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ELP 「展覧会の絵」 "The Sage" 〜 歌詞和訳

1971年11月リリースのあのアルバム, LP のジャケット表側の額縁には絵がなく, 内側では絵が入っていたのだった。で, "The Old Castle" と "The Sage" 以外は何処行ったって? .. ネット上から拝借して埋め込んだら文字がぼやけるのばかりで, 鮮明なのを選んだら サイズ上 こうなってしまったのです。


The Old Castle

ってのは例えばこれ?

単なる自分の 旅 note の宣伝でした。この旅の中の一コマです。

The Sage, Mood for a Day, Peace Like a River

この 3つ並べて, 一体全体 なん

ナン

だっ!? って言う人は 多いかもしれませんが(失礼しやした), 

筆者と同世代もしくはやや年上のロック好きの皆さんなら, 全て曲名だってことは分かる人が多いのではと。

脈絡はないけれど(とはいえ何れもアコギが素晴らしい曲で, とりあえあず前二者はいわゆるプログレ系), 筆者にとっては個人的思い出がある, 左から ELP "Pictures at an Exhibition", Yes "Frajile", Paul Simon "Paul Simon", 各アルバム収録曲。成人して職業音楽家になった筆者の兄が, 高校時代よく弾いていたのです。

自分もギターを弾くのは好きだったけれど, やはり高校時代, James Taylor "One Man Dog" に収録された "Instrumental II" を, 楽譜見ながらどうにか弾くのが精一杯というところでした。というか, ようやくのこと弾いてただけで, 下手だった。

ここまでの 2章, 脱線トピックばかりだなぁ。

You and I are yesterday's answers

ようやく本題に近づくのだろうか。これは "The Sage" の歌詞の中の一節。

「君と僕は 昨日の答え」「君と僕は過去の答え」 .. だから拙者は, 筆者は, 前2章で過去のことを取り上げていたのか(牽強付会)。

「君と僕は 昨日の答え」「君と僕は過去の答え」.. これって, 仏教 由来の「因果応報」とか「自業自得」, あるいは キリスト教 由来の "You reap what you sow" に繋がるようなニュアンスはあるのだろうか。

"You reap what you sow" と言えば, これです。

また, 脱線した。

"The Sage" from Emerson, Lake & Palmer's 1971 live album Pictures at an Exhibition 〜 歌詞和訳

The Sage 〜 歌詞和訳

この歌は Greg Lake (Nov 10, 1947 – Dec 7, 2016) が 作詞作曲。ヴォーカルも彼。King Crimson と Emerson, Lake & Palmer で ベーシスト, ギタリストだった Greg Lake は, ヴォーカルも素晴らしく, それは例えば クリムゾン時代のこれを聴いても合点, 納得。

Epitaph (Including "March For No Reason" & "Tomorrow and Tomorrow") from King Crimson's 1969 debut album "In the Court of the Crimson King" (subtitled "An Observation by King Crimson") 🎶

というわけで,

"The Sage" の一節 "You and I are yesterday's answers" に惹かれて, 引かれて, 轢かれて(!), またまた過去に戻ってしまったのだった。

ではでは, ようやく本題へ。

The Sage 〜 Emerson, Lake & Palmer LIVE at Newcastle City Hall 1971, included on their 1971 LIVE album Pictures at an Exhibition 🎶

(英語原詞)
https://genius.com/Emerson-lake-and-palmer-the-sage-lyrics

私は 旅の埃(ほこり)を運んでいる
振り落とすことができない埃を
それは私の中の奥深いところで生きている
私はそれを毎日 吸い込んでいるのだから

あなたと私は 昨日の答えだ
過去の大地は 肉となり
時の河の流れに侵されて
私たちがいま持つ形になるのだ

私の生気と実体を分かちあい
私たちの流れと時を混ぜ合わせよう
眩しく輝く無限の瞬間の中
私たちの存在の意味は 自らが踏む韻の中で失われる

♫ … ♫ … ♫

英語原詞 について

外国語の歌の歌詞の和訳を試みてそれを掲載するのだったら(note にしろその他のサイトにしろ), できることなら 原詞を併載した方がよい。明らかにその方が分かりやすい。しかし, それは(歌詞原詞の全編掲載は)残念ながら不可能。

本 note で取り上げた "The Sage" の歌詞なら, 上に掲載した筆者の拙訳(拙者による訳なので「拙訳」, しかし中身は「良訳」.. かな, 「良薬は口に苦し」, 笑)のその上に, 同曲の歌詞原詞が掲載されたサイト(一例!)へのリンクを載せたので, そちらでどうぞ。

英語歌詞, つまりここでは, 英語で歌われる曲の原詞。その(全編)掲載に関しては, 以下の note の「前説」の次の次の章「英語原詞 について」にて。

さて さて 🎶

.. in bright infinite moments, Our reasons are lost in our rhymes 〜 .. All those moments will be lost in time, like tears in rain.

"The Sage" の歌詞は 哲学的で, 解釈は難しい。最後のヴァースの冒頭 "Come share of my breath and my substance" の "substance" にしたって, 哲学の用語にもなる言葉。"Our reasons are lost in our rhymes" の "reason" にしても。

"The Sage" は ELP のオリジナルだけど, アルバムの中の "The Sage" の前の曲, "Pictures at an Exhibition" の元々の作者である Modest Mussorgsky (1839 – 1881) 作 "Promenade" に, Greg Lake が付けたその歌詞も合わせて検討してみれば, 何か更にヒントが得られたかもしれない。それはまたの機会があったら, ということにして..

本章の見出しタイトルは, 最後のヴァースの最後の 2行 "In bright infinite moments, Our reasons are lost in our rhymes" を持ってきて, 無理矢理, 1982年公開の映画 "Blade Runner" の一シーン, そこで反逆レプリカントのリーダーが死の直前に語った言葉に繋げてみたのです。

つまり,

"I've seen things you people wouldn't believe. Attack ships on fire off the shoulder of Orion. I watched c-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate. All those moments will be lost in time, like tears in rain. .. Time to die."

まさしく,

まさしく, 無理矢理!(しかし雰囲気はわりと近い気もする, あの歌の中身と)

これは正真正銘の「無理矢理」, かな。いや, 少しは近いかも(と, 無理矢理)。

さて さて 🎞 🎶

"The Sage" を 映像で

素晴らし過ぎ。

さて さて 🎞 🎶

Pictures at an Exhibition 〜 Emerson, Lake & Palmer's 1971 live album 🎶

この組曲の原曲は, ムソルグスキー, Modest Mussorgsky (1839 – 1881) の同名のピアノ組曲。ELP は編曲や自作の曲を交えて, 独自の組曲にしている。ライヴでこれをやって, それがオリジナル・アルバムとして残っているんだから, 何というか, すごい(ボキャ貧)。

最後の Nut Rocker は, アンコール 。チャイコフスキー, Pyotr Ilyich Tchaikovsky (1840 – 1893) の「くるみ割り人形」(英語では The Nutcracker)を捩って(文字って!)ロック・ヴァージョンにしたもので, そのロック版のオリジナルは 1962年の B. Bumble and the Stingers(筆者は全然詳しくない)。ELP はそれをカヴァーしたことになる。

以下, いつまで YouTube 上にあるか分からないけれど。

Pictures at an Exhibition 〜 Emerson, Lake & Palmer's 1971 live album 🎶

Promenade (Modest Mussorgsky, arr. by Keith Emerson)
The Gnome (Modest Mussorgsky, Carl Palmer)
Promenade (Modest Mussorgsky, arr. by Greg Lake)
The Sage (Greg Lake)
The Old Castle (Modest Mussorgsky, Keith Emerson)
Blues Variation (Emerson, Lake & Palmer)
Promenade (Modest Mussorgsky, arr. by Keith Emerson)
The Hut of Baba Yaga (Modest Mussorgsky, arr. by Keith Emerson)
The Curse of Baba Yaga (Emerson, Lake & Palmer)
The Hut of Baba Yaga (Modest Mussorgsky, arr. by Keith Emerson)
The Great Gates of Kiev (Modest Mussorgsky, Greg Lake)
*encore*
Nut Rocker (Pyotr Ilyich Tchaikovsky, Kim Fowley, arr. by Emerson, Lake & Palmer)

🎶… 🎶… ♫

最後はおまけ(と言っちゃ失礼か), ジョージア(旧称グルジア)出身・フランス在住のピアニスト, Khatia Buniatishvili(カタカナ書きすると「カティア・ブニアティシヴィリ」になるようで, 因みに ジョージア語の文字では ხატია ბუნიათიშვილი)の演奏で, 原曲の組曲を。

Pictures at an Exhibition (Modest Mussorgsky) 〜 Khatia Buniatishvili ♫


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