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限られた予算で採用数を増やす話~中途採用「中級編」~

Inter Race株式会社で事業開発責任者をしている篠原です。
初級編での分析結果を基に定めた「改善策の方向性」の進め方について記載しました。
課題を特定できれば、誰でも方向性の提示はできます。
必要となるのは具体的なアクション。
今回は、読者の方の具体的なアクションにつながるように意識して記事にしてみます。

・中途採用担当として現状をより良くしていきたい
・人材会社を頼りにするだけでなく自社でできる取り組みを進めたい
・短期的な課題解決だけでなく、長期的な取り組みとしてPDCを回していきたい
という方の、お役に立てれば幸いです。

【STEP1】 企業が取りえる改善策の方向性おさらい

前回の記事のまとめで、改善策の方向性は以下の4つです。という話を記載させていただきました。

▼企業が取りえる改善策の方向性
①採用手法を変える/増やす
②選考フローを変える(面接方法含め)
③採用ターゲットを変える/分ける/明確化する
④待遇を変える

詳細は以下の記事をご確認いただけますと幸いです。

限られた予算で採用数を増やす話~中途採用「初級編」~
https://note.com/daiowner0829/n/n370dbbb2fba2

【STEP2】 各施策の効用把握

さて、ここからが今回の本題です。
まず上記の4つの方向性が採用フローのどこに効用があるのか?

課題整理

①②は分かりやすいと思います。
重要なのは③!
③は「採用ターゲットを変える/分ける/明確化する」だけ読むと、イメージしづらいかもしれないですが、ここが一番重要となります!詳細は後述しますね!
④も施策によっては③同様、効用が大きい取り組みとなります。
ただ、施策実行までには費用・時間、経営・現場の巻き込みなどが必要となり、採用担当だけで整備をしていくには相応の犠牲があります。
早速、まずは①から順に説明させていただきます。

【STEP3】 各施策詳細

①「採用手法を変える/増やす」について

「変える」「増やす」とまとめてしまっておりますが、「変えることを検討」することが重要ということをお伝えしたいです。
※「変える」ことが重要なのではなく、変えることを検討することが重要です!

【A】手法の選別前回記事で分析をした現在の効果検証をもとに、
「どの手法にコストがかかっており、どの手法の費用対効果が悪いのか?」を確認。
・人材紹介
・求人広告
・転職イベント
・ダイレクトリクルーティング
など、手法ごとに整理。

【B】手法の中でのサービス選別
・人材紹介
  A社、B社・・・
・求人広告
  C社、D社・・・
・転職イベント
・ダイレクトリクルーティング
など、手法の中でもサービスごとに費用対効果が違うはずです。

人材紹介は成功報酬のため費用対効果での比較は難しいですが、
その他の「初期費用が必要」なサービスは、比較が必要。
そして、「変える」ことを追求すると。
・いまの施策はなぜ悪いのか?
・いまの施策をより良くすることはできないのか?
・変えた後の施策はいまよりも良い効果をもたらす可能性は高いのか?
を熟考します。ここがとても重要!
採用手法は、増やせば良いものではないし、変えれば効果が出るものでもないです。
細かい改善を繰り返さないと、施策が外れたら変える、を繰り返すことになり、早晩打てる施策が限られてきます。

また、経験上、世に出回っているサービスで効果が出ないのは、手法(サービス)が悪いのではなく、使い方が悪いことが多いです。
他社も使っている手法(サービス)なので、頭を使わないと効果が出るはずがないです。

▼手法比較一覧
https://www.neo-career.co.jp/humanresource/knowhow/a-contents-middlecareer-saiyouhouhou-syurui-191031/#2

※ここでは、どの手法が良いか?の説明は割愛します。
詳細の効果検証の仕方は別途、記事にしますね!

ちょっと長くなりましたが、要は、「増やす」選択や「変える」選択はすぐにできるが、選択するのがゴールではなく、「効果がでる方法」を考えつくすことが重要である、ということです。

②「選考フローを変える」について

ここは、簡単です。
一時期、人材会社が「選考フローを短くする」ことを提案していました。
もちろん選考フローが長すぎることは弊害であるものの、短いことが本当に良いでしょか?
1dayセミナー(業界用語?)をどの会社も取り入れましたが、候補者の気持ちになってみた時に、
「1日で内定を出されるってどうなの?自分の何を評価しているの?もっとその会社を知りたいが知る機会はないの?」となります。
企業側も1dayセミナーで見極めと意向醸成ができるのであれば、むしろやった方が良い!
1dayセミナーが悪いということではなく、自社の課題を見つけ、打ち手を考えないと、逆効果になることもある!ということです。

センコウフロー

前回の記事でも掲載しましたが、まずは、応募~入社までのフローを数字で捉えること。
一番逓減率が大きい箇所をテコ入れする必要があるということです。

例を挙げると
【例①】
・現象:一次面接の合格率が90%だが、二次面接の合格率が10%
・原因:一次面接官と、二次面接官の評価ポイントが異なる
・解決策:面接官の評価ポイントの平準化・・・など

【例②】
・現象:内定辞退率が60%と高く、採用につながらない
・原因:候補者の不安払拭、入社意向醸成ができていない
・解決策:個人の不安ポイント、意向醸成ポイントの把握とそのカウンタートークの立案・・・など

※上記は、シンプルに伝えたく、現象~原因~解決策にツッコミどころがある方もいるかもしれないですが、そこはスルーして下さい。

フローにおけるどこが問題なのか?(WHERE)・応募数
・書類選考合格数
・一次面接数
・二次面接数
・最終面接数
・内定数
のどこのフェーズで問題が起きているのか?を把握

何が起きて起きているのか?(WHAT)・一次面接数が少ない
・二次面接合格数はクリアしているが、辞退率が高い
など

なぜその事象が起きているのか?(WHY)・一次面接数が少ないのはなぜか?
 ✓書類選考合格数が少ない?
 ✓来社率が低い?
・二次面接合格数はクリアしているが、辞退率が高い
 ✓二次面接時に意向醸成ができていない?
   -年収提示が他社より低い?
   -ミッションやポジションの魅力をターゲットに合わせた形で伝えられていない?
上記のような形で、フェーズ別に事象と課題を特定することができれば、選考フロー上での打ち手は多くないはずです。

③「採用ターゲットを変える/分ける/明確化する」とは

この記事で一番伝えたい部分はこの章です!
採用がうまくいっていない企業の原因はだいたいこの③にあります。

1つのポジションで良いので、採用したいポジションとターゲットを思い浮かべて下さい!



・・・



そこには、どんな情報が思い浮かびましたでしょうか。

ここで伝えたいのは、思っているほど、
採用ターゲットを明確にできていない。ということ。

<ペルソナの策定はこちら>
Hear社の記事が参考になると思いますので、ペルソナ設定の方法については以下を参照いただければと思います。

https://blog.hear.co.jp/n/n5194ebf6ad57

この③で重要なのは、
「明確化する」→「分ける」→「変える」の順で思考することです。

<明確化、分けるとは>

明確化・分ける

多くの企業は、応募を確保するため、条件幅を広く取りがちです。
ただ、条件を広く設定をすると、誰に対しての何のメッセージなのかが、分かりづらく、
候補者が目にする機会は増える可能性は高まるが、目には止まらない。
興味を持ってもらえない情報は、情報発信の意味をなさなくなってしまいます。
上記を回避するには、まずは、大きな雲状の状態を、より小さなまとまりに分割していくことが重要です。
雲の分割!

<変えるとは>

予算が膨大に確保できる企業は、前ページのAさん、Bさん(その他、パターン)別に、一斉に情報発信をすれば、解決します。

ただ、そんな予算を抱えている企業は極小。
予算が限られている場合は、下図のように、まずはAさんにアプローチ。
効果を見ながら、Bさんへのアプローチに変える、ことで、
ターゲットに適切にアプローチしながら、改善を繰り返すことができ、
結果、自社に合うターゲット、ターゲットに響くコンテンツ・情報などが明確になり、効果的な母集団形成が可能となっていきます。

変える

④待遇を変える

④は一番イメージしやすい施策なのではないでしょうか?
要は、年収を上げる、休日休暇を増やす、福利厚生を手厚くする、などがこの施策に当てはまります。
ただ、いずれも解決策としては短期的な解決策にしかならないのと、解決策の実施まで時間がかかるので、もし①~③までをやっても効果が出ず、
万策尽きたときに実施するべきなのではないか、と思います。
本来、待遇は「採用」の側面だけで再考されるものではないので、
ここでは最後の打ち手としてだけ紹介いたします。

いかがでしょうか。
少しでもお役に立てる部分がありましたら、幸いです。

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