった!」という感想を含めて、心の一番大きなところを占めているのが

「スタミュミュ(スタミュ)という作品そのものが本当に楽しい!!!」

という気持ちです。

元気がでます。
ステージから元気を注ぎ込まれるというよりは、自分の元気になるスイッチを押してもらえるような感覚です。
外からというより、内側から活力をもらえるような、そんな作品でした。

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最初は役者さん目当てでした。
でも気が付いたら、役者さんを通じて、その周りに広がる世界全部を好きになっていた、好きになれていました。

舞台が、役者のお披露目をするだけの場ではないというのは、きっと、こういうことなのでしょう。

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この作品が、誰一人の怪我無く笑顔で7月22日の大阪千穐楽公演を迎えられますことを、心から祈っています。

スタミュミュを教えてくださった丘山さん、
チケットの協力に始まり、色々なところで一緒に楽しんでくれた友だちたち、
そしてスタミュミュに関わってくださった全ての方々に対して感謝の気持ちでいっぱいです。

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「別作品で僕を好きになってくれた人が後の出演作を観に来てくれて、その作品自体を好きになってくれたことが嬉しかった。」
出典:off stage <オフ・ステージ> 創刊準備号 Vol.00 丘山晴己さんのインタビューより

この言葉がじんわりと胸に染みる、観劇後の余韻抜けきらぬ日々を今、過ごしています。

読んでくださってありがとう。では、また。