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視点発見!社会見学的な本5選
いよいよGW。日ごろなかなかできない読書でもして、ゆっくり過ごしませんか。ということで、新旧問わず、新たな視点が得られるような「社会見学的」な本を5冊選びました。いわゆるビジネス本ではないジャンルからご案内します。
1冊目
ピーター・スコットモーガン著
NEO HUMAN ネオ・ヒューマン: 究極の自由を得る未来
イギリス人の科学者が、身体の自由が失われていく難病に罹ったことを知る。身体が動くうちに、自身のサイボーグ化に取り組もうとするのだが…。まるでSFのようなこの話は、NHKのクローズアップ現代でも取り上げられた、まさに現在進行形の実話。人間の可能性を考えさせられる自伝は、まるで攻殻機動隊を彷彿とさせ、凡庸な哲学書より示唆に富む一冊。
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同僚のパートさんがある日腹痛で休んだ。心配になり電話をすると、病院に行ってないとのこと。実は社会保険に入っていないし、親は年金を払っていないので、受給資格がなくお金がないのだとか。社会制度の隙間に落っこちたような話だと思って聞いていたが、無戸籍もまた同じような、隙間に落っこちてしまった人たちの話だ。怖いのは、この隙間は落とし穴的で本人に落ち度が無いのに嵌まってしまう点。果たしてコロナの特別給付金は届いたのだろうか。世帯別の支給が非難されたとき、確かにこの視点から物事を見られるようになることが重要だと、改めて痛感させられた。若い人ほど読んでほしい一冊。
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80年代の幼少期を大阪で過ごした者からすれば、吉本新喜劇や2丁目劇場などがお笑いのすべてではなく、関西電気保安協会、金鳥、ミスタードーナツのようなCMもまた極上のエンターテインメントとして輝いていました。大学生になって広告クリエイターを目指していた時期、これら関西おもしろCMが全て、電通関西支社のとりわけ堀井さんを中心としたグループの仕事だと知りました。読み過ぎて、好き過ぎて、誰かに貸したのか、今や行方不明。これを機会に買い直そっかなー。ユーモアで解決できることがある、そんな視点をくれるクリエイター必携の書。
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右翼の人は「日本」を連呼し、中国を毛嫌いする。しかし、「日本」という国名は、中国から見て東の国であるという意味であり、中国を中心とする中華思想を背景にした名称だ。(引用ではなく、記憶から紐解き、主旨だけまとめました…)。本書は、日本という国の見方を変え、目から鱗を連発で落としてくれます。一種の文化論で、お堅い学術書的なことはないので、ざっと読むにはちょうどいい。距離感って大切ですね。
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「アヘンは農業」。ゴールデン・トライアングルと呼ばれるミャンマーやタイの国境地帯ではアヘン栽培が盛んにおこなわれている。しかし、そこに広がるのは、冒頭の一言に象徴されるような、なんとも牧歌的な日常だった。ゲリラとともに7か月も潜入した筆者は、これまでも数々の訳の分からない”非合法な旅”を続けていますが、本書はまさに極めつけ。「ミャンマーの柳生一族」と併せて読めば、気分はすっかりメコンデルタ。まるで生活者のような気分を味わえ、世界には様々な価値観があることを、肌感覚として実感できます。
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Connecting the Booksは、これまで培ってきたクリエイティブディレクター、コピーライター、編集者としてのノウハウを公開するとともに、そのバックグラウンドである「本」のレビューを同時に行うという新たな試みです。