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移り気でごめんね

紫陽花を、こんなに綺麗な花だと、今まであまり思ったことがなかった。

先週家族で食べに出かけた、ちょっと奥まった山の方に立っているお店。
色とりどりの紫陽花がお店のまわりに咲き誇っていた。
店内に入る前に、写真を一枚。こっちも一枚、こっちも綺麗‥と、しまいには写真を撮るのは諦めて、しばらくの間眺めて楽しんだ。

きっと、見頃だろうと思ったから。そんなに喜んでくれたんやったらまた来年も来よっか、と夫が嬉しそうにしている。
5年ほど前にも来た記憶があるが、その時以上に、今年の紫陽花は鮮やかで美しく思えた。全国あちこちにあるあじさい寺、この季節になったら沢山の人が訪れる理由がやっと分かった気がする。

紫陽花に限らず。大人になって、結婚し、自分も親になり。ものの見方や価値観が少しずつ変わってきた。



今週はとても暑かった。仕事帰りのバス停からの道、帽子では日差しを遮れなくて、最近では鞄の中に折り畳み日傘を入れてある。

傘のデザインは、内側は黒、外側は紺色に鮮やかなボタニカル模様。
家に帰って見てみたら、その日はいていた靴下も可愛らしい花柄だった。


20代の時は花柄模様の物なんてほとんど持っていなかった。
洋服だって黒やベージュ、茶色、無地とかボーダーとかそんなのばかり着ていた。花柄やピンク系の、分かりやすくフェミニンなデザインのものは私の好みではないと、出来るだけ避けていた。
今でも紺色やベージュの服は相変わらず多いけれど、ここ数年(つまりは私が40代になってから)、花柄の持ち物が少しずつ増えている。

自分からすり減っていく可愛らしさを、無意識のうちに身につけるデザインからもらおうとしているのかも知れない。そんなお年頃。

今まで視界に入っていなかった、美しいものや可愛らしいものが目に入ってくると、自分の中に新しい物差しが加わったことに嬉しくなる。
あれは苦手、これも好きじゃない、と思って避けていたものは、実はそんなに嫌いなものなんかじゃなくって、自分がその良さや魅力に興味がなかっただけだな。
興味がないだけならそっとしておいたらよかったのに、若い時っていろんなものを敵認定して、そうすることで自分の好きだと思っているわずかなものを一生懸命守ろうとしてたんだろう、と今は思う。

世の中にはまだまだ素敵なものがたくさん溢れている。私が見えてないだけで。


その一方で、昔といつまでたっても変わらない自分もいる。
10代の時に出会った小説や音楽に、今でもやっぱりときめいて、これからの人生の中でこれを越える好きなものに出会うことなんてあるんだろうか?と思うこともある。


最近好きになったもの。
ずっと前から好きだったもの。


紫陽花の花言葉は、移り気。


私の好きなものは常に幾つもあって、その中で揺れていて定まらない。

ピンク可愛い
この色も素敵
結局一つになんて絞れません




ところで。
最近着ているパジャマの柄は黄色のミモザ模様、洗濯したハンカチはひまわりのイラストだった。
そこ、どっちか紫陽花だったら、今日のこの内容にぴったりだったのになぁ。



いつもはあまり日曜に記事投稿しないのですが、締め切りが今日までの魅力的な企画があったので、駆け込み投稿しました。しかも二本同時参加になりましたことお許しください。

🌿クロサキナオさんの企画/お題【六月】
初めて参加させていただきました。参加条件が緩やかななのは、私のようなマイペースnote利用者にはとてもありがたいです。
六月、と言うよりまんま紫陽花の話に終始してしまいましたが、ご縁があればまたよろしくお願いします!


#クロサキナオの2024JuneJaunt



🌿小牧幸助さんのお遊び企画/お題【紫陽花を】
毎週木曜午後にお題が出て日曜締切なので、私のnoteに向かうタイミングと微妙にずれていてあまり参加できていませんが、楽しい企画だなといつも思っています。

#シロクマ文芸部


🌿飾り帯は、いつきさんの#賑やかし帯 をお借りしました😊
どれにしようか悩むくらい、可愛い紫陽花のデザインがたくさん。もちろん他の柄も!ありがとうございました。



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