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現役リーダーが語る!リーダーにとって大切なOOとは?

この間とあるメンバーから「リーダーに必要だと思う要素を教えて下さい!」と言われて改めて言語化する機会がありました。

ひとえにリーダーに必要な要素と言ってもスキル面・マインド面で様々あるので、「これだ!」というのを一言で表すことは困難を極めますが、私が実際に現場リーダーとしてこれまで経験してきた中で、学んだことがあったので、それを改めて言語に落とすことにしました。

そしてせっかくなので、少しでも多くの方の参考になればと思いこのnoteを執筆することにしました。

今回はあくまでも具体的なハウツーというよりも、大切にしたい心構えのお話なので当たり前の話すぎて参考にならないという方も多いかもしれません。それでも、このnoteが少しでも多くのリーダーの方にとって参考になれれば幸いです。

そもそも「リーダーの定義」とは?

リーダーの定義といっても、諸説ありますよね。

人望があり他者巻き込める人。決断力があり意思決定を行う人。大局観を持っており組織全体を俯瞰して見れる人。いずれもリーダーの定義としては間違ってはいないと思います。

例えば、彼の有名なP.F.ドラッカーは自身の著書である『プロフェッショナルの条件』という本で、リーダーについて以下のように語っています。

リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である。もちろん、妥協することもある。

これだけ聞くと、人によって解釈がバラけそうですし、言っていることは理解できるけど具体的に何が必要なのかがわかりづらいですよね。

そこで私は、リーダーにとって重要な「思考様式」について考えてみることにしました。

リーダーに必要な思考様式とは「OO志向」である

先に述べた通り、リーダーの定義には諸説あります。その諸説ある中でも共通して言えることの一つは「リーダー=リードする人」ということだと私は思っています。

そして他者をリードするために圧倒的に必要なことが、「未来志向」であることだと思います。

厳密に言うと、ひとえにリーダーだと一括にすることはできません。例えばより現場に近いプレイングマネージャーなのか現場から離れた管理職なのかによって、「現業(現在)」と「中長期の展望(未来)」それぞれに割くべきリソースのバランスや思考を巡らせる時間軸というものも変わってくるからです。

しかしながらリーダーを「リードする人」として定義した場合、プレイングマネージャーであろうが管理職リーダーであろうが、大切なことは部下や周囲のメンバーよりも「未来の可能性に思考を巡らせること」だと思います。

リーダーが発揮すべき「未来志向」とは?

ここまではリーダーに大切な思考様式の一つに「未来志向」があると説明してきました。では実際に具体的に何を意識すれば良いのか説明していきたいと思います。

まずはじめに未来志向を司るために重要なことは、以下の2つをかけ合わせて思考を巡らせることだと考えています。

①思考の幅
②時間軸の往来(思考の奥行き)

これを図解するとすれば下記のようになるかと思います。
「思考の幅」を表面、「時間軸の往来」を奥行きとした場合に思考の幅は正面に見える表面でしかありません。立体の体積を広げていくためには、思考に奥行きをもたらすことが必要です。

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では具体的に「思考の幅」と「時間軸の往来(思考の奥行き)」とはどういった要素で成り立っているかということについて考えていきたいと思います。

思考の幅を支える3つの要素

まず思考の幅を支えるものは下記の3点だと考えています。

a. 情報量 (顧客の予算や社内の状況、競合や外部の状況、自社の状況など)
b. ゼロベース思考 (過去の実績に囚われないこと)
c. クリティカル・シンキング (現状を疑って見ること)

単純に上記のような要素であれば、持ち合わせているというリーダーは多いのではないでしょうか。ただしそれは「過去」「現在」というある程度、理解が及びやすい範囲・時間軸での話ではないでしょうか。

それでは上記図で言う表面積のみに着目してしまっている状態です。

現在から未来へと「思考の奥行き」を広げていった際に、途端に思考の幅が狭まってしまってはむしろ表面積や体積は縮小してしまいます。これでは未来志向とは言えないと思います。

単純な思考の幅だけに着目するのではなく、奥行きを持って考えられているかということにも着目すべきかと思います。

時間軸の往来(思考の奥行き)を意識する

先に述べた通り、思考の奥行きにも着目したいということですがリーダーが近視眼的にならぬよう意識すべき時間軸を緊急度順に整理してみました。

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①に関しては、言わずもがなかと思います。緊急度も重要度も高く直ちに対処する必要があるので意識する・しない以前の問題です。

難しいのが②と③のバランスだと思います。例えば、時間軸を一日、一週間、一ヶ月、四半期、半期、一年、三年、五年などの各単位で切り分けた際に各時間軸毎に思考を巡らせる上で必要なスキル(情報量)であったり業務難易度は変動します。

例えば、具体的にWEB広告代理店の一員として考えた際に時間軸毎の思考プロセスを整理すると下記のような形になるのかと思います。(WEB広告業界外の方にとってはわかりづらいかもしれませんが...)

グラフィックス3

上記のように長期になればなるほど、必要な情報量であったり難易度も高くなります。特に上記には記載していませんが1年以上~5年などかなり中長期的な時間軸を扱うレイヤー(経営層など)になってくると、

数年後の業界の状況、国内の経済状況、顧客事業の状況、競合の状況などより大局的な情報が必要になります。不確実性の高いこの時代において「大局的×未来の想定」ほど考えるのが難しいことはないですよね。

近視眼的なリーダーはやがてチームを崩壊に導く

難易度が高く緊急度も低い故に、ついつい後回しにしがちな「未来」に対する備え。足元のオペレーションまで担っているプレイングマネージャーであればただでさえ現業の課題が山積みなのでより後回しになりがちでしょう。

しかしながら、足元のオペレーションだけに目を向けている状態はとても危険です。現状がどれだけ良くても、知らず知らずのうちに施策が後手に回り気づけばリカバリー不可能なんてこともザラです。

船に例えるならば、船長が海図や羅針盤も持たず、積まれた食糧が何日分かの計算もままならない状態で航海を始めようとしているようなものです。そんな船長の船なんてすぐに遭難・沈没してしまいますよね。

このように現在、目に見えている課題だけではなく、今後忍び寄る驚異や機会に対する備えができているチームは強固で安定感のあるチームでいられるでしょう。もちろん全てがうまくいくことばかりではありませんし、これができさえすれば必ず結果が出るということではありませんが。

最後に

「リーダーとは、メンバーをリードする人」である以上、チームの行く末もリーダーが握っています。現業と未来の間で葛藤しながらも「未来志向」でチームを良い結果に導けるようなリーダーが個人的には優れたリーダーの条件の一つであると考えています。

かく言う私も、自分のことを棚に上げて偉そうなことをつらつらと書き連ねてきましたが、意識はしていても実際は難しかったり、できていないことも多々あると思っています。まだまだ精進が必要な身であることは間違いありません。ただ私がこれまでの経験の中で感じ、学んできたことが少しでも多くの方の学びや気付きになれていれれば嬉しいなと思います。

私も本noteに書き記したことを心に留めて自戒しつつ、成長していきたいと思います。

拙く、冗長的な文章だったかとは思いますが最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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