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寺社も工芸もグルメも! 「尾張徳川家」と「家康」ゆかりの地・モノを巡ろう

みなさん、NHKの大河ドラマ見ていますか? ついに、『どうする家康』が始まりましたね! 愛知県には、徳川家康生誕の地である岡崎、家康が築いた名古屋城と城下町などのゆかりの地がたくさんあり、今年は大河観光が盛り上がっています。

そこで今回は、大ナゴヤツアーズの2月ツアーの中から「尾張徳川家」と「家康」に関連するツアーをピックアップ。実は、背景を紐解くと意外なモノともつながりがあるんです。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

栄から20分で行ける、尾張徳川家ゆかりの地!?

徳川御三家の筆頭格だった「尾張徳川家」。家康の9男・義直が初代藩主となり、名古屋城を居城に、尾張国や美濃国の一部などを領地としていました。

そんな藩祖の義直を弔うため、2代藩主・光友が健立したのが、名古屋市の中心地からほど近い東区の「建中寺」です。ここには、尾張徳川家13代までの歴代藩主の位牌が安置されています。

行ったことがある人はわかると思うのですが、本堂や三門などの建物も立派で、境内もとても広いですよね! 現在も境内の敷地面積は約1万坪を誇るのですが、昔は約5万坪もの敷地を持っていたのだとか。

周辺の街の景観は様変わりしましたが、道幅が拡張されずに江戸時代の面影を残している細い路地や、地名の由来などに歴史を感じられます。

建中寺は、なぜこの地に建ったのか?

古地図を片手にまちを歩く「なごや古地図散歩」。元 名古屋市蓬左文庫 調査研究員の松村さんのガイドで、城下の東端、建中寺界隈を歩きます。

足軽屋敷の町割りが残る、黒門町・百人町を散策し、建中寺の参詣へ。さて、尾張徳川家の菩提寺「建中寺」は、なぜこの地に建ったのでしょうか? 往時の路地を歩きながら、江戸時代にタイムスリップした気分で歴史を考察してみましょう。

\Pick up ツアー/
尾張徳川家の菩提寺 建中寺は何故この地に建ったのか?なごや古地図散歩
~足軽屋敷跡の黒門町・百人町から路地、建中寺まで~

あの三英傑も信仰した神様!?

日本三大稲荷のひとつ「豊川稲荷」。商売繁盛のご利益で知られ、初詣の人気スポットにもなっています。実は、戦国時代には、家康をはじめ、織田信長や豊臣秀吉などの武将にも信仰されていたそう。ちなみに、境内にある山門は今川義元が寄進したもので、豊川稲荷に現存する中で最古の建物なのだとか。

戦国の世を駆けぬけた武将たちもここで手を合わせたのかと思うと、なんだか時を超えた歴史のロマンを感じますね。

「稲荷」なのに、なぜお寺なのか?

豊川稲荷の正式名称は「妙厳寺(みょうごんじ)」といい、今から約580年前の室町時代に創建されました。「稲荷」なのに、なぜ神社ではなくお寺なのか? お稲荷さんだけでなく、七福神をはじめ俗世の願いを叶えてくれる神様が末社に祀られているのはどうしてなのか? 実際に歩いてその謎を探ってみませんか。

日本建築史・建築技術史が専門の米澤さんをガイドに、豊川稲荷をぐるりと巡るツアー。豊川稲荷の由緒だけでなく、建築にもスポットを当てて案内をしてもらいます。

総欅造の本殿に代表される建物の荘厳さはもちろんですが、本殿・奥の院・景雲門の細部に光る諏訪の宮大工の超絶技巧や、明治から昭和初期にかけての職人技にも注目です!

\Pick up ツアー/
贅を尽くした建材や諏訪の宮大工の超絶技巧を見よ!建築史家と巡る豊川稲荷ツアー
~商売繁盛のみならずあらゆる現世の願いを叶える場所だった!?お稲荷さんから七福神まで徹底解説~

「和ろうそく」づくりの背景には、家康の影響があった?

家康の故郷として知られる岡崎市は、江戸時代、東海道の要所として多くの物・人・情報が集まる地でした。そんな土地柄から、伝統的な産業も培われてきました。家康が浄土宗を加護したことで寺院が増えたといわれ、仏事に欠かせない「和ろうそく」も岡崎でつくられるように。

西洋ロウソクの普及に伴い、和ろうそくの問屋も減少しましたが、現在でも幅広い用途で根強い需要があります。

江戸時代の人々が見た光が、令和の世にも灯る!?

岡崎で300年以上の歴史を持つ磯部ろうそく店は、今でも昔と同じ方法で職人が一本一本和ろうそくを手作りし、江戸の人々が見た光を現代に伝えています。和ろうそく最大の魅力は独特の揺らめく蝋光。神秘的で優しい光がが、心に安らぎを与えてくれます。また、主な原料が純植物性で無害ということも特徴です。

ツアーでは、暗闇の中で揺れる蝋光をじっくりと鑑賞したり、工房を見学したり、絵付けを体験したりと、和ろうそくの魅力にたっぷりと2時間浸ります。時には電球を消して、和ろうそくに火を灯す時間をつくってみませんか。

\Pick up ツアー/
日本古来の灯りを見つめて!江戸からの伝統を今に伝える磯部ろうそく店ツアー
~工房見学や300年前から変わらない和ろうそくの火の鑑賞、絵付け体験まで~

「名古屋黒紋付染」は尾張藩士の手によって生まれた!?

名古屋城下でも尾張藩によって多くの産業が奨励されたことが、現在の名古屋の産業や文化につながっています。染織工芸の一部として発展したのが、今では伝統的工芸品にも指定されている「名古屋黒紋付染」。紋付といえば、江戸時代から着用される礼服です。

名古屋黒紋付染は、尾張藩士小坂井家が藩の旗やのぼりなどの製造にあたったことが始まりといわれています。その後、職人たちの手によって名古屋独自の技法「紋型紙板締め」が生み出されたそうです。

「染め替え」は日本古来のリユース文化!?

名古屋黒紋付染の伝統を今に伝えているのが、大正8年創業の「山勝染工」です。山勝染工の中村さんに教わりながら、黒紋付染に使う染料で「染め替え」を体験してみましょう。

色落ちしてしまったお気に入りの服、形は気に入ってるけど色を変えたい服など、染め替えることで、また長く楽しめます。ツアーでは、特別に2着まで染替えができます! 古くなったものも綺麗にして使い続ける、日本のリユース文化を楽しみながら、伝統工芸の面白さにも触れてみませんか。

\Pick up ツアー/
黒く染めて蘇る!名古屋黒紋付染の山勝染工の染め替え体験ツアー【2着OK&即日持帰】
~名古屋黒紋付染職人が案内!染めた服を即日持ち帰り~

尾張徳川家の“お茶好き”が、和菓子処名古屋を生み出した?

名古屋は実は和菓子処。和菓子の消費量も全国トップクラスで、技術の高いたちが集まっています。その背景には、尾張徳川家による茶の湯文化があります。

江戸時代、尾張藩の歴代藩主は茶の湯をおおいに愛し、次第に庶民の間にも“いっぷく”の習慣が浸透しました。それに伴い、お茶うけとなる和菓子づくりも盛んになったのです。

えびせんべいのルーツは徳川家献上品!?

大ナゴヤツアーズ恒例の和菓子めぐりツアー。『東海の和菓子名店』著者のフリーライター・大竹さんと一緒に、今回は「万年堂」「菊屋」「坂角総本舗」の3店をハシゴします。

坂角総本舗のえびせんべい「ゆかり」は、名古屋土産の定番。そのルーツは、徳川家にも献上されていた「えびはんぺい」だといわれています。とれたての海老のすり身をあぶり焼きにしたはんぺいが、徳川光友に絶賛され、以降、献上品になったのだとか。

ツアーでは坂角総本舗についてのお話を聞けるのはもちろん、万年堂で干菓子の“紅”を入れる作業を見学したり、菊屋で出来立てほかほかのういろうを試食したりと、ここだけの特典がいっぱい。

それぞれ特徴の異なる銘菓ばかりなので、たっぷりお買い物も楽しんでください!

\Pick up ツアー/
名古屋の和菓子名店めぐり 万年堂・菊屋・坂角総本舗 編
~できたてホカホカういろう試食!名古屋の茶の湯文化に欠かせない干菓子、お土産の大定番えびせんべい~

名古屋コーチンの生みの親は、元・尾張藩士の兄弟!?

愛知の養鶏は、江戸時代末期に尾張藩士が鶏の飼育を始めたことが起源とされています。特に、愛知を代表する特産物として有名なのが「名古屋コーチン」ですよね。

地鶏の王様・名古屋コーチンの誕生は明治時代。元・尾張藩士の海部壮平と弟の正秀が、中国から入手したバフコーチンと岐阜地鶏を交配して生まれた鶏から作出されました。

明治38年3月10日には、日本家禽協会が国産実用品種第1号として認定。この史実にちなんで、愛知県では名古屋コーチン協会と共同で、毎年3月10日を「名古屋コーチンの日」として、記念日登録しているのだそう。

おいしさの秘訣は、朝びきより新鮮な「直前びき」?

名古屋コーチンの生肉販売専門店として、岩倉市で創業100年を誇る老舗が「鳥勝」。大正12年の創業以来、一羽一羽手作業で丁寧に処理・加工しています。

今回は、鳥勝の杉渕さんに名古屋コーチンの魅力を教えてもらいます。朝びきより新鮮な「直前びき」の丁寧な手さばきを目の前で見学できる貴重な体験も! ひきたての新鮮な名古屋コーチンをお土産にどうぞ。

最後はおいしい名古屋コーチンを食べられる「松月」へ。絶品の親子丼で名古屋コーチンを満喫できます。

\Pick up ツアー/
地鶏の王様「名古屋コーチン」をご満悦!鳥屋の解体見学から絶品親子丼ランチまで
~朝びきより新鮮な「直前びき」見学、名古屋コーチン料理の名店「松月」へ~

家康だけでなく、「尾張徳川家」「尾張藩」に域を広げると、愛知にはゆかりの地・モノがたくさんあります。彼らの威光が現代の文化にまで影響を与えていると思うと、まちの見方も変わりそうですね。

また、ほかにも2月には東海エリアの各地でツアーを開催するので、大ナゴヤツアーズの公式サイトからぜひチェックしてみてください!

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