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言語化できなかったこと#4

2020年6月18日

言語化できなかったこと#3で、直感で就職先を決めた話をしましたが、そのことについて、もう少し考えてみたいと思います。

吉本隆明いわく、「思想」となった場合、自己と他者の感覚や考えが論理化される、言葉によって概念化されるものが「思想」と言えるのではないか。とありますが、この一文を幽体離脱気味に遠目にぼんやりと眺めつつ、経営コンサルタントの方が良いのではないかなどの「直感」の意思決定をどう温めるのか。

一つは論理的思考で殺さない。また、周りの善意で殺されることが多いのでしょうが、「直感(思い付き)」を「ある程度共通化された意思」にするプロセスは、野中郁次郎先生の暗黙知を形式知にするプロセスに似ているような気がします。

暗黙知を形式知に知識を変換していくには、①共同化→②表出化→③連結化→④内面化のプロセスを経るという。

①共同化(暗黙知から暗黙知へ)

経験を共有することによって、メンタル・モデルや技能などの暗黙知を想像するプロセス。
本件で言えば、インターンシップを一緒に体験すれば良いのでしょうが、それは無理なので、その体験を共有するなんでしょうか。また、「直感」で思いついたことをとりあえず共有してみる。

②表出化(暗黙知から形式知へ)

暗黙知を明確なコンセプトに表すプロセス。暗黙知がメタファー、アナロジー、コンセプト、仮説、モデルなどの形をとりながら次第に形式知として明示的になっていくプロセス。
製薬企業に行くという意思決定から、経営コンサルタントに変えるという意思決定の変容プロセスなのかなと思いますが、ここが肝なんでしょう。
イメージを概念化するプロセスで、吉本隆明もいう言葉による概念化。野中郁次郎先生も言語、書くことで概念化するという。
また、ここが重要だと思いますが、言語表現は不十分で一貫していないことも多いのですが、そのイメージ(直感)と表現の不一致から、それぞれの相互作用を促し深めていくのではないでしょうか。イメージと、表現の違和感を行ったり来たりする。

③連結化(形式知から形式知へ)

コンセプトを組み合わせて一つの知識体系を創り出すプロセス。
本件では、理由の後付けのところでしょうか。そこでも場合によっては「直感」が変容していくように思います。

④内面化(形式知から暗黙知へ)

形式知を暗黙知へ大化するプロセス。
形式知化する取り組みのなかで、新しい暗黙知を獲得することで、現場でのノウハウを形式知にして、その過程で新たなノウハウ(暗黙知)を獲得するのはイメージできます。

このサイクルでいうと②表出化のプロセスが、「直感」による意思決定を支援するには大切なことだと思います。今回は意思決定のお話でしたが、「直感」の対象によれば、「思想」になるのだと思います。

例えば、資本主義の代わりになる新しい主義とは何かとか。

しかし、まだまだ課題があり、「直感」って、どのようにして生まれるのか?そういうことを考えるのではなく、泉のように湧き出てくるのだろうか。泉でないか、できても湧き水ぐらいか(笑)

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