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華やかなカジノには現代アートが盛り沢山:韓国のパラダイスシティ

 カジノといえば、華やかな館内でバカラ、ルーレット、ブラックジャックなどに興じる、富裕層の遊びというイメージがありますね。確かにそのような一面も垣間見れますが、世界のほとんどのカジノは一般の方も入れる社交の場として認識されています。筆者はポーカーが大好きで、一時期、韓国のパラダイスシティに3ヶ月弱入り浸っておりました。そこには、エンタメ施設としてカジノ、ホテル、遊園地が併設されている他、文化施設として多目的展示スペースやアートギャラリーを設けております。そんな統合型リゾートの各所には現代アートが飾られており、存命の超有名作家の作品を間近に見れる事ができます。今回は、カジノに併設されているこれらの現代アートを紹介したいと思います。

【ダミアン・ハーストがお出迎え!】

 韓国の仁川空港からシャトルバスで5分、サムネイルの佇まいをした煌びやかなパラダイスシティに到着します。エントランスを入ってすぐに、イギリスのダミアン・ハーストの作品が展示されております。

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ダミアン・ハースト『GOLDEN LEGEND』2016年

 こちらの彫刻、半身は翼を持った馬であるペガサスが金を纏っており、もう一方は翼を持たない馬が皮を剥がれ筋肉質があらわになっております。不死の象徴であるペガサスに金色が施されていると、そのイメージにどこか”金(カネ)”の匂いが付与されますよね。対して、筋肉が曝け出されている肉体には、生々しい”生”を感じると共に”死”が想起させられます。僕はカジノという拝金主義的な享楽に溺れるプレイヤーを嘲笑っているような作品だと感じました。金があっても不死は手にいれられず、いずれ死ぬ運命にあると悟らせてくれるのではないでしょうか。

【日本が誇るカボチャが館内中央に】

 ペガサスを横目に奥へ進むと、皆さんよくご存知のあのカボチャがお目見え。そう日本が誇る草間彌生の作品です。

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草間彌生『GRATE GIANTIC』2014年

 パラダイスシティの1階ど真ん中に鎮座するこちらのオブジェは、洗練された館内に、良い意味で雑音響かせる存在です。整えられた、一定のリズムで作られた現代建築に対して、反発するような強さを感じられます。そこからパワーを得た人々は、その先に見える夢の世界へ足を踏み込むのです。果たして、あなたは笑顔で帰って来れるのでしょうか。

【さあ、探検してみよう】

 今回は、日本から最も近い統合型リゾートである韓国仁川のパラダイスシティをアートな目線で紹介しました。ご覧頂いた2作品意外にも、さまざまなアートが館内には展示してあります。立ち寄られた際には、是非他の作品も探し歩いて見てください。

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