【うちの子創作-E000】此迄之荒筋。【その5】
「というのが、大雑把なここ数年の私の生活なわけだが」
「……」
小豆色の髪を綺麗に切りそろえた少女が、微妙に白い目でカスガの顔を見つめている。カスガの話に呆れているのか、それともその内容を疑っているのか……その表情から読み取ることは難しい。
ややあって、少女は口を開いた。
「あの」
「何だい?」
「重たいです」
「だよねぇ!」
カスガはその感想に爆笑した。重たい。確かにそうだ。何人の人生を背負い、そしてそのまま背負い続けてここまできてしまったのだろうか。その荷重は